@シネカノン有楽町1丁目
監督:マイケル・アリアス
脚本:大森美香
出演:長瀬智也・福田麻由子・長塚圭史・大倉孝二・和田聰宏
黄川田将也・Sachi・霧島れいか・北見敏之・不破万作
薬師丸ひろ子・吉村由美・土屋アンナ・三浦友和・二宮和也
上映時間:106分
★★★
余命わずかと宣告された28歳の勝人と、人生の半分を病院で過ごしている14歳の春海。
死と隣あわせという境遇で出会った2人が、最高のエンディングを求めて
突っ走るロードムービー。
死を目の前にして、人生を見つめなおすとか死とむきあうとか、
そういうんじゃなくて、ただ突き進む2人。
そのまわりのこと、どうして病室でタバコ吸えちゃうんだ?とか、
どうして脳腫瘍だったり、心疾患だったりする2人が
あんなに走れるのか?とか、どうして捕まらないんだ?とか
そういうのは置いといていい。
とばす車のフロントガラスから見える空の色がキレイで。
観覧車から見下ろす遊園地。
逆光にひかる観覧車の箱。
きれいな空と光がたくさん。
白いバスローブ姿でシャンパンをラッパ飲みする勝人と、
くるくるとファッションショーみたいにいろんな服を着てはしゃぐ春海の
シーンが好き。
雨の中で春海にむかって王子さまおじぎをする勝人の姿がいい。
大倉さんのちょっと笑えるキャラもよかった。
“銀行強盗じゃなくて郵便局”っていうのもね。
勝人に残された時間はあまりにも短くて。
故郷のお母さんの後姿を見て、
“死にたくない”って言ってくずれてしまうところ。
この一言がすべて。
表情ががらっと変わる。
ぎゅっとくる。
やられた。
勝人を包み込む春海もせつない。
人をあんなふうに受け止められるってすごいなぁ。
2人ともすばらしいなぁ。
14歳と28歳だけど、少女と大人の男の人っていうんじゃなく、
大人同士の雰囲気の2人だった。
ファンの贔屓目かもしれんけど、やっぱりわたしは俳優・長瀬智也は好き。
病院の中を看護師さんと歩くシーンがあるんだけど、
あらためて、デカっ!と思ってしまった。
それと、上映まえにパンフで見てビックリ。
なんとニノが出ているではありませんかー。
『鉄コン筋クリート』つながりかな?
ほんの一瞬なんでしょーと思ったら、わりかしちゃんとしたシーンだった。
土屋アンナちゃんの方が見逃してしまったよ。
勝人がテキーラのショットを軽々しく飲んでいたのを見て、
飲んでみたーい、と思ったけど、危険すぎるのでやめておこ。