ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




こんかいのへきるちゃんのツアーでは、中盤に「アコースティック・コーナー」というものがありまして、

これは通常のエレキギター・バージョンの楽曲を、アコースティック・ギターでリアレンジして、少ししっとりとした感じで楽曲をお聴きいただくというものでした。

よく、「アンプラグド」などともいいますが、これはかつて「MTVアンプラグド」として大手ミュージックチャンネルのMTVが試しみて、大流行したものでした。「アンプラグド」という言葉自体、今でもMTVが登録商標としてもっているそうです。(しかしこの企画、ジョン・ボン・ジョビとリッチー・サンボラ(ボン・ジョビのギタリスト)が考えたというのは知りませんでした。)

実際、アンプラグドといっても、実際、完全にアコースティック楽器のみを使うわけではなく、たとえばハモンドオルガンなんかが入っていたりすることもあるわけで(シンセが入っていることも)、要は、ギターがアコースティックになっていることがポイントなのでしょう。

しかし、一般のライブではアコースティックピアノというわけにもいかず、やはり僕たちキーボーディストは、デジタルピアノをつかったりするわけで、つまるところプラグ(電気配線)を使っている身としては、「アコースティック・コーナー」とか「「アコースティック・セット」のほうが、後ろめたくなくて(笑)よいわけです。

ちなみに、今はもう拡大解釈されてますからね、時には、ギターではなく、ピアノの方を主体で考えて、「アコースティックライブだけど、エレキギターを使う曲がある」、なんてこともあるのです。

ま、「そんな、こまけーこたー、いーっこなしで」という感じでしょうか(笑)。

 

たとえば今回でいいますと、ギターのお二人は、確かにアコースティックギターで、ドラムスの充さんは、カホンと、シェイカー、タンバリンと、ここまではちゃんとアコースティック。

でもベースのマリオさんは、フレットレスではありましたが、普通にエレクトリックベースでしたし、僕にいたっては、ノードエレクトロという、エレピ(主にローズ系)とハモンドオルガンのシミュレートに特化したキーボードを使いました。

どのみち、本物のローズ・ピアノを使っても、ハモンドを使っても、電源は必要、という

どうしても、アコースティックにはならないんですよね、という(仕方ないんですけど、ちょっと寂しい(笑))。

どうしてもなら、アコーディオンやピアニカというのもありまして、実は今回も最初はこの二つもスタジオにまでは持って行っていたのですが、さすがに曲中のソロ程度ならともかく、丸々曲中をこれらで演奏しきるほどのスキルはありませんので(真剣にやろうとすると、なんでも難しいのですよね)、結局は、僕は、アンプラグドどころか、全然アコースティックじゃないという、やはり若干後ろめたくありつつも、仕方ない選択肢での演奏となりました(笑)。

 

ま、こんなことを長々と書いてもアレなんですけどね。個人的な、というか、やむを得ない、職業パート的な話ですからね。

本物のアコースティックピアノは、そう簡単には出したり引っこめたりできませんからね。

うーん、いつか、へきるちゃんでも、アコースティックピアノでライブしてみたいものです。

もちろん、今回の三曲も、どれもとっても楽しかったです。どの曲でも、ちょっとしたソロ(エレピ一曲、オルガン二曲)もあったりして、毎回アドリブで楽しく弾かせてもらいました。マリオさんのベースソロも最高でしたし、金髪建さんのアコギソロもかっこよかったですねえ。

アコースティック楽器は、エレクトリックに増幅された楽器に比べて、よりミュージシャンの表現の生々しい部分が伝わるので、その分、怖い(笑)部分もありますが、本当にチャレンジのし甲斐のあるものだと思います

 

ときに、このアコースティックコーナー、本当に最初は「アコーディオンでやる?」な話だったことがありまして、リハーサルスタジオでのリハの最初の方は、

キーボードを持って行ったものの、スタンドとかが無くてですね。

 

なんと、こんな感じで、リハーサルを行っていたのです。

 

会議かよ、という(笑)。

 

勿論、本番ではちゃんとしたスタンドに乗せられておりましたが、リハーサルなどでは、色々なことがあるのです(笑)。

 

ではー。



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