このところテニスを予定していた日が雨天中止になることがしばしば。菜種梅雨と言うのでしょうか。
雨だと散歩に出ることも躊躇われ、時間を持て余して取りだめた録画を見るか本でも読むか。
先日友人に要らないからと頂いた原田マハの「スイート・ホーム」を読んでみました。
たぶん阪神間の阪急電車のとある駅からバスで二つ目の停留所で降りてしばらく歩くと赤い屋根、クリーム色の壁の家、小さな洋菓子店「スイート・ホーム」があります。
そのお店は、父がパティシエで、母が看板娘。娘が二人いて長女の陽皆、次女の晴日、性格は全く違うのだが、毎年秋になると咲くキンモクセイの花の下、家族写真を撮るのが年中行事の仲のいい家族4人。
父は宝塚のホテルで修行した腕のいいパティシエなのだが、いたって無口。そこを明るい「看板娘」の母が前に出て切り盛りしている。
この本はそんな家族の長女陽皆の密かな恋愛から始まって結ばれるまで、そして次女の晴日の結婚まで、間に同居することとなったいっこおばさん、料理教室の先生の未来などなど脇役もそれぞれ悩みを抱えながらもめげることなく前向きに生きていく姿が描かれています。
とにかくこの本の中で紡ぎ出されている連作物語には悪い人はひとりも出てこない。みんな真摯に誠実に人生を生きていて、驚天動地の出来事は起こらないけど小さな幸せをつかんでいく。
とかく殺伐たる現代を生きている身ですが、読んでいるとほっこりして心温まります。こんな話はでき過ぎのメルヘンであり得ないとも思うのですが、だからこそ小説の中の世界につかると止められませんでした。
ちょっと私の生きている世界とはかけ離れていますが、たまには全員善人と言う話はいいものです。
雨だと散歩に出ることも躊躇われ、時間を持て余して取りだめた録画を見るか本でも読むか。
先日友人に要らないからと頂いた原田マハの「スイート・ホーム」を読んでみました。
たぶん阪神間の阪急電車のとある駅からバスで二つ目の停留所で降りてしばらく歩くと赤い屋根、クリーム色の壁の家、小さな洋菓子店「スイート・ホーム」があります。
そのお店は、父がパティシエで、母が看板娘。娘が二人いて長女の陽皆、次女の晴日、性格は全く違うのだが、毎年秋になると咲くキンモクセイの花の下、家族写真を撮るのが年中行事の仲のいい家族4人。
父は宝塚のホテルで修行した腕のいいパティシエなのだが、いたって無口。そこを明るい「看板娘」の母が前に出て切り盛りしている。
この本はそんな家族の長女陽皆の密かな恋愛から始まって結ばれるまで、そして次女の晴日の結婚まで、間に同居することとなったいっこおばさん、料理教室の先生の未来などなど脇役もそれぞれ悩みを抱えながらもめげることなく前向きに生きていく姿が描かれています。
とにかくこの本の中で紡ぎ出されている連作物語には悪い人はひとりも出てこない。みんな真摯に誠実に人生を生きていて、驚天動地の出来事は起こらないけど小さな幸せをつかんでいく。
とかく殺伐たる現代を生きている身ですが、読んでいるとほっこりして心温まります。こんな話はでき過ぎのメルヘンであり得ないとも思うのですが、だからこそ小説の中の世界につかると止められませんでした。
ちょっと私の生きている世界とはかけ離れていますが、たまには全員善人と言う話はいいものです。