僕たちは一生子供だ

自分の中の子供は元気に遊んでいるのか知りたくなりました。
タイトルは僕が最も尊敬する友達の言葉です。

親心

2009-08-26 | Weblog

10日ほど前、沖縄に住む長女が40度を越える高熱を出し、グロッキーしてしまった。
この時期に、しかも沖縄ということで新型インフルエンザが心配やったけど、そうで
はなく、どうも扁桃炎やったみたいで、昨日ようやく熱が引いて話せるようになった
らしい。久しぶりにテレビ電話で見た顔は痩せていて、ゴホゴホせきはしてるし、食
べ物もまだちゃんと食べられないということやったけど、とにかくほとんど寝たきりで
過ごしていたことを考えるとそれでも元気になったんやろう。
明日からは仕事に復帰せなあかんということで、大丈夫かいな、とは思うけど、それは
本人が決めることやし、親としては見守るのみや。

このことで、俺達親の気持ちについて少し書きたい。
まず最初、嫁にその旨の電話があり、嫁から俺に行ってやったほうがいいのかな?
という相談があったんやけど、その時俺は「行かなくていい」と答えた。
その理由は「一人暮らしの厳しさは病気の時に一番痛感することができる」から。
もちろん親として、40度以上の熱を出してる娘が心配じゃないわけがない。できること
ならすぐに飛んでいってやりたいし、辛そうにしている娘の声を聞いた嫁にしてみれば
いても立ってもおられへんかった気持ちもよく分かる。

でも何度も言うけど、親というのは「子供を成長させること」を何より第一義に考えなけ
ればいけない。今回のことは「遠い所で一人で暮らす苦しさを知る」という貴重な経験
をするには、ある意味「絶好の機会」でもあるわけやから、親が簡単に助けに行ったら
その貴重な経験をさせてやれないことになる。

メールは打てるし、病院にもなんとか一人で行ける。友達が見舞いに来てくれて、なん
やかやと身の回りの世話をしてくれる。冷静に判断すれば必ずしも安心、ということで
はないにしても、およそ命に別状があるほどの病状・環境ではなさそうなことが分かる。
ならば、苦しい経験と共に、病気が移ることも恐れず見舞いに来てくれる友達のありが
たさを知る上でも、親が行くべきではないと思ったのだ。

幸い、病状は回復に向かってはいるものの、CAという仕事上、マスクをして仕事をする
訳にはいかないらしい。だから今後も新型インフル感染等の心配は消えないが、なん
とか病気にならず頑張って欲しい。

昨日のテレビ電話では「頑張ったな」としか言ってやれなかったが、この一言には、こ
れだけの思いが詰まっている。このことをいつか親になった時に理解して子育てに生
かせてくれたら親冥利につきる。

いくつになっても、成長した子供の姿を見るのが親としての最高の喜びなんやから。