Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

シカゴ・ホワイトソックス戦で、タンパベイ・レイズ、岩村選手の活躍を見る!

2008-08-25 | メジャーリーグ
先週末は、USセルラーフィールドにて、ホワイトソックス対タンパベイというアメリカンリーグにとっては、各地区のトップチーム対決という見逃せないカード。そして、タンパベイには、日本人メジャーリーガーの岩村選手がいる。リードオフマンとして、今やタンパベイにはなくてはならない存在となった岩村明憲選手を見ておこうと、第2戦の土曜日にセルラーへ繰り出した。2戦目か3戦目かどちらにするか迷う。2戦目のタンパベイのピッチャーはスコット・カズミア(日本語表記キャズミア)、3戦目は、ホワイトソックスがマーク・バーリーの予想。上の息子は、メジャー屈指のピッチャー、カズミアが見たいというので、前日夜ピッチャーが発表されるやいなや、主人が素早くチケットを取る。

さて、前回ホワイトソックス対レッドソックス戦の異常な混みようと打って変わって、道路状況はすいていた。1時間以上前にセルラーに着き、余裕で選手たちの練習風景も見学できた。



私は、どうしても帰国前に1900年初頭のシューレスジョーたちがかぶっていたホワイトソックスの古びた昔の帽子がほしい。先日露天の店で見かけたので、必死でさがすが、今回はどこにも売ってなく、がっかり!ファンたちは、帽子にも凝る。球場の中の大きなお店では、さまざまな帽子が売られていて、そのデザインがなかなかいい。みんなかぶって、お互い「これはどう?」とじっくり選んでいる。ハーパーカレッジの「アメリカ野球の歴史」をとっていた熱狂的なホワイトソックスファンの感じのいい男子学生の1人は、いつもさまざまな間新しげなホワイトソックスの帽子をとっかえひっかえして、かぶっていた。勿論、古びた私がほしい帽子もかぶってきていたし、最新の黒と白のカッコいいデザインで、SOXの部分が浮き出ているのもかぶっていた。

ティーシャツもみんな凝っている。ベテランズディだったか、ホワイトソックスの選手たちが1回だけ着ていたアーミー系のデザインのティーシャツを着ている人も見かけた。ざっと周りを見たところ、一番人気のティーシャツは、センターとファーストを守る今年トレードできたニック・スウイッシャーのティーシャツ。そんなに打率が高いわけではないのになぜこんなに人気なのだろう?不思議だ。なんとなく、愛嬌のある感じの顔で、コマーシャルなどで見せるひょうきんさもある選手。長髪にしていたかと思うといきなり坊主にして驚かせる。ただこれは、抗がん治療で頭髪が抜けた女性にカツラを無償でプレゼントする団体に寄付するためなのだそうだ。そんな誠実な人柄も人気の秘密なのかもしれない。

私は、ティーシャツはどれにしようかと迷って、結局「カネルコ」ティーシャツ。生え抜きのホワイトソックスの4番だったのに、今季は打撃不振で最近ベンチ入りしている。頑張れ、カネルコ!(3戦目は代打タイムリーで活躍)上の息子は、今一番旬の現在36本とアメリカンリーグホームランダービートップの、若きスラッガー、「クエンティン」のティーシャツ。下の息子は、誠実なベテランDHホームランバッター「トーミィ」のティーシャツ。主人は、何もないシンプルなグレーのホワイトソックスジャージーをはおる。主人の帽子は、勿論2005年ホワイトソックスがワールドチャンピオンのときのやつ。私の帽子は、お気に入りの白の2005年地区優勝のときのやつ。この白の帽子は、なかなか見かけないが、女の人がかぶってもソフトなのでいける。

さて、前置きが長くなったが、話を肝心の試合にもどそう。


試合前のナショナル・アンサムのときの選手たち、なぜか右端のクウンティンだけが、両手を後ろに回していて、妙にじじくさい格好、左端の丸坊主がスイッシャー

ホワイトソックスの先発ピッチャーは、7年連続2ケタ勝利をあげている右腕バスケスで、なんと5回ぐらいまで、完璧なピッチングを見せ、完全試合。この試合もしかして・・・と思わせるほど、制球が良く、ストライクも先攻。岩村選手も苦戦している。


岩村選手対バスケス

左腕カズミヤも、ゆったりとしたフォームで、打たれながらもなんとか得点をおさえる。しかし、ホワイトソックスの4番、ジャーメイン・ダイの2本連続の鋭いホームランを打たれる。ダイのホームランは、2本とも外野席に一瞬で突き刺さるような見事な当たりだ。2本とも同じ用な場所に飛び、飛距離も368フィートと365フィートだった。しかし、このホームランの前にランナーがでていなかったのが、ホワイトソックスにとって大きかった。




2対0とホワイトソックスがリードした6回表に、岩村選手がねばってフォアボールとなり、それがきっかけで1点返す。これで、バスケスの完全試合もなくなり、試合の流れが変わる。そして、8回表、ノーアウト満塁で、岩村選手がヒットを放ち、同点にし、そのあとヒットも続き、岩村選手がホームを踏み、ホワイトソックスは逆転された。その回4点も入ったため、ダイの2本目のホームランもランナーがでていなかったため、及ばず、5対3でホワイトソックスは負けた。頼みのトーミィが4連続三振ではねえ・・・この日は、クエンティンも打てなかった。

次の日は、ホワイトソックスは、10回裏見事な逆転サヨナラ勝ちをおさめたので、タンパベイにスイープされず、私たちホワイトソックスファンとしては、ほっとした。2位のツインズがせまってきているため、3戦目は絶対に落とせなかったからだ。

しかし、2戦、3戦と岩村選手はいつもいい所で打つ。2戦目の粘りに粘ったフォアボールなどリードオフマンとして、絶対に塁にでてやるという気迫がみなぎっているような感じだ。ホワイトソックスが2戦目負けてしまったが、岩村選手の見事な活躍が見られて、私たちは日本人としてとてもうれしく、誇らしかった。守備も華麗なフィールディングで楽しませてくれた。スクリーンに岩村選手の顔写真の横に、大きく、去年の守備率9割7分5厘と3塁手でメジャートップと紹介されていた。今季は、コンバートして2塁手だが、守備がますます光っている。



タンパベイは今まで地味な球団で目立たなかったが、今季は若い選手の台等で勢いがある強いチーム。その中で、岩村選手がチームを引っ張っている。打率も2割7分台で健闘している。カブス、福留選手がメジャーの壁にぶち当たってスランプ気味(昨日は代打ホームランを打つ)だが、コンスタントにメジャーで活躍することは、大変な努力がいるのだろう。日本人メジャーリーガー頑張れ!

さて、次のうちの狙いは、ミルウオーキー戦。メジャー屈指の最高ピッチャー、巨漢のサバシアを息子は見たいという。再来週は私も大好きな場所、ミルウオーキーへ!(今日の投稿の写真は少しづつアップしていきますので、また見てください。)