正月も早々、カンカンとマチェーテで木を切る音がしていたので見に行ったら、隣の隣の隣の家(ビーチへ向かうエントラーダ沿い、2年ほど貸別荘だったところをメリダ人が買ったばかり)のワーカーだった。
貸別荘だと、でかい音響設備があって一晩中大音量で音楽が鳴ったりする。現にエントラーダの向こうの貸別荘ではホリデーシーズンにときどきそういう客が泊まる。
その土地の貸し別荘では、子供づれや若者が騒ぐ声がする程度だった。さらに、貸すんじゃなくて自分の別荘にする人(=もっと静か)が買ったと聞いてホッとしていた。が、緑地を減らすということをしやがった。
その家の緑が減ったという意味ではない。敷地周囲をぐるっとブロック塀で囲っているが、切り倒した木が植わっていたのは小道とその向かいの他人の土地の一部なのである。つまり切る権利はない。
電信柱は、森と小道の境界に建てられたんだが、道まで木が伸び枝が広がって森の中に埋もれていた。この電信柱から電気を引いている我々は、何かあるたびにトランスに電気公社がアクセスできるように周りの木の枝を切り払わなければならない。が、すぐ伸びる。だんだん緑が減っている中、この誰かの土地と道に生えている木々は、砦のようになって我々に憩いをもたらしている森なのである。
枯れ木(切った枝)の山の手前左に見えるのが、うちの奥にある貸別荘の看板というか道案内で、今は砂地になってしまった手前に立ててあったのを、そのワーカーが勝手に移動していた。
ほとんどが道の部分なので、市役所が切ったと思えば諦めもつくんだが、問題が生まれた。
木を切り倒したスペースが写真真ん中の白い家のあたり。これまでは、電信柱の周りの木々で見えなかった。
つまり、エントラーダの通行人から、うちの洗濯場が丸見えになってしまったのである。洗濯場には湯沸かし器やガスボンベや自転車や洗濯機などが置いてあり、一応鎖で壁につないであるものの、丸見え。
うちも隣も隣の隣も敷地の周囲を囲ってない。境界の位置だけ決めて、仲良く開放的な空間を楽しんでいる。エントラーダからこっちは知らない人間が通ることなど滅多にないので、近所同士で丸見えでも気にしてなかったのだ。
が、エントラーダはビーチに行く人やうちの以外の小道沿いに建っている別荘に行く人も通る。そういう家に雇われたワーカーも通る。丸見えというのは見栄えの話でなく、盗んでくださいと言わんばかりの状態なのである。
とりあえず隣の隣にもらってあった松の丸太を立てた。将来的にはきゅうりとかでグリーンカーテン?ができたらいいなと思うが、とりあえずは何か掛けて中のものが見えないようにする。余計な仕事を増やしやがって。
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ちなみに、その「木を切ってしまった家」の土地は、詐欺で生まれた変な土地である。何回か売買を繰り返した結果、既成事実化した。が、どこでどう間違ったのか外壁を変なところに建てたので、隣の隣のうちの土地との間に変なスペースが生まれた。
か、あるいは白い壁の家が狭くなってるだけ。
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こちらはうちの奥。本来道がカクカクと曲がってるところだが、白い石で入れないようにして、自分たちの駐車場として使っている。(自分たちが入るときだけ石を退ける)
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なんでもありなお土地柄なので、できることは自衛のみ。
つまり、小森の左側だけが道で、小森は我々の敷地内に見えるように、せっせと小森の成長を促している。今回の作業のついでに、門代わりの石のオブジェをちょっと道側に移動してやった。奥の家の車がオブジェを避けて通ると、轍が移動して道も少しずつ移動する仕組み。
住んでるもん勝ちではあるものの、心優しい日本人の移民には他人の土地をいじる勇気はないので、道が勝負なのである。
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丸いタイプが花をつけた。向こう側の丸いやつは赤い花が咲くので、別の種類だったらしい。
裏表を間違っている。ベルトコンベアの質が悪すぎるのであろう。こんなことでは驚かない。