チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

雨下駄

2014年07月02日 10時27分36秒 | 日記
雨が降るから着物は着ないと言う方と
雨の日のおしゃれを愉しみたい
と言う方もいらっしゃる

その中で「雨下駄」というのは実に良く出来たものだと思う
爪革を考えついた人はエライ
爪革があるために足袋は濡れないし着物の裾も保護できる

先日雨下駄を履いている方が
ドウモ履きにくくてとおっしゃるのでよくよく見ると
爪革に付いているゴムを前の歯に掛けたまま履いていらした
あれは後ろの歯に掛けて調子をとる

前の歯に掛けているときはゴムが伸びないようにとゴムをやすませている
昔の人だったら何でもない小さな行為も
今の人にはきちんとお話ししなければならないのだと云うことが解る

事ほどさように全てがそう言う小さな心がけが通じなくなっているのでは無いかとも思う
着物にかんしては
ホントウに細かな心遣いが隠されているが
着物を着るということは
其の心遣いに気付くと云うことかもしれない

雨草履が最近は主流になっているが
空気の入り方が違うのでやはり雨下駄の方が身体が喜ぶ

昔は高級レストランやホテルには「履き替えて下さい」とばかり
スリッパが用意されていた
今はそういうことはないけど雨下駄は外で履いてこそ美しいかも
コメント
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