
「鍵盤が血だらけ
」になる、なんていうとびっくりされるかもしれません。
が、実際にあり得るんです
。
ピアノにグリッサンド、という奏法がありまして、
鍵盤を、ある一定の幅、大抵は一番上あたりから下の方まで(時には下から上へ向かっても)、レロレロレロ・・・いや、緩いな(笑)。
ビューン、ギューンと、一気に触ったすべての鍵盤をなぎ倒すかのように弾く奏法です。
クラシックでは、爪を使うのが一般的なようですので、そんなに危険ではないのですが、
ロックではさらにパワー感がほしいので、指の脇を使います。
僕は、指二本半くらいを使います。
これ、グランドピアノで思いっきりやりますと、5~6回で指の腹が切れて、血が出てきます。
(デジタルピアノでも、思いっきりやりますと、10回もやると、指の皮が剥けてきます)
前にも書いたかもしれませんが、昔、ZIGGYさんのロックンロールピアノがフューチャーされた曲のレコーディングで、
グランドピアノでグリスをやりまくって、レコーディングが終わった時には、ピアノが血だらけ。ピアノと椅子の間の足元の床にもボタボタと血が垂れ落ちていて、
アシスタントさんがびっくりした、ということがありました。
まあ、要は僕がまだグリッサンドが上手ではなくて、何よりも、力が入りすぎていたからなのですが、
でも、やはり、爪グリス(これとかも)では、ふわふわしてしまって、ロックなサウンドにはならないのです。
本の緑ちゃんの133ページの音源を作るときも、かなりやられましたねえ。
朝方に録っていたのですが、納得のいくサウンドにならなくて、そのうち、途中で手の皮がムケムケになってしまって、
痛くて弾けなくなってしまって、どんどん納得がいかなくなって。
でも・・・締切があったので、最後は、手にタオルを巻いて録りました。
タオルグリスは邪道ですけどね、あの時は非常手段でしたねえ。
ピアノが血だらけ、というところで、ちょっと怖い話をしますとね、
昔のソビエト連邦などでは、コンクールなどでピアノのミスタッチをさせないために(絶対に勝たなければならない、という国策があったので)、
鍵盤と鍵盤の隙間に、カミソリの刃を仕込んで練習させた、なんてことがあったそうです。
あるいは、出演者が、コンクールに出るために、ライバルのピアノの鍵盤の隙間にカミソリを入れた、なんてこともあったとか。
ひゃあー。
写真は、頂いた、携帯(や眼鏡)の画面拭きです。
カメレオンの口から、クリーナーが出てきて、尻尾を引っ張ると、口の中に引っ込むのです。
これで、血だらけの鍵盤を拭いたら・・・カメレオンの口の中、怖いでしょうねえ。
いえいえ、緑ちゃん倶楽部では決して血が出るようなレッスンはいたしませんので、ご安心下さいませー
。
やさしく、やさしく・・・はいそこで、ギューーーーン
!←やるんかい(笑)。
うそですよー

。
ではー。