Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

グレイスレイク、自然保護地区「プレイリー・クロッシング」湖畔での夏休み

2008-08-17 | アメリカ生活雑感
昨日は、息子たちを連れて、アメリカ人の親友べスの住む、シカゴ郊外北、ウイスコンシン州に近いグレースレイクのプレイリー・クロッシングという住宅地にある湖の小さなプライベートビーチで、残り少ない夏休みの1日を楽しんだ。



このプレイリー・クロッシングという場所は、マスコミでもかなり話題になり、自然をそのまま残して住宅地を設けた特別な自然保護地区だ。住宅地の中に住民が育てられる作物があるオーガニック・ファームまで設けられて、小学校の教育もファームと直結しているほど。

こういう環境なので、べスたちを含めた住民達が、ゴミをださないよう物を大事にし、自然を大切にする意識も高いようだ。アメリカ人は、大雑把で、消費しては大量にゴミを捨てているかと思うのは間違いで、エコロジーで質素な生活を心がけている人もたくさんいる。日本人駐在員の私たちの方が、余計なものを余分に買っては捨て、外食も多い。意外とアメリカ人家族も毎日家で料理をしているのである。

べスとボーイフレンドのマットの2人は、シカゴのダウンタウンに20年以上も住んだシカゴアン。北のリンカーンパークの近くの大通りから少し入った、美しく簡素なタウンハウスに住みながら、町の文化を謳歌したべスだが、年齢が高くなるとともに、ダウンタウンの騒音が気になり、郊外に住みたくなった。そして、去年良い物件を探しながら、この美しい自然に囲まれたプレイリー・クロッシングを見て、コンドミニアムの購入を即決し、ダウンタウンの家が売れるや否や、去年の2月この場所に越してきた。



この地域の活動は、またじっくり別の機会に紹介するとして、今回はこの住宅地の目玉である静かな湖を紹介する。ビオトープとでもいおうか、自然の状態のまま湖が存在し、周りにはシンプルで整然としたかわいらしい住宅がたたずんでいる。きっと住人たちも自然を愛し、大切にしているのであろう。両者の風景が、さりげなく、無理なく見事に溶け合っている。ゴミ箱でさえ、タルの形で設けられ、きちんとふたまでついているから、ゴミを拾って捨てるのさえ、整然と行わなければならないような気分。



その小さな湖のビーチはそんなに広くないが、個人のボート、カヤックなどが置かれ、救命用ボートまで用意されている。横の草むらに、簡易トイレと脱衣所まであった。また、何かあったときのイマージェンシー用の電話ボックスまできちんと設置されている。

この湖は、水の循環がいいので、水質がきれいなため、魚もかなりいる。息子たちは、必死で手でその魚を捕ろうとするが、うまくいかない。もぐって魚を見るぐらいだ。去年、私がここで泳いだ時、魚たちに囲まれて気分上々だったのだが、突然足をかまれ、ぎょっとした。魚って、かむのか?!べスの話では、かまれた人が何人かいて、べスや子供たちはかまれたことがないという。よっぽど、私の細い足がおいしそうにみえたのだろうか。太い足ならいざ知らず、複雑な気分だ。

近所の上の息子の友達ニシノ君も連れてきたのだが、中学生の2人が大喜びで、砂遊びをして、山を作っている。普段大人のような意見を言い、なまいきなことばかり言う上の息子だが、まさに、童心にもどっている時間。



湖の真ん中に飛び込みのマットが浮かんでいる。そこまで3人で泳いでいって、遊ぶ。突然深くなっていて、小さな子供たちは危険なので、みんな救命胴衣をつけてそこまでいく。下の息子は、べスがもって来てくれたドーナツ型の浮き輪で、お兄ちゃんたちを追いかけるが、途中で浮き輪から離れてしまい、危険な状態。上の息子に下の息子から目を離すなと言ったのに、さっさとマットの方に泳いで行ってしまった。浮き輪をさがし、深いほうに泳いでいく息子を見ながら、私は水着になっていなかったので、ビーチから「あっちに行っちゃダメ!こっちにもどってこい!」と大声で叫ぶ。結構、ハラハラドキドキ。やっぱり、上の息子もあてにならないときがある。

下の息子、無事に浮き輪でマットにたどりつき、満足そうにマットの上で湖の感触を楽しんでいる。上の息子たちは、しっかり湖に飛び込んでいる。やっぱり、私も水着を着てくればよかった。水着姿のべスが、マットのそばまでいっていれたから、下の息子の安全も万全だった。



そして、ビーチにもどってきたら、お決まりのように、自分から「埋めて!」と体を砂の中に埋めてもらい、今度はドロの感触を楽しんでいる。



下の息子は、小さな頃からドロと遊ぶのが好きだった。3歳ぐらいの幼児の頃、上の息子の野球の試合で、ちょっと目を離したすきに、大きな水溜りの中に入って、体中ドロドロになり、他のアメリカ人の親たちに大笑いされたことがある。いつもほっておくと、泥まみれで遊んでいた。だから、少し大きくなって、泥んこキャンプに入った頃は、逆に泥だらけにならなかったようだ。不思議だ。ただ、こういう場所にいくと、小さなときの泥の感触の記憶がよみがえるのだろうか。

勿論、上の息子も日本の公園や幼稚園で、泥んこになって遊びまくった経験が多い。上の息子は、幼稚園に入る前は、仲良しの公園グループ(やんちゃな男の子メンバーと超個性的なお母さんたちで構成された有名な公園ママ軍団であった)で、毎日暑い日もどんなに寒い日も公園のはしごをしていたので、筋金入りの泥んこ遊び大好き人間。



下の息子に続いて、自分から「埋めろ!」状態に。ニシノ君が、きちんと真四角の立方体の枕を作り、ニシノ君と下の息子が整然と土をかけ、きれいな上の息子のお墓ができていた。中学生になっても、こういう遊びは小学生と変わらないのねえ。



このこじんまりとした素晴らしきプライベートビーチは、ここの住人かそのゲストでないと利用できないのだが、ときどき住人でない見知らぬ人が勝手に泳いでいるのを見かけるという。しかし、1人1人をいちいちチェックできないので、「どうしたものか」とみんなで言い合っているという。確かに、こんな美しく観光におかされていない場所を見つけたら、泳ぎたくなるだろう。私たちは、親友のべスが住んでいるので、利用できてラッキーだが・・・


べスの一番のお気に入りの家、湖を望む高台に位置する べスとマットは、いつも自転車で美しい自然のある近所を回って余暇を過ごす、こんな場所に住めれば・・・

一通り水遊びに興じたあとは、おしゃれなカフェで、アイスクリームを食べる。息子たちは、シャワーを浴びていないのだが、プールに入ったときのカルキのにおいやベトベト感がなく、肌がすべすべしている。湖の水質のいい自然の水に浸かったせいか?!べスのおかげで、なかなかいい夏休みの1日だったなあ。