かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

2023年・北の星を狙え!

2022-12-21 18:05:37 | 日記

2022年末、図書館で偶然出会った山岳星夜写真家の菊池哲男さんと藤田弘基さんの写真集に刺激を受けて、もう一度山と星をテーマにした写真に挑もうと思っている。2023年のテーマは、「北の星を狙え!」である。

菊池哲男さん「アルプス星夜」のカバー裏の写真「槍ヶ岳と北極星を中心とする星の日周運動」と題された下記の写真の添え書きに、菊池さんはこう述べている。

「涸沢岳から槍ヶ岳を望むとほぼ真北に北極星がある。シャツターを時間を短くして止めてしまうと点でしかないので価値が分からないが、長時間露光により星の光跡を写し込むと、ほとんど動かないっ北極星の凄さが分かる。時間でも季節でもほとんど位置を変えない北極星は、太古の昔から方角を決める際の道しるべとなってきたのだろう。NIKOND700 NIKKOR14-20㎜/F2.8G F3.2 1014秒 ISO200(減感0.3EV) WB.オート」

対照となる山を北に見て、オイラがもっているNIKOND750を、上の撮影設定で撮影すれば、オイラにも下記のような素敵な映像に巡り合えるかもしれない。今のカメラでは、もう少し、感度を上げ、露出時間を短くした写真を何枚も重ね合わせたコンポジット合成で、もっと鮮明で明るい星の日周運動を作り上げることが出来るかもしれないが、菊池さんは銀塩写真家が撮った手法で一発勝負の一枚だけの写真にこだわっているようだ。まず、オイラもそれにならいたい。あのヤエヤマヒメボタルのときにやった下手なコンポジット操作はめんどくさいし不自然なような気もする。

「北の星を狙う」には、山を北にして向き合わなければならない。地図を活用し、撮影ポイントを決めよう。

岩手山ならば小岩井牧場または御神沢登山口から、鳥海山ならば湯ノ台温泉からなどと、その山と北極星が合致する地点を見つけておこう。

 

 

       

    菊池さんのご本を、カメラで撮って編集したので実際の作品とは異なります。勘弁してください。

 

 


  日本百名山 MY SONG          40 赤城山(あかぎさん・1828米)

【深田久弥・日本百名山から】

「赤城は、登山というより逍遥という言葉のあたる、大きなプレイ・グランドであって、その中心は、山上の火口湖の大沼(おの)である。それをめぐって黒桧山(くろびやま)、地蔵岳、鈴ヶ岳の三つが、鼎の形になっている。黒桧山が最高と言っても、湖畔から二時間とかからずその頂上に立つことが出来る。頂は草山で眺望はすばらしい。」

「上野から高崎までの車窓で、一番私たちを楽しませてくれるのは赤城山である。見事なのは、のびのびと裾野へ引いた稜線であって、おそらくこれほど大きな根張りは、他に例が少なかろう。しかも、それが少しのわだかまりも渋滞もなく、ゆったりと優美な線で伸びているさまは、胸がすくようである。」

 

   大沼(おの)小沼(この)の沼をめぐりて

    赤城なる山また山を逍遥(ぶらり)歩まん

 

【深田日本百名山登頂の思い出・再掲】  

赤城山には申し訳ないと思っている。2004年か5年ころ、ただただ百名山の一座をゲットしようという気持ちだけで、前泊した前橋市内から山上湖の大沼(おの)までバスに乗って、わずか2時間ばかりの歩きで最高峰黒檜山(くろびやま)山頂にいたり、大した感慨もなくそのまま次の皇海山に登るため、わたらせ渓谷鉄道の駅のある方向へいそがしく下っているからだ。赤城山の魅力をほとんど体験しないまま通過している。ただただ山に申し訳ないし、深田さんの言っていた「大きなプレイグランドでの逍遥」を味わっていない。

残った人生、行きたい山や行きたい山域が山のようにあり、オイラが今後赤城山に足を伸ばす機会はほとんどないのだろう。ただただ、申し訳ないと思っている。あとは、北陸新幹線などに乗った機会に高崎あたりから見えてくる「他に例を見ないようなのびのびとすそ野を引いた稜線」を脳裏にしっかりと刻んでいこう。

    指定席 行きも帰りも赤城山のすそ野見ゆ窓 缶麦酒

 

               

                                大沼と黒檜山(ヤマケイ新年号から・編集)

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