昨日は、玄海原子力防災訓練の状況を4カ所で視察しました。
8時10分に特別養護老人ホーム「宝寿荘」(呼子町)到着し、職員さんに挨拶をして、通山施設長さんから訓練の概要を伺いました。
施設長さんは、入所者の体調を気遣っておられ、「寒さと長距離移動で体調を崩されないか心配」と言っておられました。
お隣の、元呼子中学校では「殿の浦地区」の住民の方が集合され手いました。
「寒さで参加を断った人がある」「暮れの忙しいときに、弁当一つで動員された。九電は日当を払うべきではないか」などの意見がありました。
佐賀市北山小中学校では、車のスクーリングと除染作業があっていました。
二タ子地区住民50人の避難先である佐賀市の佐賀工業高等学校にも伺いました。
ここは、ラグビーの五郎丸選手の出身校でも有名で、選手たちの練習に、保護者が炊き出しに見えてありました。
底冷えのする体育館には暖房もなく、住民の方は、持参したスリッパやブルーシートを使っていました。
ここでは、住民確認と昼食。「防災の心得」の講演が30分ありました。
参加者からは、「名簿の書く項目が多く混雑する」「車中では、唐津の情報が欲しい」「若い人が参加するようにして欲しい」などが出されていました。
車座での食事、講演と続いていたので「バスの中が楽」「腰が痛い」との意見も出され、健常者と観られる人でも体調の弱い人もおられることが判りました。
参加者の労いにきた山口知事に「原発は廃止して欲しい。私たちの時代につくったものは、私たちの時代に止めてしまって欲しい」と、参加者から要望が訴えられていましたが、山口知事はまともに応えていませんでした。
秀島佐賀市長は「もしもの時の訓練、精一杯受け入れをしたい」。坂井唐津市長は、個人的なことで、ご心配とご迷惑をかけたことをお詫びしますと述べた後、「1号機の廃炉が決まった。1年しか違わない2号機はどうするのか。訓練のあり方について、事業者にも届けなければならない」と訓練参加者を前に話しをしました。
終わったのは、午後2時前。遅い昼食を食堂で食べ、用事を済ませて事務所に戻ったのは4時過ぎていました。
電力を発電する事で、事業を営み利益を得ている企業経営の中で発生する住民へのリスク影響に対する対策は、「企業がすべき責任を負うべきではないのか」それを、国や自治体がなぜ責任を負わなければならないのか理解に苦しむのは私だけでしょうか。
「住民避難計画を再稼働の条件にしない」国の方針が、事業者を甘やかせている原因の一つです。
今日の新聞では、「核のゴミ」最終処分地を21道府県が事実上拒否していることを伝えています。企業の営みで発生した「ゴミ」の処分さえできない企業に営業する資格があるのでしょうか。
水俣病を発症させた企業は、「有害であることを承知で」、工場から排水を海に垂れ流しをしていたことが、社会的に大きな非難を受け、企業存亡の危機に至ったことは承知の通りです。