La Ermita の記録

メキシコ隠遁生活の私的記録と報告
 @ユカタン半島。

ビステク・マヤ

2024年04月29日 | ユカタン諸々

スペイン語を学び始めた頃にステーキはビステクというと覚えたので、日本や米国でいうステーキ(厚く切って鉄板で焼く)のイメージを持っていた。スペインでどういうものを指すか知らないが、メキシコのスペイン語だと牛フィレ肉の料理をそう呼ぶんだと思う。

検索すると、肉多めの野菜炒めっぽいものや、多少おしゃれな「肉を炒めたもの+付け合わせ」や、それにサルサがたっぷりかかっているものや、たっぷりすぎてシチューみたいに見えるものの画像が出てくる。こんな感じ。結構どんな部位でも美味しい食べ方があって、日本みたいにどこが高級!と分けることが少ないので、「フィレ肉だったらこうしよう」ってな料理が並んでいるのではないかと思う。

 マリアのビステク。

この辺の村では何も言わなくてもだいたいジャガイモとのコンビだが、ユカタン料理として括られるビステクにはもっとバラエティがあるので、こういうのだと「牛ビステク、ジャガイモ入り」と呼ぶ。この辺では、レカドと呼ぶユカタンの調味みそは使わず、肉を漬けておいた柑橘類の果汁と少々の塩だけで味つけることが多い。肉からいい出汁が出るので、シンプルで大好き。ユカタン料理と呼ばれるものは概して「味が濃くてきつくて塩辛い」ので、メリダなんかだとありつけることは少なそう。

 メレンゲ。

逆にここら辺ではあり付けないユカタン名物で、メレンゲを焼いたお菓子。プログレソのビーチでは、台を抱えた売り子がどっちゃりいた。住んでた村にも売り子のおじさんがいた。話は飛ぶが、そのおじさんは我々が住み始めた頃から村外れにまで売りにきていて、住んでいた8年間の間に来なくならなかった唯一の商売人だった。しょっちゅう商売替えをするメキシコ人には珍しい。どうしてるかなぁ。

。ちなみにこの村のメレンゲ。

この村の…というわけではなくて、ケーキのデコレーションに使うメレンゲ。これしかないと言うから、白い焼き菓子はメリダとビーチ(州北部)限定だったのか?

現場飯。

かぼちゃを茹でたもので、ほんのり塩味。こんなに火を通さなければ…と思うでしょうが、ダメなんです。軟らかくて、すぐこんな感じにびしゃびしゃになる。

おじさんのシャツに注目。

去年、友達に「蜂蜜パーティー」と言われて誘われたイベントのを着ている。作業員っぽい人はみんなノベルティシャツを着てるのでもらったのかと思ったら、おじさんは養蜂家だった。

おじさんのバイク。

年季の入った荷台に、こちらも年季の入った燻煙器がある。

見せてくれた。

日本でもまだ使ってる人、いるんだろうか。

ユカタンの自治体。

赤丸がついているところには、すでに犯罪組織が入り込んでいるという。犯罪組織ってのは、もちろん他州で縄張り争いをしている麻薬カルテル達です。我々が来た頃は「ユカタンでは争い事を起こさないと、組織のトップ間に不問律がある」なんて言われてたし、まんざら都市伝説でもないかも…と思うぐらい他の州と違って平和だった。今でも比較すればユカタンはぶっちぎりで平和だが、人口増でじわじわと…ってことですね。

東のキンタナロー(カンクンがある州)方面に巣食っている組織は麻薬関連。西のカンペチェ方面は、米国を目指す不法移民関連の悪事を働いているらしい。確か2年前にはプログレソには地元のチンピラが作った下部組織しかなかった。人が増えれば悪人も増える。

元からいた悪人。

ティシミンという村でマチェーテを振り回していた男が、警察に捕まりそうになって樹上に逃げた。が、為す術なく、1時間後に投「降」したというニュース。田舎はまだこんな感じw。


終わらせてあったはずの工程

2024年04月27日 | 新築

【4/25, 26の作業】1階屋根仕上げ(続き)、外壁仕上げ(続き)= 建具屋と同時進行

 

