渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

ハツリ刃物 チョウナ

2020年06月25日 | open



鎌倉時代からあるこの日本の伝統的刃物
なんですけどね。



1300年代の鎌倉時代のタイムリーな絵図
を見ていると、片手で使ってるんですよ。
しかも、座して。
ヤリガンナを両手で使っているのは腰を
据えるために日本刀研磨師のように片膝
立てる「構え」を取っているのは判る。
それは日本刀研磨の時の鋩子のナルメの
ような保持の仕方で木を削っている。
700年前の削りカスの様子まで判る。


ですが、チョウナに関しては片手の人も
いれば両手の人もいる。
しかも、ヤリガンナのように木に当てて
バンバン削いでいる様子はない。
剥ぎカスは僅かだ。


やあ、これは一体、どうやって使っていた
のだろう、と。

もう少し全体が見える図では、やはり
片手で使っている。木に当てているので
使っているところだろう。
下の真ん中の人は右手を休めて左側の人
を指差して何か言っている。


うーむ。
謎。
私が知っている現代の専門大工さんの
匠たちは両手で縦に打っていたように
思えます。
鎌倉時代の絵図では縦ではなく、横方向
に向いて座して片手で皮を剥いでいるし。

こちらは江戸時代初期1600年代の絵図。
現代もこのようにやっているのでは、と。


チョウナでハツられ、ヤリガンナで仕上げ
られた匠の技。
(熊本城)


家大工さんではなく宮大工さんなら知っ
てるのかな。鎌倉時代の片手座り技の謎
を。

チョウナには多くの漢字がありますが、
手斧と書いてもチョウナと読むんですよ
ね。
私は道産子カバ削りは斧を研ぎ上げて使う
ことします。
これではないもっとちっちゃいの。
これはこれでとても気に入っている土佐打
なのですが、片手ハツリにはでかい。


見様見真似で北欧式の使い方で、キンキン
に研いだ手斧(ておの)で削ってみるつもり
です。
こんな感じで、そのうち。
彫り込みは丸ノミでやってみる。



個人的な好み

2020年06月25日 | open



金床は3敷あるが、個人的に好みがある。
それは音だ。
刀鍛冶が使うような密な金床は鋼を叩く
と耳に突き抜けるような高音を発する。
音としては透き通る音なので良音なのだ
が、実は個人的にはこれがトンテンカン
仕事では好きではない。
もっと低い音がする金床のほうが、音の
微細な変化(温度の変化)を私の場合は
感知できるので好きなのだ。キンキンに
密な金床よりも、穴数の少ない大型ハチ
ノスのほうが私は好きだったりする。
だから何?というごく個人的な事なのだ
が。

制服 松田聖子

2020年06月25日 | open
 


私が松田聖子の曲の中で一番好きなのは、
「赤いスィートピー」(1982)のB面の
「制服」だ。
歌詞は松本隆と分かる歌詞だが、これは
曲がユーミンワールド全開で、かなり良
い。この曲をA面としてもよかったくらい
だが、松田聖子は本当にいろんな人から
良い曲を提供されていて、歌う曲どれもが
素晴らしい曲だった。
しかし、誰が歌ってでも、ではない。
松田聖子でないと歌えなかった。
蒲池法子ではない松田聖子。
松田聖子 制服(ショートバージョン)
 
歌のみ抽出。
喉を酷使して声が出なくなったあとに
発声法を変えてキャンディボイスとなって
からの松田聖子の歌い方だが、これがまた
いい。
元々ハスキーボイスなのに高音が透き通る
ような声で、中音域は張りがある声質だっ
たが、残念ながらデビュー2年を待たずに
声が出なくなった。
制服
 
1980年。歌手デビューしたての18才の
松田聖子。
福岡県出身の蒲池法子は、歌手デビュー
前に演じた役名をそのまま芸名にした。
これは夜のヒットスタジオに初登場の時
の貴重な映像だ。
初々しい。まだ顔が蒲池法子だ。
この垢抜けない素朴な子が、間もなく
歴史的なとてつもない大スターになる。
この田舎くさい顔立ちを見てほしい。
それまでの「可愛い=美形」という常識
をもぶち砕いて、この松田聖子が松田聖子
であるがゆえに可愛い、という概念を誕生
させた。
すべて、彼女の歌手としての力だ。
松田聖子は偉大だ。

