かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

山寺秋色散歩

2020-11-08 14:21:39 | 日記

                   

       今日の山寺の写真は、もうこの一枚で満足。(納経堂の岩を通して秋色の北蔵王)

 

 

秋色が麓にまでやってきたことから、この金曜日、仙山線の山寺駅におりて立石寺に登り、奥の院の阿弥陀様にお参りし、五大堂で秋色に染まった里山の風景と青い山並みを望んで、少し混んできたので、早めに石段を下りて、込み合う前に人気の「滝不動そば」に入り、鴨板そばを生ビールでいただいた。すこし贅沢だが、山形に入ると、山でも温泉でも、帰りには名物の板そばなんかをいただきたくなる。ごわっと太くこしのある手打ちの新そばは二人前はあろうかたっぷり盛られている。これを、濃厚な鴨汁につけて、柚子の香ただよう汁の実や肉のうまみを味わいながら、そばをすすり、もぐもぐとやっていく快感。蕎麦は、すすってかまずに流し込むという流儀は、細い更科好みの江戸っ子や落語家のもの、吾輩は、硬めな沖縄そばや吉田のうどん同様、太い蕎麦を遠慮なく咀嚼することにしている。

 

 

      

 

 

腹がきつい、こちらの言葉で「腹くっつい」。腹ごなしといっては近いが、午後から立石寺の対岸の丘の上にある「山寺芭蕉記念館」に歩く。250円と割引料金で開館していたが、展示物は少なく、すこしあっけなかったが、ここは、記念館内よりも記念館周囲の景観が見事。山寺という場所が、数々の三角おにぎり山や岩峰・奇岩に囲まれた特異な場所に位置していることが分かる。川も流れていて、空も広く、宇宙を感じる場所だ。慈覚大師さまがここに修行の場を設けた気持ちが少しだけ分かるような気がする。雪深い季節、またこの丘に立とうと思った。今度は、お参りしたら、熱燗に板そば。

 

 

     

            記念館の丘から立石寺を望む。ひつじ雲。

 

 

      

               五大堂から望む南面白山方面

 

      

             芭蕉記念から北蔵王方面を望む。

 

      

            岸壁がある鋭鋒だが、地図で見ても名前がないようだ。

 

      

                   記念館正面の三角おにぎりの山

 

 

 

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お気に入り8時間労働の山歩きコース

2020-11-07 09:38:18 | 日記

木曜日、前日泉ヶ岳の初冠雪の報道があったので、麓の紅葉とのコラボ目当てに早朝の地下鉄に乗った。

 

仙台市地下鉄泉中央駅からバスに乗り換え、日本300名山に選定されている仙台市民の山・泉ヶ岳(1171.9m)の登山口にたどり着くのは午前8時10分頃。

50代までの元気なころは、ここから泉ヶ岳にまず登って、お隣の北泉ヶ岳(1253m)を経て、鬱蒼としたブナの森の長倉尾根のその名のとおり長い尾根道をたどって森林限界を超えた三峰山(1417.5m)に出て、展望の尾根筋をルンルン気分で目標の後白髭山(1422.4m)に午後1時ころまでには到着し、再び深いブナの森を下って、午後4時前には、定義如来の定義山に到着し、五重塔、本堂、如来を参拝し、缶ビール・ワンカップを購入してから「お目当て」の三角油揚屋さんに入り、揚げたての三角油揚げ2枚を外のテーブルでいただいたあと、大倉川に架かる定義橋から後白髭と五重塔の絶景を写真に収めてから、午後4時半前のバスで仙台市内に帰るのを、「お気に入り8時間労働の山歩きコース」としていた。

「ブナの森」、「母ちゃんの山・後白髭」、「定義山参拝」、「ビール・日本酒でいただくアブラゲ2枚」というお気に入りが8時間労働で適うのであるから、50代前半までの仙台在住時は、初夏と秋の年2回程度は歩く恒例行事としていた。標準コースタイム12時間のところを8時間程度で歩けたんだ、そのころは。

