チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

名曲喫茶

2020年11月04日 17時55分57秒 | 日記

びっくりした。何十年ぶりかに、新宿の裏通りを歩いていたら、「名曲喫茶・らんぶる」という看板を見つけた

吸い寄せられるように入っていく、地下の客席は全くもって昔のまま

昔のままってチャ子ちゃん先生が学生のころと同じ、椅子の位置、カップ、ケーキ、コーヒーの味、流れている音楽

この音楽の音響だけが昔と違う。曲はクラシック静かに静かに静かな音で、耳を澄ませないと聞こえない

 

しかし客は昔のように静か、今度は読書をしていたり、パソコン広げていたり

 

名曲というだけあってここでいろんな曲を聞いた

当時は音楽を聴くための喫茶店だったので、大音響、話し声は掻き消えるし、大きい声で話していると「しー」と注意された

それぞれがリクエストするので一曲終わるには40分はかかる、小一時間コーヒー一杯で粘って聴く

生の音楽会などはなかなかなかったし入場料は学生の身分では買えなかった

そのころはほとんど外国の音楽家の来日公演だったので、大人に連れて行ってもらわない限り無理だった

そのため名曲喫茶があちこちに出来たのだ

 

今では悪名高い新宿歌舞伎町近くにも「田園」という名曲喫茶が繁盛していた

ちょっとしゃれたところは青山墓地の前にあるウエスト、そこも名曲喫茶

 

いずこもコーヒーがおいしくケーキもなかなか

名曲喫茶が生まれたころにはまだ誕生していなかった、若い友人といって彼女が生まれる前の新宿界隈の話で盛り上がる

カップまで昔のまんまの重いカップ、これコーヒーが冷めない

水も昔のようにおいしいほど良い冷たさ

 

いやー驚いた

あなたまだ健在だったのね、と言いながら転ばぬように階段を注意深く降りる、ここも大変化だ

世の中のうつりかわりの激しさの中で、決して安くない料金の喫茶店が何十年の歴史の中で生きて行くってすごい

しかも8割の席は埋まっている

新宿って面白い街なのね

またこよう

コメント
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