ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




なーんか眠れそうにないなぁ・・・と、ぷしゅを一本して、時計を見ると午前10時過ぎ。

「でも寝なきゃな」と、ベッドに入り、目覚ましを2時半にかけて、とりあえず目を瞑ってみたら、・・・3秒後には落ちてました(笑)。

ピンポーン、ピンポーンというインターホンの音で目を覚まし、「んー、なんだ?宅配便の予定あったっけ・・・」と、半目でドタドタとベッドから出て応答するとカワイ楽器の人が。

・・・「(あっ、寝坊した!)」

午後3時に借りていたMP8の引き取りに来てくれる約束をしてたんです。全然起きれませんでした。まったくもー、目覚まし、いつ止めたんだろう(←よくあるけど(笑))。

 

そう、書いてなかったですけど、実は昨日のライブにMP9000、間に合ってたんです。結果的には、本当に良かった。年末で忙しい時期だったでしょうに、急いで調整をして下さったカワイ本社の方に感謝です。やっぱりこいつじゃないきゃ、ダメでしたから

借りていたMP8、最初家で弾いていた分にはどうにかなりそうだったんですけど、今月9日の斉藤光浩さんのライブで実際に使ってみて、「・・・どうも音が、細いな。固いな。」という印象が拭えなかったんです。

カワイ本社の開発担当の人とも電話で話してみたりしたんですけど、『同じEX-1というグランドピアノのサンプル(要するに「音」)を使ってるんですけど、より良くするために新しい部品や回路を使ってますから、それで、まったく同じにはならないのかもしれませんね。そうですか、MP9000の方がいいですか』という感じで、でも僕も「使いやすくなってる点も多くて、決して悪くないんですけど、ただ一点、MP9000のピアノの音そのまんま、という音色は一つキープして欲しかったですねぇ。無理なんでしょうか。・・・というのはですね」と、実際の現場での使用感なんかを事細かくお話してみました。とは言え、今すぐどうなるわけでもなく(あたりまえですけど)、『今後の参考にさせていただきます』ということでした。

でも、MP8は、残念ながら自分の中ではもう「無し」でした。やっぱり、あのMP9000のピアノじゃないと、と。特にバラードでの音は、飛びぬけて素晴らしいのです。それでいて、激しい曲調でも、うまくギターと混じるし、混じってても埋もれないし。バランスが絶妙なんですよね

まぁ、ただ結局は僕の好みだ、という事なんですけどね。だって、他にステージでMP9000使ってる人を今まで一人も見たことないんですよ。日本に、僕以外いないのん?って位、見ないし、聞かないです(笑)。欠点は、形が変わってるので、「上にほかの鍵盤が置けない」ことですかね。「え?置いてあるじゃん」って。ですよねー(笑)。はい、僕は置いてます。必要に迫られて、考えて考えて、ローディーさんに特別お手製のアタッチメントを作ってもらったんです。でも、この形も、鍵盤の動きのためには仕方ないんですよね。あとは、かなり重たいってことかなー、今時(笑)。なので、家でずっと使ってるって人は、密かにいるみたいですけど(←なんで密かに、なんだか(笑))。

俊くんの所のPAエンジニアの平川さんとも昨夜その話になりまして、彼も「ケンさんのピアノ音、めちゃめちゃいいですよ。音が、暖かいんですよ。」と言ってくれました。毎日、色んなプロのアーティストと仕事をしている「音のプロ」にこう言われたら、嬉しくなりますよね。僕なんてまだまだですが、ほんとMP9000のおかげですよ。

結果論ですが、特に昨夜みたいにピアノ一人の場面で、あれがもしもMP8だったら・・・と考えると、ちょっと怖いくらいです(笑)。もしも、大半の人にわからなくても、聞き比べたらきっと分かる差はありますし、ましてや弾いている僕にとっては、その微妙な差が、雲泥の差。音色がコントロールし辛かったら、プレイに集中できるかどうかにも、深く関わってきますものね。

とにかく、MP9000が健康になって戻ってきてくれて、本当に良かった。昨夜に間に合ってくれて、本当に良かった。しばし家にいてくれて友達(あっちはどう思ってた(笑)?)になってくれたMP8にも、色々と勉強させてもらいましたので、本当に感謝です。いつか、また改良してもらって、「これならOKじゃん!」という楽器に成長してくれることを願っています。

写真のセットの右上のミニムーグというシンセサイザーも、1970年ですから、もう38年も前に発売されたものです。でも、「これにしか出せない音」のする、素晴らしい、本当に大好きな楽器です。僕は手に入れて18年になりますが、今までもずっと大切にしてきました。そして、今回の調整騒ぎで、MP9000も同じ位、代わる物が無い大切な楽器なんだよなと、改めて思い知らされたのでした。

ちょっと触って「MP8欲しいなー」、なんて浮気心を出した僕に、・・・MP9000がガツンとその存在感を見せ付けてくれた年末になりました。ごめんよ。

さぁて、明日からのリハでも、はりきって大活躍してもらいますよー

ではー。



コメント ( 19 ) | Trackback ( 0 )