松田聖子の前に松田聖子無し。
松田聖子の後に松田聖子無し。
夜ヒット初登場だが、歌い終わってから、
彼女の歌を初めて聴いた出演者の歌手たち
がどよめき立っているのが印象的だ。
松田聖子 裸足の季節 (1980年)
 
 
 

商業主義的システム導入の結果 〜ミネルヴァ破産〜

2020年06月25日 | open




法律事務所を法人化することで将来起き
るだうと予想された懸念が現実になった。
いくら資本寄り保守派の一弁所属の事務所
でも、これはひどい。
弁護士が単なる資格を使った交渉屋になっ
た成れの果てがこれか。
しかし、依頼者の保護はどうなるのか。
いや、ほんとにひどい。
法律的な医療過誤よりひどい。
おっぽり投げかいな。

仲良し

2020年06月25日 | open



ベンベンと女の子の子猫。
仲良くやっている。

定期検診とワクチン摂取

2020年06月25日 | open


てことで、定期検診とワクチン摂取他もろ
もろ。
にゃんタマは済んでいるので本日はワンコ
だ。








季節の変わり目

2020年06月25日 | open


きょうは雨だが、陽気がいい日がここ
何日か続いた。
陽気がいいとまたあらぬ虫が沸くだろう
なあと思っていたら、案の定、特定場所
湧いてるらしい。
一寸の虫にも五分の魂とはいわれるが、
ダニやハエやウジムシは、人にとっては
害虫だ。
人に非る生物に対してのことは知らない。
まあ、カエル君は人間の味方かな。
ハエとか食うし。

しかし、ホントにしつけえなあ。
感染症撒き散らすし、この世から絶滅さ
せたほうがいいね。
ダニ、シラミ、ノミ、ハエ、蚊、ゴキブリ
の類。
ただいるだけならいいのだけど、生き物の
血を吸って生きたり、ばい菌、病原菌を
もたらしたり拡散させたり。
非常によろしくない。

先日、猫を病院に連れて行った時、マダニ
感染症でのヒトの死亡例もあるので、厳重
に注意とのことだった。
マダニって、食いつかれてもすぐに取ると
爪が体内に残るからダメなんだってさ。
昔読んだ本ではタバコの火を近づけると
かあったけど、そんなことしたら火傷し
ちゃうのでは。
にしても、感染症は怖いねえ。

セグウェイ生産終了

2020年06月25日 | open






セグウェイも50年後には「えーっ?こんな
乗り物があったの?」とかになるのだろう
なあ。

メタルファイアのキモ

2020年06月25日 | open
 


この100均のメタルファイアスターター
なんですけどね。
この細くて短いマグネシウム棒でも十分
に野外での火熾しに使えます。
 
ただ、より良い点火効率を得るポイント
あって、それは棒よりもこする金属板
がどうかということ。
 
マルティーニのナイフの背でこすってみ
ます。


もの凄い勢いの火花が出る。
3発目でフェザーに着火。


火を他のフェザーに移しながら火を育て
ます。


こうなるともう完全着火ですね。
プレファイアの段階は過ぎています。
これを巧く育てると焚き付けから薪
に火
付けられます。


要するに、大切なことは、マグネシウム
の長さや太さよりも、こすり板の
角立
具合ということですね。
こんな小さな細い短いマグスティックから
「うわっ!」というくらいの火花が飛び
ます。簡単に木片のフェザーに点火でき
る。さほどマグネシウムの粉は事前にふり
かけてません。重要なのは棒より板。
メタルを使う多くの焚火達人がスク
ラッチメタルとしてナイフの背を使う
のには意味があるのが判ります。
太い火花を大量に。そのためには擦り
板こそが決め手であり、マグ棒より
もストライカーとしての板のほうが
重要であるという事です。


