家庭ごみ3分の1「生ごみ減量に強い味方」 家庭から出るごみの3分の1を占める生ごみ。市町村の収集に任せ るのではなく、処理機などを使い、個人で減量化を進めている家庭 も多い。一方、生ごみから作った堆肥を自治体や企業が回収するな ど、減量化支援の動きが道内でもじわじわ広がり始めた。
※行政<堆肥>を回収 札幌市は5月から、家庭で作った生ごみ堆肥の回収を始めた。 段ボ-ル箱や電動処理機を利用し、堆肥化したものを、市内7ヵ所の 清掃事務所や、12カ所の共同作業所など福祉施設に個人で持ち込 む仕組みだ。堆肥はさらに処理し、コンビニエンスストアの店頭を花で 飾る活動など、市内の緑化に活用している。同市内は、マンションな ど庭がない集合住宅が多く、「堆肥を作っても使い切れない」との声 があったため、回収に踏み切った。受け入れは9月末までに数件と、 まだ浸透していない。しかし、市ごみ減量推進課は、「ガ-デニング シ-ズンが終わる冬場には、回収も増えるのでは」と期待している。 問い合わせは市ごみ減量推進課℡011・211・2928へ。
※野菜の宅配業者も 独自に個人から回収をしている企業もある。有機・低農薬野菜など の宅配をする「らでぃっしゅぼ-や」(東京)は、温風を当てながら 堆肥にする乾燥型の電動処理機を持つ会員家庭の生ごみ堆肥を回 収。同社に出荷している地元農家に堆肥として還元している。同社は、 道内では札幌や旭川、石狩、室蘭などで宅配事業を行っており、20 02年から、堆肥回収をスタ-ト。全国1600世帯、道内では、49世 帯が参加しており、同社は会員象に力を入れている。 問い合わせは同社℡0120・831・375へ。
※微生物で分解処理 生ごみを処理しても、堆肥など固形物が残らない新たな電動処理機 も登場した。「シンクピア」(本体24万8千円)という商品だ。流し台の 下に機械を設置、排水口から生ごみ投入すると、微生物で水と二酸 化炭素に分解する。韓国製で、札幌の代理店エル・インベンション (℡011・825・3000)でも昨年ら販売している。札幌市東区の自 営業阿部雄次郎さん(54)宅では、昨秋に設置した。それまでは、 収集日に家族四人で45㍑入りごみ袋が満杯になっていたのが、 生ごみが減ることで、かさが目に見えて小さくなったという。間違えて スプ-ンなどを一緒に捨てることもあったが、排水口に流す前によく 確認するようになったという。妻の清美さん(41)は、「家庭で処理を するようになって、ごみの中身を気をつけるようになりました。関心を 払うようになったことで、食べ残しも減りました」と効果を話している。
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