帯広で試験・設置も容易=三菱樹脂
←帯広市内の牧場に試験設置されたパ-ラ- 排水の浄化処理システム(三菱樹脂提供)
化学大手の三菱樹脂(東京)は、牧場から排出される家畜ふん尿 などが混ざったパ-ラ-排水と呼ばれる汚水の浄化処理システム を開発した。効率的に処理できき、設置も容易なのが特長。帯広 市内の牧場での性能試験を経て、2008年度の販売を目指す。農 業分野への本格進出は初めて。同システムは、処理膜を通過させ て排水から泥やわらなどを除去した後、微生物で汚濁成分を分解し、 減菌処理して河川などに排出できる水準まで浄化する。廃棄乳や ふん尿、畜舎の洗浄排水など汚濁要因となっている成分の分解に 効果的な微生物を複数種配合して投入することで、従来の処理シ ステムより効率的に処理できるという。働きの鈍い微生物などが沈 殿する余剰汚泥の発生を抑え、維持管理費も低減できる。一連の 処理を行う水槽は繊維強化プラスチック製で比較的簡単に組み立 てられる。土木工事などで埋設する必要もなく、短期間で設置でき、 増設も容易だ。同社は昨年夏から帯広市内の牧場一ヵ所に設置し て性能試験を実施。排水の汚染度を示す生物化学的酸素要求量 (BOD)が排水基準値以下に浄化されることんどを確認している。 07年度末まで試験を継続し、浄化性能のデ-タを収集、分析しな がら排水処理量に最適なシステム規模を割り出すなどして販売す る予定。道内中心に少なくとも年間百億円規模の需要があるとみ ている。
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