作ったチャークロスの出番無し。
これは火打石用かな。

グレート スタンダード

2020年06月25日 | open





こんな気分、なのだそうだ。
日本軍の銃器に関しては確かに悲劇だが、
現場の人たちは責められない。
でもさ、戦争を始めた人間は死んでなかっ
たでしょ?東京裁判までは。
東京裁判がいいか悪いかとかとは別に。
仕掛けた奴はのうのうと、てのが戦争の
図式なんだよな。本当に悪どい奴は生き
残ったりする。安全地帯で。
そして、人をけしかけたりして自分は高み
の見物で知らん顔。
ホントにこ汚い人間が世の中にはいるんだ
よ。いつの時代でも。

バック110はグレート スタンダードです
ね。
やっぱ、道具の平和利用はいいね。
110の魅力というものは、何か言葉では
言い表せられないものがあるように感じ
ます。
永遠のスタンダード、みたいな。
永遠の16才松本伊代、みたいな(違

カンバ

2020年06月25日 | open


「ご奉公してくるんだよ」
この丸太を送ってくれた人がこの木にかけ
た言葉だ。
武家の行儀見習いかいっ(笑)

このカンバ、ただのバーチではない。
実は、あっ!と驚く大三元!(走れコー
タロー)のバーチなのだ。
てか、喩えが50年前のとは俺も古すぎる。
せめて、「あっ!と驚くタメゴロー」
くらいにしとかないとな。

1,800kmを超えての海渡りだが、今週中
には届くだろう。感謝!!
「カバの木なぁい?」と尋ねたら、ソッ
コーで動いて良木を見繕って来てくれた。
「北海道人の意地」とのこと。
ありがたい。

沖縄まで1,400km。北の最果て宗谷岬ま
ではうちから2,030kmある。
日本て、結構広い。
少なくとも、スイスやベルギーやオランダ
よりはずっとでけえ。
ロシア、北米、オーストラリア、中国とは
比べたらダメっすね。あれらは別物だか
ら。大陸なんだから(笑)。
意外なとこで、フランスとドイツがこれ
またでけえ。
でも、日本が実はかなり大きい。てか、
長い。でっかい竜の形の国。






転用もの

2020年06月25日 | open



人は転用から何かを生んで来た。
ストリングスサウンドのその転用の最た
ものはボトルネックだ。
文字通りビンの首をカットしてそれで弦
をスライドさせてそれまでにない音を得
た。メリケンのブルーズマンが始めた。

元優香団の内田勘太郎さんはカルピスの
瓶の首を使う。
ほんの小さな違いで音に違いが出るので、
勘太郎さんは「フルーツカルピスのビン
限る」とこだわりを見せる。


ボトルネックでなくとも、勘ちゃんの
ギターのサウンドは大好きだ。
メロウさと強烈なアタック感の混在。
内田勘太郎、いいぜ。
チャキは元々は木村のだったけど、勘ちゃ
んが持つことになったみたい。
京都の茶木楽器が廃業したのは、チャキ
好きの私としてはかなりのショックだっ
た。まるでヤマハの楽器が無くなるみたい
な程に。

勘太郎さんの音はいいぞー。


ボトルネック。材質やささいな形状の
いで音がまるで変わる。

大地に暮らす友人とけさがた刃物談義を
していて、彼が言う。
「ナチュラルパーパスは大事」と。
そう思う。
転用による汎用性の確保は、多くの益を
人にもたらして来た。
かといって、専用物は専用の使い方をして
こそ発揮される能力というのもある。
要は固定観念に囚われて頭を固くしない
事だろうと思う。



斧の違い

2020年06月25日 | open


北欧の斧はこのように断面が薄いタイプ
がかなりある。

和式斧の場合、たとえハツリ斧でも薪割り
もできそうな程に断面が厚い。


北欧の手斧だと、このようなナイフの代用
みたいなハツリ削ぎ切りにも使える。


物理的には薄い刃物での薪割りは食い込
むばかりで割りの効率が悪いのは必至で
あるのに、何故北欧の斧は薄物が多いの
か。
あくまで想像だが、これはバイキング時代
の戦闘斧の形態がそのまま残っているので
はなかろうか。
刃物好きといっても、斧についてはよく
知らないのだが、どうも腑に落ちない点
はそこなのだ。
ハスクバーナあたりは、完全に薪割り専用
のもろに楔のような形の斧も製造してい
る。特化ものといえる斧だ。