すこし体力の落ちてきた50代後半からは、泉ヶ岳の麓から「ふるさと緑の道」という県か市が管理する「立派な」自然歩道が定義山に通じていることを知って、泉ヶ岳・北泉ヶ岳を登った後、この自然歩道をたどって定義山に向かい、「参拝、ビール・ワンカップ・アブラゲ、後白髭展望」で締めて帰る方が多くなってきた。ゆっくり気味の歩きで約8時間。余裕をもって4時台のバスに乗って帰った。

そして、60代後半に属する身となってしまい、体力も相当に落ち込んできたのだから、この木曜日は、北泉ヶ岳までの往復を省略し、朝8時から泉ヶ岳に登り、「ふるさと緑の道」をへて定義山までのコースを選択した。それでも、定義山にたどり着いたのは、午後4時10分前。橋からの後白髭展望、ビール・ワンカップ・アブラゲ(今回は1枚・ワンカップはバスでこっそり)」というお目当ては急ぎ足で果たせたものの、如来さまと五重塔のご参拝は省略せざるを得ないという不届き行動で、4時18分のバスに乗った。この日も、約8時間労働であった。

10年ほど前には、「立派な」自然歩道で泉ヶ岳トレランのコースの一部にもなっていてよく整備されていた「ふるさと緑の道」だったのだが、その廃れように隔世の感がある。昨年の台風によるものか、山道の一部崩壊、倒木、あずまや、標識の倒壊に加え、管理者が予算を付けないのか、刈り払いも含めたその後の整備がなおざり状態になっていて、このままだと、あと5年で廃道状態になるのではないかと危惧する。ちょと大げさだが、無常観がただよっている。

 

そんなこともあって、オイラの泉ヶ岳スタートの定義山参り?の8時間労働コースは、そろそろ終焉のとき迎えようとしてしているみたいだ。せめて、来年ぐらいまでは同じコースを歩いてみよう。青葉と紅葉の頃に。

 

       

     初冠雪の泉ヶ岳と北泉ヶ岳分岐の三叉路。以前は北も往復していたんだが、水神へ下る。

 

     

         水神からの緩やかなくだりも秋色

 

 

    

             泉ヶ岳山麓が秋たけなわ

 

 

    

        ふるさと緑の道入り口の標識は、倒れて草にかくれていた。

 

    

        唯一立派な標識がイタヤカエデの下にたっていた。倒れないでね。

 

 

    

         崩壊したあずまや残骸。もう建ててくれないだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     

            定義山の橋から望む後白髭山と五重塔

            この風景が大好きなので・・

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The Fool 0n The Hill  ザ・フール・オン・ザ・ヒル を聴いて

2020-11-04 18:13:30 | 日記

ビートルズ解散から半世紀となった年であることを記念して毎週日曜日に放送されているNHKFMの「ディスカバー・ビートルズ」を録音しながら聴いてきたが、いよいよ1967年に発売されたアルバム「Magical Mystery Tour マジカル・ミステリー・ツアー」まできた。そのアルバムの2曲目に入っている「The Fool on the Hill ザ・フール・オン・ザ・ヒル」を久々に聴いて、しんみり。

 


Day after day, alone on a hill
The man with the foolish grin is keeping perfectly still
But nobody wants to know him, they can see that he’s just a fool
And he never gives an answer

来る日も 来る日も 丘の上にひとりいて

静かに笑って じっとしているおとこ

誰もそのわけを知ろうとせず あいつはバカだと思っている

そんなうわさに 彼は異を唱えない

But the fool on the hill sees the sun going down
And the eyes in his head see the world spinning around

そのおとこは まいにち夕日を眺めては、

周る地球を 見つめている

・・・・・

 


