チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物の裄

2018年02月02日 14時53分27秒 | 日記
洋服で言うと袖丈になると思うが
着物の裄は肩幅と腕の長さを足した寸法

ここ30年位は洋服のように手首まですっぽり被るほどの丈が良しとされている
チャコちゃん先生が着物を着始めた頃は
一般の女は手首のぐりぐりが見えることが第一条件

手首が隠れるのは花柳界の女
もっと手首を出すのは小料理屋の女

そのように決められていて裄が長いと
「ゾロっとしていやらしい」
なんて言われた

そういうわけで昔作った着物は裄が短い
どんどん着て洗い張りをし寸法を変えているが
あまり手を通さない色留は着るたびに
肘を張って裄を長く見せる工夫をする

着物も洋服の感化が強く
ほとんどのひとが裄を長く着るようになっている

洋服の歴史はまだ100年
着物の歴史は2000年

なにが美しいかの基準が変わるので
それも致し方ない
コメント
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