建具屋が来るまでに終わらなかった2階建部分の続き。窓をつけている脇で外壁の仕上げをするようなことにはならなかったが、1階の庇の上がまだ終わってないのに、そこへ出るための開口部にドアがついてしまった。ドアを開けたまま出入りするだろうから、自分たちが移動しづらくなるが、もともと足場が悪くてもあまり気にしない人たち。ただ、ドアにモルタルをつけても無頓着だろうと思う。引渡し前の掃除をどの程度するか知らないが、したとしても我々でやり直しするのは想定済みである。

 

 2階内壁のマシヤ。

窓屋が1階の残りの窓を付け終えるまでに、急ピッチで終わらせた。どのみち、壁の仕上がりが気に入らなかったらやり直すとの親方の言質をとっているので、雑でも構わないけど、まぁ大丈夫そうだった。構わないとはいえ無駄な工程を繰り返すのは見ていていい気はしないのでよかった。

 1階屋根との境にモルタル。

 庇の上を掃く。

モルタルの欠片や木くずを掃いて、壊れたブロックの欠片を地面に落とす。

 水を撒く。

 庇の仕上げ1層目。北側だけ。

 南面。しずく処理の型枠。

  東面外壁のマシヤ。

こちらは屋根廻りは全て終わっているので、基本的に外の仕事はこれで完了する。

 西面。庇の下のマシヤ。

一番のちびっこが金タワシのくるくるをやらせてもらっていた。なんと14歳。学校どうした?と思うが、家庭の経済的な問題+本人も金稼いで遊びたい年頃…という、途上国あるあるです。タバコも吸うし、バイク(人の)も乗る。

 西面外壁のマシヤ。

こちらはしずく処理施工、庇の仕上げを2層、しずく処理の仕上げと続く。本来は、もっと前に終わっていたはずの工程だが、設備も遅れているのでどのみちまだ床スラブを打てないため、あまり危機感がなくてのんびりとw。

 階段の壁のマシヤ。

  完了(下から見たとこ)。

 

  浄化槽、深さ5mくらい。

 横へ広げている。

メキシコにも同じ時期にGWがあるので、それが開けたら1ヶ月を切る。ホントに真面目に工程管理しないと、終わらないよ〜。


建具

2024年04月27日 | 新築

【4/25, 26の作業】 建具、1階屋根仕上げ(続き)

 

 建具屋さんが来た。

ドアと窓の担当1人ずつにアシスタントが1人の3人チーム。外壁仕上げ待った無しだったが、予定通り来たw。

 まずは大まかに窓の搬入。

海辺の家では、片開きの窓が搬入されてLさんが現場でどっちにする?と聞いてきて、上下逆にして調整した。今回は右も左も開く。

 付けやすそうなところ?から。

 網戸。

日本みたいな一体型のサッシではなくて、窓は窓だけ、網戸は後から別にレールをつける。窓枠との隙間がないので、左右どっちを開けると蚊が入るとかの問題はない。よくある網戸は窓の外に打ち付けるタイプで、どうせ打ち付けてしまうんなら窓全面につけちまえばいいのにと思うが、片面だけ。当然、打ち付けたりら外側の窓は拭けなくなる。窓10カ所でレールタイプは打ち付けタイプより1万ペソ高かったが、その価値はある。

さらにこだわりがあって、外側に付ける。普通は内側なんで、どうしてだ?こうやって網戸開けてこうやって窓開けてだぞ?云々と説明されたが、網戸を開けなくても窓を閉めたり開けたりできるようにしたい。そう説明したら、言われてみればそのほうが理にかなってると言われた。庇があるし、基本的には海辺のように風が強いわけではないので、窓は開けっ放しだが、真冬は開け閉めして調整する必要がある。で、真冬でも昼中は暑くなるので、蚊はいる。(逆に今のめっちゃ暑い時期には、暑すぎるし比較的乾燥しているのでいない。)

  玄関ドア。

彼らがよく作るタイプの素材と形で、借家みたいな変な模様はつけないでくれとだけ言ってあった。玄関ドアを豪華にする人は多いが、出入りするだけのところを豪華にする理由って何だ? 来客のことを考えても、別に中でもてなせばそれで十分だと思う。相棒も私も、金持ちの家らしく見せるのは防犯上よくないと思っている。

