唐津市の国特別名勝「虹の松原」を走る県道で、7月20日軽乗用車が折れた松に衝突して男児(11)が死亡する事故が起きました。
この事故を受けて唐津土木事務所は、交通事故発生直後から道路を封鎖しました。
土木事務所は、条件付きで26日、通行止めを解除しました。
土木事務所は約280本の松が「通行に支障となる可能性がある松がある」とし伐採を計画しています。(道路沿線の松にピンクのテープで巻かれているのが対象木です)
虹の松原の樹木伐採は、国から権限委譲を受け文化財保護法に基づき市教育委員会の許可が必要です。
一方、県道は土木事務所が管理しており、「道路上に落下する障害物があれば危険」として安全対策の観点から伐採を求めています。
市教委は「虹の松原は市民が400年守り続けた貴重な景観」として伐採を認めてこなかった経緯があります。
死亡事故を受け、道に張り出す「危険木」約280本を伐採する方針の土木事務所と「景観保全」を建前とする市教委との妥協点は、「安全と景観をどう両立させるか」は、今後、営林署、県、市、観光協会などが入った「虹の松原保護対策協議会」で話し合われることになっています。