そんな歌を口ずさみながら、ビートルズの解散した1970年ころに過ごした男子校の寮にいた夏休み。大方の寮生が家に帰ったのに、どんな理由か思い出せないが、ひとり寮に居て、ラジオから幾度も流れるこの歌を聴きながらやるせない寂寥感にさいなまれていたっけ。寮に一人残って何をしていたんだろう、なぜ家に帰らなかったんだろう。勉強していたわけでもないし、彼女がいたわけでもない。(母親が、病気で家にいなかった夏か、その母親が死んだ後の夏か)

そんなことだから、ビートルズの歌った200数曲の中でも、この歌を聴くたびに、当時の情景が浮かんできてしまい、オイラにとっては、いつまでも痛切な、だけれども愛着のある歌となっている。

あの夏から、生涯の遊びとして、山登り、それもひとりでの山登りを始めるようになって50年間も続けてきたが、「The Fool」の愚者の孤高の精神にはとうてい及ばないが、あまたの山頂にたっては、時々あの哀切な歌とメロデイーを思い浮かべては「ああ、いいな世間を眼下に見るって、地球は広いな、空は青いな、よくも高いところに登っては下り、下っては登ってきたもんだ、オイラも、あの歌に出てくるバカみたいなもんだな。」と自覚している。

また、今になって考えると「The Fool」の愚者は、何か賢治さんの「雨ニモ負ケズ」のデクノボーにもよく似ているなと思っている。誰からも「ホメラレモセズ クニモサレズ」、「イツモシヅカニワラッテヰル」「ミンナニ デクノボートヨバレ」ていた、あの愚者にどこか似ているな思う。確かに「The Fool」の愚者は隠遁の仙人、「雨ニモ負けケズ」の愚者はオロオロ歩くボランティアという違いはあるのだが、宇宙の本質を「ヨク ミキキシ ワカリ ソシテワスレズ」という点では共通するものがあるような気がしてならない。

それに、賢治さんも、山が好きだった。盛岡中学の友人藤原健次郎というヒトと、健次郎の生家近くの岩手県矢巾町の南昌山にも週末何度も登ったのだという。賢治さんの絵に「日輪と山」という作品があるが、あの山が、何度も登った南昌山に沈む夕日だという有力説がある。

南昌山は、「経埋ムベキ山」の一山。賢治さんも「The Fool」の愚者同様、いまも南昌山などの「on the Hill」で沈む夕日を眺めては、周る地球を感じているに違いない。

(愚者つながりにオイラも入れるのはチャッカリすぎるか。)

 

 

 

 

 

 

 

        

                 宮澤賢治「日輪と山」

 

mikeさんのYoutubeから

 

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NHK山カフェを聴きなおしてみて

2020-11-01 05:53:42 | 日記

昨日の「石丸謙二郎の山カフェ」8時台をらじる☆らじるで聴きなおしてみて、後半あと10分くらいのところでオイラのおたよりを読み上げてくださったのは、山本志保アナではなく石丸さん本人だった。なんと頼りないおのれの記憶力。

よく聞いてみると、読み上げていただいた内容は、ほぼ投稿通りであるが、「紙パックのお酒」には「500mの」というところが削除、「御嶽山に登った」と「犠牲者の供養目的」というところが削除、されていた。編集部の「山での過度の飲酒はいただけない」と「あまりしっとりする内容はふさわしくない」の配慮により編集されたのだろう。さすが公共放送の編集者ということで、納得した。それでも「お月見しながら、ご先祖様や星になった人と語らう」というキーセンテンスはしっかり読み上げていただき、読まれた後に、石丸さんがかみしめるように、「いいな」と言ってくれたことに熱いものを感じた。ありがとうございました。

こんなことがあると、投稿マニアになってしまうのではと心配だが、ひきこもり登山者のいいストレス発散となるか。(次週のテーマが山と温泉なんで、うずうずしている。)

昨夜のスーパームーンは見逃したが、今朝の満月カメラにとらえることができた。が、もうご先祖様と語らう気温ではない。ブルル。

     

       G3Ⅹの手持ち撮影だが、解像度においてp900にはかなわないな。

 

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