@ kill time

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篠田節子/ゴサインタンー神の座ー

2010年06月29日 | 小説

や~昨晩の試合もHさんの予想通りにオランダブラジルがBEST8に勝ちあがりました。

ブラジルの攻撃力はさすがですが、オランダも攻守にバランスが取れています。

この両国が次回BEST4を賭けて激突します。

BEST8からは完全な潰しあいですね。

この調子で、Hさんの予想通りならば・・・

今晩のパラグアイ戦、日本が勝つのは間違いない!!

皆さん応援しましょう!!


さて、今日の話題は小説です。


篠田節子 著 ゴサインタンー神の座ーを読みました。



東京郊外、神奈川県との県境に近い村に代々土地持ちの名家として栄えてきた「結木家」。

要領のよい長男は、古くさい家も、農業も全て次男の輝和に押しつけて渡米。

跡取り息子として残された輝和は、40歳になって、まだ独身だった。

40回以上見合いをしたが、どうしても結婚できない。

病身の父、既に高齢の母のため、何より「」の存続のために、380万円も支払って、ネパールから嫁カルバナを迎える。

初恋の人の名前”淑子”と名づけて、彼女を呼ぶ身勝手な輝和

しかしその直後から両親が相次いで死に、さらに妻の奇異な行動で全財産を失ってしまう・・・


主人公を通じて、男の身勝手さ、古い人間性を無視した風習、など様々な社会問題が浮かび上がってくる。

これでもかと次々に悲劇に見舞われ、全てを失ってしまう。

しかし、この後の無からの再出発が力強く彼の人間性を回復していく事になる

ネパールの表の顔と裏の顔をの落差も興味深く考えさせられる。

圧倒的スケールで、読みごたえは十分、そして読後感はさわやかな作品です。

第10回山本周五郎賞受賞作。

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