
それは
とても
風のつよい日
で
余計な音も
余計な声も
ワタシタチには
届かなかった
それは
とても
風のつよい日
で
向日葵は
薙ぎ倒され
睡蓮は
ココロ細げに
震えていたけれど
繋いだ手に
ただ
ただ
強く
チカラを
込めていた
それは
とても
風のつよい日
で
普段なら
吹き飛んでしまいそうな
決意も
見落としがちな
愛おしさも
紛れもなく
此処に在る
という
事実に
ただ
ただ
祈りを捧げるばかり
だった
それは
とても
風のつよい日で
あの日も
たしか
こんな日だったね
と
振り返るモノが
在るまでに
なった
ふたり。
を
雲間から
のぞく
まんまるの月が
見届けていた
それは
それは
とても
風のつよい日
に
まざまざと
想い知らされた
想い。
まざまざと
想い知らされた
愛。
しなやかな腕の祈り 〜 cocco 〜
強い人と想っていた
その腕は
たくましく
天へ伸びていたから
ひとり生きる人だとそう
決めつけた
その足は
いつか傷ついていた
産まれ おちて
明日を探し
何かを捨てて
誰かを失くしても
.
私は求めた
指先から
こぼれる愛を集めて
全てあなたにあげましょう
おねむりなさい
このしなやかな腕に
体を横たえ 泣きなさい
あなたを抱いて
揺れながら
帰りたいと目指す海は
あたたかく
帰れない
やさしい風の中
次の雨に打たれる時
ひとりだけ
ふり返る
だけどまた
お日様を浴びたい
残せるものは
どこにもなくて
あなたもいつか
わたしもいつか
消えていくけど
空は流れて
指先から
こぼれる愛を集めて
全てあなたにあげましょう
おやすみなさい
このしなやかな腕に
体を横たえ 泣きなさい
世界中に
こぼれる愛を集めて
全てあなたにあげましょう
おかえりなさい
このしなやかな腕に
体を横たえ 泣きなさい
言葉を止めたら
この腕に
あなたを抱いて
揺れながら