近藤史恵さんの作品は、歌舞伎ものと自転車レースものが
好きだけど、これはちょっと重いというか、
ラストで、女のぞくっとする部分を書いている。
出産間近で夫が海外赴任することになって
里帰りした実家で、自分の知らないうちに
妹と両親の間に何かがおきていたとういう話。
何があったかがわかるまではミステリ要素もあって
引き込まれる。
実は妹は中学生で妊娠堕胎をしていて、
それが原因で相手の男の子、妹の親友が自殺してしまっていたという
やりきれない感じがあきらかになってくる。
生まれることがなかった妹のみごもった命と
生まれてくる子の命と何が違うんだ、っていう
問いかけ。
そんで、立ち直ったかと思った妹と夫が
最近やけに親密だ、、、っていう疑念が生まれる。
なんだかなー。
命の重みの話が女の復讐にぶれちゃったような。
近藤史恵さん、まだ未読がたくさんあるから
読んでみよっと。
私の命はあなたの命より軽い | |
講談社 |