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寒風(けいざい)温風「国土を丁寧に使う時代」

2008-01-15 12:11:00 | 環境問題

森づくりで地域活性化 関 満博(せき・みつひろ=一橋大教授)

2007年夏の参議院選挙以降、地域の問題が急浮上している。                             今年こそ「国土を丁寧に使う時代」のスタ-トとなることを期待した                            い。戦後の日本は荒廃した国土の再建のために植林を進めてきた。                           だが、その後、安価な外材が大量に輸入され、林業は衰退していく。                          それは山村の人口減少、高齢化を促していった。全国の中山間地                            域を眺めると、いずれも人口はかつての三分の一から五分の一に                            減り、高齢化率は40%前後に達している。山を保全する担い手も                            少なくなり、豪雨の際には土壌流失を起こし、下流に水害をもたらし                            ている。また漁場を赤土で埋め、沿岸漁業にも大きな被害をもたらし                           ている。山の問題は国土全体の問題なのである。これまで、このよ                            うな中山間地域は、山林は山林組合、農産物は農協、加工業等の                           産業や人びとの暮らしは町村役場と役割が分断されていた。だが、                           それらの問題を統一的に取り扱っていく視点が求められている。

     森林組合が加工も

島根県の飯石森林組合が所轄する面積は五百四十九平方㌔、人                            口約二万人、林野率は86%を数えている。組合の代表理事の立                            石幸氏は、開口一番「われわれの対象は『山』。仮に行政や農協が                           引いても、自分たちは絶対に撤退できない。人がいても、いなくても、                          管理する責任がある」と切り出した。組合は組合員からの委託を受け                          て、森林を管理する。だが、近年、二つの大きな変化が生じている。                           一つは、1997年に森林組合法が改正され、加工業を営むことが可                           能になったこと、もう一つは、林業労働者不足に対して興味深い取り                           組みを重ねてきたことであろう。飯石森林組合は製材品、キノコ栽培                           などにも取り組んできた。職員は22人、加工場が40人、そして林業                          労働者が60人の構成であった。山村に約120人の雇用が創出され                            ていた。

       担い手を確保育成

従来、林業労働者は「半農半林」であり、3月から山に入り12月に                            は終える。飯石管内では96年には108人を数えていたが、激減が                           予想されていた。このような事態に対して、組合は正規の通年雇用、                          健保、年金、退職金を用意し、96年から全国募集をかけた。その後、                          応募者が増え、39人が新たに加わてきた。この飯石森林組合は07                         年、「地域と森づくりプラン」を作成した。「森づくり目標」は「バランス                           のとれた循環林を造成し、持続可能な状態での木材生産を増大させ                           る」としていた。また「地域づくり目標」は「地域と森づくりの担い手を                           確保育成します。産業の振興と安定の促進を図ります」としていた。                           飯石森林組合の取り組みは始まったばかりだが、地域の主要な担い                          手として新たな可能性を切り開いているのであった。中山間地域問                           題の最大の焦点は「働く場」がないことである。成熟した日本では、                           国土を丁寧に使い、より豊かなものとして次の世代に引き継いでい                           かなくてはならない。08年がそうしたことに踏み出し、新たな知恵を                           生み出すスタ-トの年であることを願いたいと思う。

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