゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

気になるお尻のお話「健康維持のために」

2010-02-27 17:49:30 | 健康・病気

入浴、排便・・・日常のケアが重要=樽見 研

痔の治療で最も重要なことは、実は薬でも手術でもなく日常生活でのお尻のケアです。われわれ日本人にとって食べ物の入り口である口腔内をケアすることは一般的であり、誰でも虫歯にならないように歯磨きをします。しかし食べ物の出口であるお尻をケアすることは軽視されてきました。痔にならないためにお尻をケアする日常生活のポイントは以下の5点です。①毎日入浴する。入浴すると血行が良くなり、肛門のうっ血が解消され、痛みの原因となっている肛門括約筋のけいれんを抑えてくれます。②正しい排便習慣を身につける。トイレでの息みすぎは肛門のクッション部分に負担をかけ、うっ血をきたします。排便は3分以内で済ますように心がける。③肛門の清潔を心がける。排便後は温水で洗うことが大切です。きれいにしょうと思って紙やタオルでこすりすぎることは厳禁です。④長時間の同一姿勢は避ける。長時間同じ姿勢での立ちっぱなし、座りぱなしはお尻にとっては大きな負担て゛す。同一姿勢を強いられる職業の方は休憩時間に体を動かすようにする。⑤お酒や刺激物は控えめにする。適量のお酒は血行を良くし問題ありませんが飲み過ぎはお尻のうっ血の原因になります。また過度の香辛料は患部を刺激して痛みや出血の原因になります。これらは私が患者さんに実際に指導していることです。お尻は今後一生において、毎日使用する場所です。痔にならないために、痔を悪化させないために、ぜひ実行してみてください。(札幌いしやま病院副院長)

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気になるお尻のお話「下血」

2010-02-27 17:10:43 | 健康・病気

腸疾患や薬・・・原因さまざま=樽見 研

お尻から血液が排出されることを下血と呼んでいます。下血をきたす病気として、これまで痔の病気や大腸ポリ-プ、大腸がんについてお話してきましたが、その他にもさまざまな大腸の病気が下血の原因になります。高齢者に増加しているのが大腸憩室出血です。大腸憩室は壁の一部が突き出して袋状になった状態で珍しいものではなく、70歳以上の高齢者でこは50%以上の頻度で存在していると言われていますが、その憩室から出血すると何の前兆もなく突然大量に下血します。最近脳梗塞や心筋梗塞などの予防、治療のために抗血小板剤、抗凝固剤を服用している方が多いため増加傾向にあります。突然の腹痛の後に下血した場合は虚血性大腸炎が考えられます。大腸粘膜の血流障害が病態であり、動脈硬化の他、便秘やストレスによる大腸のぜん動運動の高進が゛原因となります。若年者が下血した場合は玖ロ-ン病や潰瘍性大腸炎といった炎症性腸疾患の可能性があります。特に潰瘍性大腸炎は肛門に隣接した直腸に炎症か゛あるため、排便時にボタボタと鮮血がしたたり落ちるような内痔核に似た下血の仕方をします。細菌感染による胃腸炎も、一部の細菌は大腸に炎症を及ぼし下血の原因とります。カンピロバクタ-腸炎、サルモネラ腸炎、O157による出血性大腸菌腸炎、アメ-バ赤痢などが代表例です。服用している薬が下血の原因になることもあります。抗生物質を服用して数日後に下痢を伴って下血した場合、抗生物質が大腸炎を引き起こしている可能性があります。また消炎鎮痛剤を長期間服用していると大腸に潰瘍ができて下血することもあります。(札幌いしやま病院副院長)

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気になるお尻のお話「下剤依存証」

2010-02-27 16:03:37 | 健康・病気

便量増やすタイプに移行を=樽見 研

32歳女性のAさんはある朝、出勤途中の電車の中で便意を我慢するあまり気を失って失禁してしまいました。大事には至らなかったのですが、失禁してしまったという事実がトラウマとなり、再び電車の中で便意が出現したらどうしょうという不安から下剤を使用するようになり、下剤で完全に排便を済ませてから出勤することが習慣になってしまいました。初めは毎日すっきり便が出て良かったのですが、そのうち下剤を使用しても効かないことが多くなり、服用する量が多くなっていきました。下剤の量を増やしていっても便はなかなか出ず、残便感だけが強く残り、完全に便を出してしまわないと気が済まないという恐怖感から、とうとう毎日300錠ほどを服用するようになってしまいました。また便が残るのか心配で、食事の摂取量も極端に少なくなっていきました。多くの市販の下剤に含まれている腸を刺激するタイプの下剤は即効性があり、初めは良く効いて胃がすっきり出るのですが、便が楽に出るからといって常用してしまうと腸が刺激に慣れてしまい、もっと強い刺激がないと腸が自分で動く力を失ってしまいます。便を出すためにはより多くの刺激が必要になり、下剤の服用量が増えていきます。多量の下剤の力で動かされている腸は便がなくても常に腸が動き続け、下痢をしたり腹痛で悩まされたり、またいつも残便感が残り決してすっきりした快便感を得ることができなくなってしまいます。このような下剤依存症に陥ってしまった腸から離脱するには、便の性状を改善するタイプの下剤を使用しながら、腸を刺激するタイプの下剤を徐々に減量していき、腸の自然な運動を取り戻さなければなりません。(札幌いしやま病院副院長)

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