※※※
夕暮れが早まると
さよならの声も近くなる
同じ一日なのに
さよならがこんなに早くやってくるなんて
一年の終わりは
さよならの時間も早くなって
また明日、と言ってもいいのかしらと
戸惑いを感じるほどで
空が群青色に染まっていく
かすかに昼の青さを残して
夕暮れは皆気ぜわしいから
誰も空が闇に浸食されていくさまを
見届けようなんて
じっくり見ようなんて
思わないのかもしれない
さよなら
また明日
さよなら
今日のわたし
さよなら
さよなら
いくつかの大事なものへ
さよならのことばをかけて
夕暮れはわたしを包み込んでいく
※※※
ひとりぼっちじゃないよね
傍らに佇むすっかり葉の落ちた樹にそっと触れてみる
そのごつごつしたむき出しの肌の中を
地中からくみ上げた地下水が流れていく
毛細血管のように張り巡らされた中を
生きるために作られた
樹というものが存在するために
太古の昔から
樹はそういう仕組みで生き延びてきた
たとえ世界に一本しかなくても
ひとりぼっちという言葉では言い表せないほどの
孤独を抱え込みながら
自分の一生を全うしようとしているのだ
※※※
夕暮れが早まると
さよならの声も近くなる
同じ一日なのに
さよならがこんなに早くやってくるなんて
一年の終わりは
さよならの時間も早くなって
また明日、と言ってもいいのかしらと
戸惑いを感じるほどで
空が群青色に染まっていく
かすかに昼の青さを残して
夕暮れは皆気ぜわしいから
誰も空が闇に浸食されていくさまを
見届けようなんて
じっくり見ようなんて
思わないのかもしれない
さよなら
また明日
さよなら
今日のわたし
さよなら
さよなら
いくつかの大事なものへ
さよならのことばをかけて
夕暮れはわたしを包み込んでいく
※※※
ひとりぼっちじゃないよね
傍らに佇むすっかり葉の落ちた樹にそっと触れてみる
そのごつごつしたむき出しの肌の中を
地中からくみ上げた地下水が流れていく
毛細血管のように張り巡らされた中を
生きるために作られた
樹というものが存在するために
太古の昔から
樹はそういう仕組みで生き延びてきた
たとえ世界に一本しかなくても
ひとりぼっちという言葉では言い表せないほどの
孤独を抱え込みながら
自分の一生を全うしようとしているのだ
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