佐賀県神埼市の、脊振山の山あい、標高600メートルのところに、廃校となった脊振小学校久保山分校跡がある。
ソメイヨシノが散ってしまった頃、その校庭で樹齢100年の一本のヤマザクラが花を咲かせる。
去年、初めて訪れた時は、既に花びらがかなり散ってしまって、ほとんど葉桜の状態だった。
今年はなんとか満開の時に行ってみたい。
調べてみると、夕日がちょうど校舎の背後に沈むことがわかった。
真っ赤な夕日に照らされて、夕焼け色に染まる桜と校舎・・・そんなイメージが脳裏に浮かんだ。
夕暮れの美しい光景をどうやって撮ろうか、ハーフNDフィルターを使って・・・などと妄想をかきたてながら現地に向かった。
しかし、現実は、夕日は桜と校舎にからまなかった。
桜は見頃であったものの、空はまったく焼けず、赤く染まることもなく、ただ単に暗くなっていくだけ。
ガクッ。