ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




テレビのニュースや新聞って、本当のことを言ったり、書いたりもしない(できない)だけじゃなくて、全然公平じゃないんだな、って最近つくづく思います。

例えば、沖縄戦での「日本軍による集団自決の強制はあったのか」といういう教科書問題が取り沙汰されていますよね。

実際、「あれは軍の強制だった」という人々と、「軍は強制などしていない」という人達とで意見が分かれているわけですが、両方の立場、根拠を全然説明しないでおいて、ただ流されるのは「軍と集団自決は絶対に切り離せないんですよ」という沖縄のおじいちゃんや、「なんと言われようと、私は本当のこと(強制はあったんだということ)を子供に話しますよ」というお母さん、「嘘をつかず、本当のことを言ってください」という済んだ瞳の学生さんの声・・・。

あれじゃあ、何も知らなければ、「実際、あったんだろうなぁ・・・強制」って思うんじゃないでしょうか。なんとなくでも、そっち側に気持ちが傾くっていうか。

・・・いいのかな、それで。

僕は、その場にいたわけではありません。見たわけでもありません。でも、とっても気になる事だったので、完璧にとは言えませんが、調べてみたんです。両方の立場の人は、実際どういう根拠をもってして「あった」「なかった」と言っているのかが知りたくて。

両方の立場の意見も、知れば知るほど、嘘とは思えない事象が沢山でてきます。「強制は無かった」ことになると、遺族年金がストップするから「あった」ことで口裏を合わせました、なんていうね(自発的な自殺と強制による自殺では、国の責任の有無が違ってきます)・・・正直なところ「あらら。お金が絡んでる話なの!?」なんていう証言も実際に出てきているんです。これは嫌な話ですけど、でも、歴史は事実であるべき、という立場からすれば、じゃあそれって本当なのかどうかも十分審議するべきなのに、こういう話は一切ニュースでは取り上げられません。なんかお涙頂戴な、ワイドショー的な話しかしないですもんね。

それに、今の日本でならともかく、戦時中という特殊な状況下で、軍関係者や、民衆の方々が、どういう思想を持っていたか(=情報を持っていたか)ということも大事なポイントで、それはちゃんと踏まえなくちゃいけないと思うんですよね。命や人生、そしてそれこそ魂、といったものに対する価値観が全然、といっていいほど違うんですよ。

でもね、とにかくそもそも戦争が良くないんですよ。これは、常に忘れちゃいけません。どんな問題も、木を見て森を見ず、になるのはいけません。戦争が無かったら、そもそも強制がどうの、なんていう以前に、集団自決なんて必要無かったんですからね。そしてこれも大切なことなんですが、アメリカ軍が沖縄に攻めてきたから、あんな複雑な事態になったっていうことも絶対に忘れるべきじゃないのに、それも語られない。なぜか、自国民同士で、ずっと揉めてる。

あらら、いかん。時間が。

----すんません。---

アメリカ軍にも優しい、と言うか、戦時下でも人としてのモラルを保ち続けた人もいたでしょう。でも、先日ご紹介した本、「ウィルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」で、ウィルソンさん自身も、「当時は沖縄の人のことを、日本人を、我々は人とは思っていなかった。どう扱ってもいいものだという認識だった。軍に、そういう教育をされたんだ」ということを語っていました。これはベトナム戦争時ですから、第二次大戦よりずっと後のことです。ベトナム戦争時(最後の3年は除く)、沖縄はアメリカの占領下でしたが、とは言え、酷い話です。でも大戦中は、もっと酷かったとも考えられます。なにせ、最終的には日本に原爆を落としたくらいですからね・・・しかも半分以上は実験目的で(←知ってましたか?)。

そんなアメリカ軍に捕まるとどうなるのか・・・繰り返しますが、今と当時はアメリカ軍の日本人に対する考え方も違ったのです(だからと言って今、どこまで改善されているか・・・まぁ、これは今日は置いておきます。知ってほしいことはありますけど)。例えば、実際に旧ソ連軍では「占領した国の女は、戦利品として好きにしてよい」という許可すら出ていた戦争があったくらいですから。そして、その占領された国では、国民の若い女性の半数以上が犯され、しかもその大半が妊娠してしまい、当時宗教的には禁止だった中絶を、やむなく国が許可した、なんていう悲しい歴史をもっている国もあるんです。そういう恐ろしい世の中だったんですね(だった、と書きましたが、でも「今はもうそんなこと、まったく無くなった」とは言いません。だってまだまだあるんですもの、そういうこと)。

話を戻しますが、そんな世の中での事です。実際どんな情報が流れていたかは、これも色々諸説あります。ただ、「アメリカ兵に捕まったら大変な事になる。男は殺され、女性は辱めを受ける」という情報はやはり流れたようです。これが「軍の関与」とされる部分ですよね。しかし実際には、いざ投降してみたら優しく保護されたという例も沢山あります。しかし一方、本当に酷い目にあった人も沢山いたのも事実です。

今のように、結婚前から異性とどうこう・・・、というようなことがまず無かった時代の話です。皆が、貞操観念を物凄く強く持っていた時代です。実際に、辱めを受けた場合、その後の人生がどんなものになるか、今の時代に生きる僕達には想像もつかないほどの恐怖だったのではないでしょうか。

自決は、方々であったのでしょう。悲しい史実です。目を覆いたくなる光景だったと思います。しかし、今の僕達まで一緒になって目を覆っていては、救われる人も救われないし、悪いやつも、いつまでも野放しのままです。いつまでも、トビラは閉じられたまま。

僕はもっともっと、色んな角度から掘り下げて議論すべきだと思います。結局、件の「教科書問題」としては、なんだかどっちとも取れるような、グレーゾーンに逃げ込んだ表現になっちゃったようですが、あれが「日本の教科書」でいいんでしょうか。なんだか、僕は気持ち悪いんですよね。

「あった」のか「なかった」のか。今、ここで結論を出せる問題ではありません。でも、ならば、だからこそ、ああいうニュースの作り方はおかしいと思います。偏ってますもの。やっぱり、あまり真実が露見されると都合の悪い人がいるんだろうなぁ、と思ってしまいます。

 

とにかくニュースは公平ではない、ということだけは、いつも肝に銘じて置いてくださいね。まして、ニュースに音楽(BGM)が付いてたら、余計に気をつけてくださいね。音楽で、人の心は操作されますから。ちなみに、ワイドショーは絶対に付いてますし、最近は報道番組と銘打っておいて、結構ついてますよね。映画じゃないんですからね。音楽の使い方、間違ってますよ。まったく、怖いことです

ではー。



コメント ( 19 ) | Trackback ( 0 )