華麗なるオーストラリアンライフ

渡豪17年。職業・看護師。
白熊のようなオージーの旦那1人とワンコ2匹で
ニューサウスウェルス州の田舎町で生息中。

未熟を知る

2024年06月25日 23時01分00秒 | Weblog
今日で看護師デビュー丸12年。まだジュニアの気分なのに、気がつけば中堅。その前に、自分でも半信半疑でなった看護師をこんなに長く続けていることに驚く。あとどれだけ続けるのかなぁ。

今朝も午前シフト。またスタッフ不足で6名を担当。新規入院が来てもそれをサクッとこなし、お昼までは忙しくても順調だった。
ドラマはお昼から。
昨晩集中治療室から病棟へ移ってきた患者さん。この人は数週間前に容体が悪くなって集中治療室へ移っていった人だった。お昼にレギュラーのヴァイタルチェック。そしたら酸素飽和度が異常に低い。ついでに書いたら血糖値もヤバいぐらい低かった。
血糖値はとりあえず超甘い飲み物を飲ませる。患者さんがうつろでなかなか飲んでくれなかったけど、結果的にこちらは改善した。
問題は酸素飽和度。もともと気道を確保するタイプの特別な鼻カニュラを装着していたけど、それでは足りないので酸素投与を開始。でも高数値で投与しても全然改善しない。そこにたまたまインチャージが通りかかったので、一緒に見てもらったけど結果は同じ。あれこれ試してやっぱりダメだったのでMET召喚。あれよあれよという間に患者さんを担当するチームとICUから特別編成されたチームがやってきた。
他のスタッフも助けに来てはくれるけど、担当看護師は私なので指示は当然私が受ける。こういう場面で経験値の低さが露見する。わからない薬もあるし、そもそも酸素投与の特別な機械が何をどうしてるのかも理解していない。なるべく冷静に対応はしたけど、もうキャパオーバーギリギリ。何人かのスタッフに「大丈夫?」と聞かれたので「無理です!」って応えたわ。それでも誰も代わってはくれなかったけど。まぁ経験を積まないと意味がないのでそれは期待してなかった。
あの手この手でなんとか酸素飽和度を改善はさせたけど、METが「打てる手数がもうなくなってきている」と患者さんに伝えるような状態。そもそも私は朝の段階でこの患者さんを病棟で看ることに違和感を持っていたので、「そしたらなんでICUに置いとかんかったんじゃい⁉︎」と心の中でキレていた。あと「無理です!」と私が応えたのを見ていたのか、担当ドクターが去り際に「ありがとう」と肩を叩いた。おそらくこのドクターも手の施しようがないことを知ってるんやろうな。
残りの指示に対応して、記録を書き終えたらもう申し渡しの時間。幸い一緒のチームの看護師が私の担当患者の投薬等をしてくれていたので助かった。

別に忙しくなるのは構わないし、できることはなんでもする。何がイヤってできないことが多いと知ること。中堅のくせに知らないことだらけ。そこで落ち込んでしまう。こういう場面を経験して成長していくんだろうけど、人の命がかかっている以上、責任が重たすぎて逃げ出したくなるのが本音。
現病棟にいる以上、これが最後じゃない。このストレスや恐怖をこの先も経験していきたいんだろうか、私は。

疲れて帰宅。Dが用意してくれたご飯を食べてビールを飲んだらあっという間に寝ていた。ダラダラして過ごして今に至る。
明日は午後勤なので少し夜更かし。



付き合ってくれるチャーリー。

何か面白い動画でも見よ。
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