早春彩る秋植え植物
早春の植物「スプリング・エフェメラル」が、そろそろ道内のあちこちで顔を出す時期です。春の野山でおなじみの小さな白い花、ニリンソウも」「スプリング・エフェメラル」の仲間です。これらは、キンポウゲ科アネモネ属(イチリンソウ属)の植物。アネモネというと一般的に、切り花でよく使われるアネモネ・コロナリアのイメ-ジが強いのですが、野生種だけで100種以上あり、その姿は実はさまざま。晩夏から秋に開花するシュウメイギク、北海道に自生するキクザキイチゲ、アズマイチゲもアネモネ属です。同属の多くは球根性で、主に平地から丘陵地の明るい林内に自生しています。光が十分に差し込む早春に花を咲かせ、樹木の葉や大型の植物が茂る夏前に地上部を枯らして長い休みに入る、典型的な秋植え球根植物の生態です。ヨ-ロッパでは「ウッド・アネモネ(森林のアネモネ)」という名前で呼ばれる種類もあるように、庭でも棚下や日陰になる場所で使われています。涼しい気候を好む種類が多く、本州と比べて北海道では育てやすい植物です。現在発売中の「花新聞ほっかいどう」242号でもアネモネ属を特集しています。(花新聞ほっかいどう)