カワセミを撮り始めてから八年。
にもかかわらず、最近は撮り始めた頃のレベルの写真さえ撮れない。
撮り始めた時のカメラはEOS 5D MarkIIで、風景写真をメインとするカメラであり、動体捕捉機能は劣っていた。
それでも、300mmレンズ手持ちで、初めてカワセミの飛翔が撮れた写真がこれ。
カワセミにハマるきっかけになった写真だ。
カメラはEOS 5D MarkIIのままながら、500mmレンズと三脚で本気で撮り始めた時の一枚。
こんなのが撮れると、当然ハマる。
カワセミ撮影用に、動体捕捉機能が高いと言われていたEOS 7Dを購入。
一度に二匹の魚を捉えたところが撮れたりすると、もう気分は最高。
ますますハマる。
EOS 7Dは高感度での画質が落ちるため、連写機能は劣るものの動体捕捉機能が進化し画質も高いEOS 5D Mark IIIを使うようになった。
そして、今、カワセミ撮影に使っているのがEOS 7D Mark II 。
ところが、福岡に来て、那珂川でカワセミ撮影をしても以前のようにはまったく撮れない。
Y地点のカワセミ君は何回もシャッターチャンスをくれているのに、ピントを外してしまう。
京都某所で撮ってきた今までとあまりにも違い過ぎて、ピント抜けの、こんなのしか撮れないと、だんだん気持ちが萎えてくる。
カメラの動体捕捉機能は進化し、複雑化しているため、実はその機能がよく理解できていない。
カメラの設定として、まず、測距エリア選択モードというのがある。
EOS 7Dでは「ゾーン」を多用していて、けっこうこれが決まっていた。
「ゾーン」は、ピントあわせをカメラに委ねる先端技術で、野鳥写真家戸上学も多用している。
ところがどういうわけか、EOS 5D Mark IIIにしてもEOS 7D Mark II にしても、「ゾーン」が思うところにピントをあわせてくれない。
ネットで調べると、「中央1点」か「領域拡大」を使っている人が多いようだ。
「領域拡大」も上下左右4点と周辺8点とがあり、どちらがいいのか使っていてもよくわからない。
また、AFカスタム設定ガイド機能というものがある。
撮影する動体の動きの態様により、Case1からCase6まで選べるようになっている。
さらに細かく、「被写体追従特性」「速度変化に対する追従性」「測距点乗り移り特性」の3項目それぞれをカスタマイズできるようになっている。
ネットで見ると、撮影者によりいろいろカスタマイズしながら撮っているようであるが、これがまたよくわからない。
例えば「被写体追従特性」は、「粘る」と「俊敏」の間で5段階の設定をするようになっているが、なんとなくおぼろげな理解しかできていない。
過敏に反応して意図しないものにピントを合わせるよりは、いったんピントを合わせた被写体に粘ってもらった方がいいような気はするが。
CANONの設定ガイドを読んでも、スポーツ撮影中心の説明で、カワセミ撮影についての説明がない。
ネットで設定実例をあげた記事も見たが、それでもよくわからない。
まー、いろいろ設定を変えて撮ってきたが、最初のCase1、カスタマイズなしに戻って撮ってみるか。
EOS 5D Mark IIIはそれで撮っていたのだから。
カワセミが水に飛び込んだところに照準器のドットを的確にあわせれば、水上に飛び出すカワセミはまず間違いなく撮れる。
肝心のそこができてないので、設定云々よりは的確にドットをあわせるところをなんとかしなければ。
Y地点のカワセミ君は水面にとても近い場所から飛び込むので、0.何秒の瞬間対応が必要なのに後手になっている。
飛び込みそうな場所にヤマを張っていても外され続けている。
そのうちきっと。