ここ数ヶ月、目の症状を主訴とする患者さんが増えました。
特に目に問題がなかった人も疲れを感じるようになったり、そもそも抱えていた目の症状がより感じられてしまうようになったり、症状は人それぞれですが、パソコンやタブレットやスマホ等の端末を使用する時間が長くなったことが一因と考えられます。
私自身もその一人。40歳になる頃から視力の低下を感じてはいましたが、特にこの1年、見えづらさを感じることが多くなっていました。
元々視力が良かったことと、手元が見えづらいと感じていたことから、老眼だと自己判断していました。
先日調光レンズの眼鏡を作るために眼鏡店に行き、10数年ぶりで視力を測定してもらいました。結果、老眼はもちろんのこと、近視にもなっていることが判明。まさか自分が近視になるなんて!本当にびっくりしました。
免許の更新の際にもクリアできるギリギリの視力。矯正しなくても日常生活を送るには大きく問題はないけれど、今後のことを考えると今から状態に合った眼鏡をかけた方が良いとアドバイスを受けました。
そこで急遽室内用の中近レンズの眼鏡と、屋外用の遠近・調光レンズの眼鏡の2つを作ることにしました。
出来上がったものを眼鏡店でかけて、使い方を教わりました。目が眼鏡のレンズに対応するのに時間がかかることは聞いたことはあったけれど、身をもって体験するのも初めて。歩く際の注意点、レンズのどの部分でどこを見れば良いか、一つ一つ丁寧に教えていただき有り難かったです。
これを書いている時点でまだ3日目ですが、中近レンズの眼鏡に関してはかなり慣れてきた気がします。かけている方が楽だと感じるようにもなってきました。遠近は車酔いしたような感覚になってしまうので、まだしばらく慣れるのに時間がかかりそうです。それでも気に入ったフレームで今の状態にあうレンズで眼鏡を作って、本当に良かったと思います。
本人が気づかなくても、視野の欠損が起きていることに気づかず過ごしているケースもあると思います。
目の症状に限ったことではなく、日常生活を送る上でさほど困らないことは放置してしまいがちです。
私の場合ももっと早く視力検査して対応するべきでした。今にして思えば、首の後ろ側の筋肉の緊張感は明らかに強くなっていたし、目が疲れすぎて目を開けていたくなくなるような時間も増えていました。
このことを機に自分の体に生じた変化を軽く考えず、場合によっては速やかに対応していきたいと思いました。
西洋医学的に目はたくさんの筋肉に支えられて動いています。眼球を上下左右に動かしたり、焦点を合わしたり、それぞれに必要な筋肉が連動して動くようになっています。だから長時間同じもの(スマホの画面等)を見るということは、懸垂している途中で止まっているような状態です。ちょっと想像するだけでも疲れることが容易に想像できると思います。
東洋医学的には、目は「血」によって働くと考えます。「血」は五臓の「肝」に蓄えられています。「血」は筋肉を養います。
目を使いすぎると「血」を消耗することになり、「肝」の働きが弱まると考えます。
「肝」は筋が潤滑に働くための大切な器官でもあり、精神活動も支配しています。その働きが弱まると、目の疲れを感じたり、頭痛が起きやすくなったり、イライラしやすくなったりします。また、睡眠の質も低下します。
遠くを見たり、目を閉じて休ませたりすることで筋肉の疲労は抑えられます。「血」は夜間に体の内側で休むことで滋養されると考えられているので、夜間はなるべく目を使う時間を少なくすることも大切です。
「血」を滋養するためには適切な飲食物を摂ることが重要です。食事に偏りがある場合も「血」を消耗しやすくなるのでお気をつけください。
根本的な解決方法としては、目を一切使わないようにする、というのが一番なのだと思いますが、なかなかそうはいきません。
以上のようなことに気をつけ、目を労りながら過ごしたいですね。
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