(ハスクバーナ)


道具というものは、本来は作られた目的
に沿う単一目的で使用することが望まし
いが、そうも言ってられない状況もある。
例えばナイフバトニングでの薪割りなど
はまさにそれで、ナイフは本来薪割りの
為に作られてはいない。
バトニングするバトンも専用叩き棒など
は山には置いてない。そこらの適当な太
枝をバトンとしてナイフの背をぶっ叩く。
適当に割った薪は第二弾の打撃からはバ
トンそのものにもなる。

このように専用の物でない物を別な用途
に使って効果を上げることを人間はよく
やる。
旧約聖書にも出てくるダビデとゴリアテ
戦いもそうだ。
羊飼の少年ダビデは布と石で頑強な巨人兵
ゴリアテを昏倒させて剣で討った。
石は投石のためにあるのではないし、布
も遠投投石用に存在するのではない。
しかし、発想を転換させることで人間は
不利な状況から優位性を得ることを多く
やって来た。
それを否定して固定観念にのみ拘泥して
いては、狭い価値観から抜け出せない。
人類は、そうした狭窄から常に自らを解放
させてここまで飛躍して来た。

北欧の斧に薄手という薪割りに向いていな
いタイプが多いのは不可解だが、元来は
戦闘斧であった物の流れのタイプと、薪割
り用であった物が混在する中で、斧文化が
形成されて来たのではなかろうか。
そして、薄手のタイプの斧はザクザク木を
削るナイフのようなハツリの役目や枝打ち
も受け持つようになったのでは。
日本の場合は、そうした削ぎや小枝切断
作業は鉈等が受け持った。竹割りには両刃
の斧の断面に近い鉈=竹割鉈が専用道具
として使われた。片刃だと真っ直ぐに縦
割にするのは困難なので、両刃が使われ
る。

斧様の刃物をナイフのようにして木を削る
という事は、日本では丸木のハツリ斧や
チョウナがそのような使われ方をした。

(鎌倉時代)

斧自体は石器時代からあるのだが、縦斧
か横斧かは民族や部族によって主軸に差異
があったようだ。
概して、日本では北欧系の白人が用いた
超薄型の縦斧は発達しなかった。
これまた、理由があるのだろうが、興味
深い。
斧自体の形状の変化は、多分地球規模の
植生の変化によることが大きいように思え
るが、武器との関連も見逃せないと感じ
る。
日本刀の形状の歴史的変化は主として戦闘
形式の変遷に伴って、要求性能の移り変わ
りと共に刀身の長さや反りやその他もろ
もろの形が変わって来た。
斧の形態も、日本刀の形状変化と似たよう
な変化の為の背景があったことだろう。

しかし、刃先を鋭利に研ぎ上げた小斧を
ナイフのように使ってザクザクと丸木を
削って行く使い方は面白い。
ナイフバトニングは一見乱暴な使い方の
ように見えるが、刃物の刃側と反対部分
を引っ叩いて木に食い込ませる専用刃物
としては鑿(のみ)がある。
ノミは世界中にあるようで、人間はどの
国でも考えることは似てくるようだ。
ただし、小斧の金属部を手に持って木を
削る使い方は日本ではあまり発達しなかった。
斧にも丸木に対して縦用と伐採などの横
打ち用があるのは和洋どちらにもあるが、
用法が異なるのは国やエリアの異文化と
して面白いと思える。

こちらの方の解説はとても勉強になります。






謎の行動

2020年06月25日 | open


パッと来てクンクンしてサッと去った。
何だろう?と思った。
板は洗ってるのだが、もしかして、蒲鉾
の臭い?



防炎シート

2020年06月25日 | open


キャンプなどで耐火性のタープに焚火の
飛び火で穴が開いたなんて話はよく聞く
けど、シリカあたりでないと完全には防
げないのだろうなあ。