去る8月8日(土)、淀川花火大会を見に行ってきました。
過去に何度か見に行ったことはあったんやけど、今回は関係筋から
弁当付の観覧席を用意してもらって、そこで見させていただくことが
できました。まぁそれはそれはええ席で、今までのように堤防の狭
い座りにくいスペースにギュウギュウに座るんじゃなく、椅子とテー
ブルがあり、適当に人と人の隙間があって、また河面がすぐで風の
通りがいいので、昼間の暑さが嘘のように涼しく感じられるという、
とても贅沢な席。もちろん花火は目の前で迫力満点やし、水面に映
る花火もまた美しいという人生最高の花火を堪能させてもらったわけ
なのよ。
ということで、花火は文句なく最高やったんやけど、ここではもうひと
つとても素晴らしいものを見ることができた。それは、「ライブ」。
招待席という関係上、整理の都合もあり、花火の始まる2時間以上
も前に会場に入らないといけない、ということを聞いていたので、暑さ
対策グッズに加えて、本等、夕方から花火開始時間までを無駄なく
過ごすための準備をなんやかやと整えていったわけやけど、いざ席
に座ると本を読むにはなんや雰囲気にそぐわないし、かと言って他に
やることないし、てな具合でどないしよかな、てなことになってしまっ
たわけやねんね。
そんな時、聞こえてきたのが俺達の隣の区画で催されていた音楽
ライブ。最初は演歌やなんやわけ分からん音楽ばっかり聞こえてき
て、退屈してるのに加えて、音楽好きという、そのライブを聞くには
最も条件が整ってるように思う俺でも聞く気になれず、わざわざ見に
行くこともせんかったんやけど、そのライブの終盤、ちょうど花火の
始まる1時間ほど前に、なんか今までとは全く違うとても美しいハー
モニーが聞こえてきたんやね。これはちょっとええんちゃうん?てな
感じで、今度は急にそれを見たくなって隣の区画まで行くと、そこに
は二人の女性デュオが。楽器はキーボード1台だけで、その腕も大
したものやねんけど、とにかく二人共ホントに歌がうまくて、俺はち
ょっと聞いただけで涙が溢れてくるくらい感動してしまった。
一体このデュオは誰なんやろ?まさかアマチュアやないわなぁ、
てなことを思いながら見てたら、司会者から「花花」さんありがとう
ございました。という声が聞こえて、ああ、この人たちがそうなんや、
ということでグループ名を知り、やっぱりプロやったんや、というこ
とから、涙がでるほど感動したことに念押しをされた形になった。
そのあと、「さよなら大好きな人」や「ああ、よかったな」というヒット
曲を歌わはったので、より鮮明に思い出したんやけど、最近はそう
いうヒット曲もなくテレビに出ることもなかったから、ほとんど忘れか
けてたのに、やっぱりさすがに一度でも大ヒットを飛ばした「プロ」は
とにかく違う。
声楽的にうまい…例えば何オクターブ出る、とか、音がブレない、と
か声量がある、とかそういうこととは全く違う何か(もちろんその要素
も含んではいるけど)があり、とにかく心に染み入ってくる。
それが何なのかよく分からないけど、とにかく間違いないのは、
「人を酔わせる人は自分に酔っていない」ということ。
ちょっとええギターフレーズを思いついたらそればっか弾いて、ええ
んちゃうん、みたいなことを繰り返している俺には、人を酔わせること
より花火に酔うくらいがちょうどよかったようでございまする。