なんなんだ、この子ども銀行券
ワインディングロード、ツイ
スティロード、峠、峠道。
これらの単語は全て意味が異
なる。
「ワインディングロード」と
は曲り道く~ねくね~(by 渡辺
真知子)の道の事。
「ツイスティロード」とはワイ
ンディングロードのうち、旋回
半径が小さく、まるで連続S字
のように右に左に曲がっている
レイアウトが続いている道の
事。ツイストという意味その
まま「ねじれ曲がる」という
レイアウトの道の事。
乗り屋/走り屋がワインディン
グやツイスティロードを俊足
快走する事をツイストとかス
トリートダンスと呼ぶ。
そして、公道=ハイウェイを
走るストリートライダーはハ
イウェイダンサーとも呼ばれた。
これは50年以上前の1970年代
初期にはすでにその呼び名が
存在した。いうなれば二輪路上
舞踏師。
(英語のハイウェイとは公道
の事であり高速道の事ではない。
高速道路はスピードウェイ)
「峠」とは、山越えのルートの
頂上地点の事をいう。登山用語
では「乗越し(のっこし)」とも
呼ぶ。
その峠に至る登りと下りの山道
の事を「峠道」と呼ぶ。
なので、登って峠を越して下る
ルートが無い頂上までの登り下り
一本の山道の事は「峠」とは呼
ばない。
例えば箱根ターンパイクのよう
なロードは小田原から湯河原峠
まで至るとはいえ、湯河原峠を
超えた先を下る部分までターン
パイクのルートがある訳のでは
ないので、厳密には峠道ではな
い。
ターンパイクは分類するならば
山岳道路だ。
しかし、二輪乗りたちの間では
峠道のワインディングロードそ
のものの事を族称で「峠」と
呼んでいる文化がある。
厳密な本当の意味の峠とは山越
えの頂点の事だが、そこに至る
道路、道路の頂上から下るルート
も全てを「峠」と呼ぶ風習が二
輪乗りたちの世界にはある。
峠と書いて「やま」と読ませる
二輪乗り屋/走り屋の隠語もあ
る。
しかし、厳密に正しい日本語と
しては「峠」とはノッコシの事。
山越えルートの頂点地点の頂上
の事を指している。
それでも、二輪乗りたちのうちの
多くは、山岳道路のワインディン
グそのものを「峠」と呼んで過去
も現在も愛している。
「峠」という日本語は元々は「手
向け(たむけ)」から発生した。
日本人ならではの人への心遣いが
込められた意味があるのだ。
そして、「峠」という漢字は日本
で作られた国字である。全世界で
日本のみの固有の言葉と表記。
「峠」は多くの二輪乗りたちに多
くの事を教えてくれる。
「峠」は大きく我らを包んでくれ
る。
私も「峠」を愛してやまない一人
の二輪乗りだ。