
52年前のきょう。
1969年7月21日午前2時56分。
日本時間7月21日午前11時56分。
人類は人類史上初めて月面に降り立った。
帰宅後、固唾を飲んでテレビ映像を見て
いた。
まだ世の中に出始めたばかりのカラー
テレビで。
その晩はずっとテレビはアポロだけ(笑
なんせ、人類初の事だから。
史上初の衛星放送では、ケネディ大統領
暗殺の生中継という惨事で、日本のお茶
の間は仰天しすぎてひっくり返ったが、
このアポロ着陸には多くの日本人も拍手
を送っていた。
よく母がいう。
生まれた頃の日中戦争、子どもの頃に
太平洋戦争による空襲で逃げ回った時、
戦後の復興、人類の月面着陸、そして
ネット時代の今。
「まるで人類史の急激な発達史を一つ
の人生の中で見た思いがする。こんな
縮図を経験する世代は歴史の中でそう
いないのでは」と。
昭和開始から平成、令和の時代まで生き
ている人たちは、皆さんその稀有な経験
に独特の感慨を持っているのではなかろ
うか。
今、母は、ネットや通信機器の発達より
も、すぐこの先にエンジン車が無くなる
事に驚いている。
人類史の中で「いつかは来る時」を私の
子どもたちの世代は、この先確実に経験
する。
私は生きているかは分からない。
だから今、私はオートバイに乗る。
キャブレター付きのオートバイに乗る。
今乗らなければ、この先はもう乗れない。
そのうち、走行自体も不許可になる事は
明白だからだ。
その頃には生きていないだろうが、それ
でも私は、今、オートバイに乗る。
過去へのノスタルジーなどではない。
「今」を生きる為に私はオートバイに
乗る。
今しか無いのだ。