今日の新宿は28度まで気温が上がるらしい。まさしく立夏だ
GWの間に三分の一月の日数が終わる、時間を有効に使うかといえばぼんやりしている時間のほうが多い
原稿はまだ一行も書いていない
そのぼんやりの中でひょいっと思い出したことがある
昨夜菖蒲湯に浸かっていて、戦国時代の武将はこの菖蒲を脚絆や足袋,胴服、兜などの柄に多く使っていた
これは菖蒲と勝負をかけたのだろうが、あえて「尚武」という文字を使い、勝ち負けの生臭さを避けている
日本人の精神性というのはどこまでもしゃれているなあと思いながら浸かっていた
菖蒲を湯船からわしづかみで引き上げた時、ふと思い出したことがある
夏前に行われる井戸の掃除、その時職人がこの菖蒲の葉を束ねて井戸の中をごしごしこすっていたように思う
そして終わったら井戸の周りに盛り塩をおき、日本酒をまいて浄化していた
其の菖蒲たわしを子供たちはもらって、ボール投げのようにして遊んだ思い出がある
井戸掃除のあとは縁側で振る舞い酒をするので、ついでに子供達もふかしまんじゅうなどを口にする喜びがあった
それで今朝早速湯につけた菖蒲の葉を洗い折り畳み、大麻の糸があったのでそれでぐるぐる巻いて「たわし」を作ってみた
鍋もタンクもピカピカ。植物の力はすごい、洗剤なんていらない
そうだ!
母たちはこういうものを使っていた、へちまもそうだ。「消費が美徳」という大量生産に踊らされていたんだなあ。とあっちもこっちも磨いている。うんまだあった卵の殻、これで塗りのお盆などを洗っていた、つやが出ていた・ついでにそうだ髪も卵の白身で洗っていた、だから母は最期まで髪につやがあった
チャ子ちゃん先生はそう言う姿を「貧乏くさい」と思って反発していた
これからは母たちの知恵が時代を動かすのかもしれない