第339話.懐かしい未来を連想させる曲・気になった音楽(93)&(94) Level 42『Children Say』, Scritti Politti 『Hypnotize』

2019-12-31 10:02:43 | 気になった音楽
湖畔人です。

色々整理をしていると、嘗て夢中になって読んでいたロック雑誌や、聴き込んでいたカセットテープ等色々と出て参ります。免許取りたてのガキだった頃、ヘビーローテーションで車で聴いていた曲も色々と蘇って来るのです。高校時代はパンクバンドとかやっていたので、まぁそうした自分達で演奏するようなハード目の曲を聴くことが多かったのですが、一方、本来の趣向はポップス好きなので、バンドから解放された免許取りたての頃は、また大好きなポップスに戻り始めていた頃だったかと思います。大きく分けて、ポストパンクと呼ばれた中の日本ではネオアコと呼ばれたジャンルのスタカンとかアズテックやスミスを良く聴いていたかと思います。当時は今と違ってリアルタイムで海外のムーブメントを経験するなんてあまり無くて、You tubeも無いし、大体雑誌媒体が情報ソースのメインでして、そこから情報を仕入れていたので、かなり時間差もあってもう解散しているバンドの情報を新しい情報として得るなんて事も有ったかと思います。ネオアコなんて数年のディレイがあって日本では盛り上がっていた気がしますね。ネオアコみたいなギターポップも聞く一方、ビートルズなんてロッククラシックも聴いていたし、一方、アップテンポのシンセポップも意外な事に良く聴いていて、未来を感じさせる曲達も大好きだったのです(バンド仲間には内緒でしたがね)。今日はその辺りの良く聴いていたドライブに最適なアップテンポな曲を“懐かしい未来を連想させる曲“として幾つかご紹介したいと思います。範囲は広くて小学生だった70年代後半から90年代前半辺りまで間の曲で、未来を感じさせる曲達を幾つかご紹介したいと思います。

まず一曲目はフュージョンバンドのLevel 42『Children Say』です。87年頃の作品ですね。Level 42は以前『Something about you』を紹介しましたが、この時期良きポップな曲を立て続けに出していましたね。『Children Say』もスゴくエレクトロで先端な音として当時聞こえていました。歌詞は正直理解不能ですが、子供達の夢が叶えられない現状を憂いた曲なのでしょうか?正直よく判りません。ただ曲としては格好が良いです。

次は、Scritti Polittiの 『Hypnotize』です。85年の曲ですね。バンド名は政治的文書と言うイタリア語を少しモジった造語でして、スクリティポリティの中心人物、グリーン・ガートサイドが若い頃マルクス主義に傾倒していて、その頃、イタリアのマルキストの著書のタイトルからヒントを得たようです。彼はジャックデリダにもハマっていた時期もあり哲学好きのアーティストのようです。現在の彼の心境は判りませんが、見た目は半ズボンを履いてサンダルを履いて、アースカラーのTシャツを着て演奏する伊出達から環境左翼のようにも見えなくもないです。まぁアーティストにはリベラルが多く、中には共産主義礼賛者もおり困ったもんなのですが、共産主義への間違った美しき誤解があるように見えますね。まさか自国民を数千万人単位で虐殺する血生臭い狂った思想だなんて想像もできないのでしょう?YMOの坂本龍一さんも若い頃は毛沢東礼賛者でしたし、パブロピカソも共産主義者でしたしね。坂本さんは天才ですし、いい作品も多いのですが、いまだにバーニーサンダースがイイとか言っていて中々紹介する所まで気分的にはいかないのが残念ですね。さて、その坂本さんも一目置き、自分のラジオ番組に呼んで曲の作りの方を聞こうとした程、当時の最先端を行っていたバンドがスクリティでして、当時の最先端の機材をふんだんに使って仕上げたシンセポップの傑作が、このスクリティの『キューピッドアンドサイケ85』と言うアルバムです。シンセポップの一つの頂きになっている作品かと思います。このアルバムの頃にはもうマルキストからは足を洗って黒人音楽へのリスペクトとテクノロジーの融合を試みた時期ですね。チャカカーンの『Love Of A Lifetime』も彼らの作品ですし、以前ここで紹介したコステロの『アイウォナビーラブド』も彼らが参加しています。この時期の彼らの作品は今聞いても十分に新しいものかと思います。その彼らの『キューピッドアンドサイケ85』からの一曲がこの『Hypnotize』です。洗脳、催眠と言う意味のタイトルで何か怖いですが、歌詞は正直良く判りません。哲学好きだから基本判りにくい、と言う事で余り深堀しない事にしています。でもパンチの効いたカッコイイ曲です。

では、次も、懐かしい未来を連想させる曲をご紹介したいと思います。

湖畔人

※2020年6月5日改訂

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