それぞれその人らしいお着物で20人が集まってくださった「比佐子つれづれ」大阪編
集まりの場所を、東が銀座だから大阪は心斎橋で、とお世話係の田中美咲の発案で、英国屋という老舗のレストランセミナールームを推挙してくれた
バルコニーに可愛い花が咲き乱れ、明るくて穏やかな雰囲気のお部屋だった
主題は
昨年末に出版した「きもの古今東西」を著者二人がリアルに語り合う。というもので、京都から安藤孝子が登場
二人でまるで漫才のようなやり取りで話が進んでいった
花柳界に長くいる安藤孝子は着物が制服のようなもので、その季節にはどういう装いをしたらいいか、着物は崩すものではなく、品よくきちんと着なくてはならないという、確固とした思いがあるし、またその通りに着物と付き合っている。それを一概に西の着物の着方とは言えないが
「私はオーソドックスに着るのが好き」
ここまではいいが
「大体最近京都では変なレースの着物を着ている人が街を汚してはるしーー」
と続いていくので
「まあねそれでも着物を着たいということがありがたいのではないの?」
「それ違うと思えーーー」
と舌鋒激しくなる
この辺のやり取りが面白かったらしく、大笑いで時を刻む
なにせ「祇園甲部」に籍を置いた芸妓としての誇りがあるので、今の着物の潮流には流されない確固とした自信がる。今回その姿勢を美しいと思った
「誰かがきちんとした着物の着方を見せへんときものがくづれていくとおもうえ」
全くその通りだけど
「基礎を知ったうえで、自分の冒険というものをしていくのもいいと思うわ」
「その基礎をキチンお教えていあはる人がすくないんとちがう?、比佐子ちゃんシッカリしてな」
とオチがついてしまった
孝子はんのまっとうな着物観をもっと聴く時間も必要かもしれない