日々雑感「点ノ記」

備忘録(心の軌跡)

君が代不起立に対する正しい司法判断

2009年10月19日 | インポート
都立高校の教諭が、卒業式の君が代斉唱時の不起立を理由に、再雇用を拒否されたのは違憲・違法として裁判を起こしている。

東京地裁での一審判決では原告が勝訴したが、控訴審で東京高裁は逆転判決を言い渡したという。

以下は毎日新聞の記事の抜粋。

 判決は「処分を理由にした不合格は相当性を欠くとは言えない」と指摘。
国歌斉唱時の起立を命じる都の職務命令を合憲と判断した上で「教諭が心情や信念だけに従って行動したのでは教育を受ける権利に影響を及ぼし、厳粛な卒業式の場では重い違反行為に当たる」と述べた。

以上毎日新聞の記事より。(心情は信条が正しいのではないかと思うが、新聞記事のとおり)

私は正しい司法判断だと思う。

そもそも、厳粛であるべき卒業式に臨んで、本来の式のあるべき姿を否定するような、職務命令に従うことの出来ないような人は公教育に携わるべきではない。

公職に就くに際して、公務員としての品格を守り、職務命令には従うというような旨の誓約を雇用者側(東京都)との間に取り交わしているはずだ。

まして、そのような体制がいやならば、そのような職場に再雇用の申請など一般的な常識人であればしないだろう。

それだけの立派な信念を持っているのならば、公金による収入に頼らず、自ら私塾でも開いて主義・主張を貫けばよいだけの話である。

組織の決まりごとに従うのはいやだが退職後も仕事には就きたいので再雇用をしてくださいと申請すること事態、勝手すぎて甘過ぎると思う。

だから、一審判決に対しておかしな判決を下したものだと思っていたが、東京高裁は正しい判断を下してくれたと安心した。

まさに「教諭が心情や信念だけに従って行動したのでは教育を受ける権利に影響を及ぼし、厳粛な卒業式の場では重い違反行為に当たる」だ。

当然の良識ある判決だと思う。


豊田かずき