゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

教育「学力向上」 ①

2007-11-08 11:50:00 | 受験・学校

希望を求めて-再生へこう考える

100_0268 明確な「目標」設定を                                           -今の教育改革の主眼は「学力低下」への対応                           ですが、肝心の議論がかみ合っていません。                            「学力低下論は、2003年の国際学習到達度調                           査(PISA)で読解力が八位から十四位に下がっ                           たことが発端でした。ただ、同じ調査で日本の科学的応用力は二位、                問題解決能力は四位。学力は低下したのか。そもそも学力とは何な                           のか。現状分析も根拠も定義もあいまいなまま、議論はム-ドで進ん                          でいます。だから、小、中学校の授業時間数の10%増という、原因                           に対応していない学力向上策が出てくるのです」

まずは現状把握                                                         「25年以上勤めた文部、文部科学省時代もずっと感じてきましたが、                               日本の教育論議は空回りやすれ違いが多く、建設的な議論になりま                          せん。それは多くの日本人に、マネジメントという発想が決定的に欠                           けているからです」                                                        -マネジメントとは何ですか。                                                「『現状』を正しく把握し、その『原因』を究明する。その上で、現状を改                          善する具体的な『目標』を設定し、適切な『手段』を講じる。これらを集                          団の同意を得て政策化・ル-ル化し、目標と結果を検証する。そして、                         その検証した結果を次の段階に結びつけていく。このプロセスがマネジ                         メントです」                                                            「一連の過程で最も重要なのが『目標』の設定です。しかし、教育界で                         は特に、この点がおろそかにされています」                                         -具体的には。                                                         「学校の目標が典型例でしょう。どの学校も『生きる力』『豊かな心』                          『確かな学力』などの文言を掲げていますが、これは単なるスロ-ガン                          でしかありません。生きる力とは、どんな学力や体力、精神力を指すの                         でしょう。スロ-ガンはあってもいいでしょうが、『○○か゛全員できるよ                          うになる』など、結果との関係を明確に比較できる具体的なものでない                         と、目標とは言えません」                                                   「学力低下論で言えば、PISAの調査結果が発表された当時、文科省                         の担当課長に『それでは読解力が何位になれば、目標を達成したこと                          になるのか』と問いただしましたが、答えは返ってきませんでした。目                          標がないのに、学力が上がった、下がったという判断がなぜできるの                          でしょうか」                                                             -なぜ、そのような事態になってしまうのですか。                                     「文科省の役人や自治体教委の職員、学校長など、決定権がある人間                         が明確な判断を示さないからです。明確な目標を掲げて、その通りの結                         果が出なかったら、決定者は責任を取らなければならないのは、当然の                         ことでしょう。目標をあいまいにしておくという発想では、有効な対応を取                        れるわけがありません」

具体性に欠ける                                                         「日本の教育はこれまで、具体的な目標も設定しないまま、政索を                          次々に追加して解決を図ろうとする『追加教育症候群』に陥り、学校                           教育を圧迫してきました。その歴史的事実に目を向けるぺきでしょう」                          -改善策は。「学力という点で言えば、『読み』『書き』『計算』など、                           日本の子供に必要な力は何なのか。全員に必要なミニマムな目標と、                         それ以外の目標を分けて設定する必要があります。詰め込みもゆと                           りも今の学力再重視の動きにも、その視点がありません。このまま                            では、間違いを繰り返す羽目になります」「『手段の目的化』という言                           葉もある通り、『目標』と『手段』の関係は重層的なため、教育に関す                           る目標は『日本をより良くする』という上位の目標にとっては手段とな                           ります。教育論議を進めるには、国の将来象についても真剣に議論                           し直すことが必要不可欠です」

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