
木製のプールキューは、殆どが
北米産のメープルが材料として
使われる。ボウリングレーンや
ボウリングピンに使われる粘り
ある木材だ。メープルシロップ
が採れるサトウカエデという種。
メープルは木の種類ではなく、
出来た杢目の文様により呼称が
分けられている。
鳥眼模様のバーズアイ、虎目の
カーリー、絹の布を重ねたよう
なキルテッド等々。
他にもいくつかの呼び方がある
が、材木の種類が異なるのでは
なく、模様により呼び分けてい
る。
プールキューでは、メープルの
特に硬い質性の部分をハード
メープル、ハードロックメー
プルと呼んで、主としてキュー
のシャフト部分に使用する。
文様が視覚的に美しい部分は
バット材として使用される事
が多い。
木製キューの一番のネックは、
どんなに見た目が美しいメー
プルであろうとも、どんなに
適切な長期間乾燥を経た材で
あろうとも、「完全にキュー
として完成させてみないと性能
特性は判らない」という特質
がある事だ。
これは現実的な事実として存在
する。
木製なので個体差があり過ぎる
のだ。
年輪の詰まった物が良いとは
限らないのがメープルの特徴
で、育った環境や日当たり等
様々な要因が加味されて材木
になって製品化された時に、
初めてその本来の質性が現出
するようだ。
この個体も最高の材に見うけ
られるが、キューの材として
はキューを作ってみないと、
木の本当の質は判断できない。
なので、ソリッドシャフト愛好
者たちは「最良の動態質性の
シャフト」を求める旅を誰も
がずっと続ける。
それは木に個体差あるがゆえだ。
高級カスタムキューが最良の
性質のシャフトを標準装備し
ているかというと、必ずしも
そうではなく、数ある材の中
から「アタリ」を標準品として
ビルダーたちは完成品にさせて
いる。
なので、アメリカンカスタムの
ビルダーの工房には「ボツ」に
なったシャフトがごまんとある。
また、マスプロメーカーの一般
市販品の廉価ラインのキューの
シャフトでも、極めて質性が
高いシャフトが標準装備されて
いた、という時代もあった。
個体差があるので何年頃とかは
特定できない。
よくハウスキューなどで抜群
の動きをするキューがたまに
あったりするのはそれだ。
いずれにしても、そういった
個体差から来る不確実性を
いくらか除去する事にハイテク
シャフトは貢献した。
さらには、そうした個体差の
捨象には化学素材を使って
人工的に材料を作るしかない。
現在はそうした化学素材の
シャフト(同一機種に個体差
無し)が一般化している。
カーボンシャフトがそれ。
これの登場により、材料に
よる個体差は消滅した。
あとは製作者や製品種別に
よる内部構造等の違いによる
差異が発生するだけだ。
カーボンシャフトの撞き味と
しては、伝達性が高いのか、
軽い力で手玉をよく運ぶ。
運びすぎる程に。
キューは棒なのでキューに
「パワー」などは存在しない。
伝達力と反発力(フォース)
がどうかであるかだけだ。
その伝達性がカーボンは高く、
木製シャフトよりも小さな
力で手玉の球体を移動させる。
私個人は木製独自の「手元に
沈む感触」が無いのでカーボン
は好きではないのだが、玉は
よく動く。
木製キューの場合、木部が
縮むというか圧縮されてたわ
む感触が手元で感知できる。
それが「撞き味」のうちの
主要部分を構成している。
だが、カーボンの場合は、棒
材のしなりしか感知できない。
それ自体が私の感性にはマッチ
しない。
これはもう好みだろう。
私自身は、玉を撞き始めた時
から現在までソリッドメープル
のシャフトのキューを好む。
先端が中空のハイテクシャフト
でさえ打感が好みでないので
一切使わない程だ。(ハイテク
シャフト自体は持っている)
私個人はソリッドメープルの
シャフトが好きである。
そのメープルシャフトの中でも
「あ、これは駄目。これは良」
という物がある。
例の個体差だ。
私はジョイントねじは5/16-18
インチ山にこだわっているので、
同規格のシャフトならば好きな
バットに装着できる。
基本は1バットに専属シャフト
2本でワンセットにしてあるが、
別なバットへの換装も可能だ。
木製キューは出来上がってみな
いと性能は判らない。
これはある種のリスクの意味も
含むので、そうした懸念の無い
カーボン製や個体差の少ない
ハイテクシャフトを選ぶのも
手だろう。
だが、私は多くのソリッドマン
たちのように、良質無垢木シャ
フトを求める旅人でいたいと
思っている。
これまで、「これ最高!」とい
う材を持つキューシャフトに
何度か出会った。
旅を続けていると、必ず出会い
があるのだ。
その出会いは至高の時を撞き手
にもたらす。
そして素晴らしい出会いに感謝
する。
豊かな時間がゆっくりと流れる。
最高なのだ。

無垢のハードロックメープルの

ソリッドシャフトのノーマルの
標準直径が13ミリなので、細い
部類だ。
セオリーに反する。

とにかく細い。

しかし、極めて良い。

他の国産のどのグラファイ
トロッドよりも良いと感じ
た。今は廃番。
群に良い。
そうな気がする。











世の中、物を作る人はいろいろ


これみたいなもの。

れても描けない。
つくままに色を重ねて行く
ので、同じ物は描けない。
して、ブルーのステイン塗料
を均一にネルで薄色で引い
てから、青と赤のステイン
塗料を別々にパレットに取
り、ティッシュに含ませて
ポンポンとやって色を直に作
って描いて行く。濃さも薄い
ものから濃いものまで強弱の
抑揚をつけて。色も複合的に
混ざり合うようにして。
濃淡は色の濃さではなく、あく
まで染め剤を薄く、薄くに染め
重ねて行く。
中世の西欧宗教画のような
描線の画風ながら、まだ透
明水彩が登場する前の時代
に透過性による重ね描きを
駆使した透明感のあるモダ
ンポップな色調の絵に仕上
げた。
クール出典したものだった。
だった。
て、本人には返って来ていな
い(笑
パターン作りもカットも
ミシンでの縫製も私自身
がやった。

今回のキュー染めのテーマは
宇宙。
キューとしての役割を所有欲
を満たす価値感の満足を得る
果実とプレーアビリティーを
有する道具とした場合の相互の
代替関係の連鎖を構成し、かつ
同時に両者の関係性を左右する
パラメーターとして。

Galaxy.
The end is far. Too far away.
But then, this is our home.



