シルクという言葉に疑問を持ち、「絹」と断固に言い続けていたのだが、シルクという言葉が絹よりも古く、しかも旧満州地方で「柞蚕」の蚕の白衣とのことを言っていたという、文章を読んで「しるく」を使い始めた。
「柞蚕」はクヌギなどの外の木で蚕が繭を作るのだが、まあもともとは蚕は外で生きた虫
この成長過程の中で自然とのかかわりあいを観察すると、シルクがいかに糸として強いかを私たちに教えてくれる
その研究に数十年かかったけど、今声を大にしてシルクの強さを多くの方に広めたいと思う
それには「養蚕」の復興が望まれる
日本の畑の40%が桑畑であった昭和初期までは、蚕が外資を稼ぎくにのけいざいをあんていさせ、しかも蚕を通して自然から学ぶことの多さを身に着けた日本人
日本人はそのおかげで「意識」がとても深く高くなっているように思う
絹は扱いに注意が必要、だから不便と遠ざけられてきた
でも実際毎日絹を身にまとっていると、こんなに丈夫で気持ちのいい布はない
糸を作る時もいつも水が必要、て歩く扱ってより糸が強くなる
糸を染めるときも糸は人の手に任せきって、何をされても人の医師のままに動いている
きものになってその着物を洗う現場に行くと
これまた水の洗礼を受けている
絹はしなやかだけど強い
お澄ましした姿の奥に強靭な精神を持っている
ここのところにひかれる
絹を「シルク」と言い換えても絹の本質は変わらない
シルク伝道師をふやし、絹の姿を日本中の人に伝えてほしいと思う