チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

人は心の底から忘れられないものを残しているようだ

2019年11月18日 15時43分12秒 | 日記
朝から晩までじっとしていれば反省も後悔もないかもしれない
動くことで色んな思いが生じてくる
「あああの一言は余分だった」
「もう一つお話しとけばよかった」
「もっと褒めればよかった」

そんな事毎日ある。と思いませんか?
それが生きているということだろうけど

認知症にかかった仕事仲間がいる
時々電話が来る
「私昨日までボケていたの、なにか失礼なことしていない?」
「大丈夫よお声聞けて嬉しいわ」
そしてまた一ヶ月くらいして電話がある
「私昨日までボケていたの、何がなんだかわからなくて、失礼なことしてない?〕
「元気な声ね何も心配することないわ」

はっと我に返って私に電話をしてくる
30億の会社を切り回していたが相方が亡くなったら急にボケてしまった
つまり私に失礼なことというのは
支払いが滞っていないか
仕事をドタキャンしたのではないかという不安のようだ

認知症にかかっても遥か底の潜在意識の中に「恐怖」という感情が残っているのだろうかと彼女からの電話にはできるだけ明るくおおらかに話を持っていくようにしている

本当は頂いていないお金もあるそれが多分気になっているのだろう
時々正気の時思い出すのだとしたらまだ人生終わりにできない

その日を完結して暮らすのが理想
そうできたら嬉しい


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