  嵌める。

重いので大変。モルタルを混ぜて運んだり三和土の高さを間違えてたりしてたもんだから、土台の上に固まった土を結構削らなければならなかった。

 丸棒。

 

 溶接。

方立っていうんだったか、壁のドア枠がつく面に鉄製の丸棒(追記:よく見ていた相棒曰く、鉄筋を切ったの)を埋め込み、ドア枠を溶接してくっつける。高さと位置が合うようにアシスタントが外側からドア枠を支えてるのが大変そう。

 下部についている鉄筋。

ちゃんと付いたらこれを切って終わり。

  洗濯場出口も。

 

2日目。

 残っていた1階の窓。

ちょっと開口部の形がいびつ(見た感じ、左右で高さが2センチくらい違う)で、アシスタントと2人で苦労していた。この窓のおじさんは、開き具合を何度も何度も試す。普通のメキシコ人だと、1回開けて開いたらOKとするから、すごく仕事が丁寧。

  続いて2階の窓。

 2階のドア。

1階の屋根の上や貯水タンク周り(センサーなど)に難があったときに出入りする。普段は風通しのために開けておく。

 取っ手が取れたw。

  網戸。

二重開きにはできないそうで、網戸は引き戸タイプで、こちらは窓のおじさんの担当。

  丁寧にチェック。

 ドアストッパー。

何か扱ってるかと思って聞いたら、すぐにチェーンを取り付けてくれた。チェーンなのでガーンッと閉まることはなくなるが、柱にコツンと当たることはあるので後でクッションテープでも貼る。

とにかく出勤も予定時刻どおりだし、仕事も丁寧(比較的ですよ)だし、とてもいいチームだった。アシスタントの若者は、夜はバイクでいろんな店の出前を請け負ってるらしい。村の中ならどこでも誰でも知っている、中華料理を売らないのか(こんな僻地の村では中華と日本料理の区別はつかないが、米国への出稼ぎ移民出戻りが多いので中華はよく知っている)、カラテを習いたい、などと話していた。

残り、家の中のドアは、既製品を買ってきて親方チームが取り付ける予定。


ファサード

2024年04月25日 | 新築

【4/23, 24の作業】1階屋根仕上げ、外壁仕上げ

 

 1階の屋根の仕上げ。

朝一から取り掛かったが、何しろ養生どころか整頓掃除などもしないので、足場や型枠やモルタルの欠片とか誰かの道具とかを片付けるのに1時間くらいかけていた。2階同様、水を撒いて石灰混じりのマシヤを塗り、金タワシみたいなコテで表面を均す。

 休憩する若い衆。

今回のモルタル作り&運び部隊は言われるまで休む2人なので、持ってこい!と叫んでから待たされるベテラン勢は気の毒だ。自分たちだけ日陰だけど、そういうのも遠慮なし。

 マシヤを塗る前。

1カ所だけ1層目のヒビの間から撒いた水が滲みている。モルタルを塗ったあとガンガン日光に晒されてたんで、これは想定済み。

 2階の外壁仕上げ。

この下の部分には1階の庇がある。高い足場を組む必要はないが、狭い。

 その庇と1階屋根の角。

1階屋根の柱は太くて、2階建部分は面積が小さいので細い。それを1階天井(2階の床)を打つタイミングとの関係で、こうなった。柱梁構造だとあまり起こらないと思う。こびりついたモルタルを取ってきれいにするが、形はこのままw。

 

  翌日は1階外壁の仕上げ。

南面と北面。

足場の穴も埋める。

次の日に建具屋が来る予定になっていて、自分たちだけで進められる工程と違って待ったなし。大人数が続けて来るのを見るのは久しぶりな気がする。ってか、来るのが普通なんでよろしく頼みます。ちなみに設備屋は半分身内で、家庭内の問題とやらで来なかった。

屋根の縁をきれいにする。

屋根のマシヤは石灰混じりで少し白く、所々垂れてきていたので、改めて水で薄めた外壁用マシヤを塗って擦る。

こんな感じ。

確かにきれいになるが、その念の入れっぷりがすごい。そもそも彼らは基礎+ブロック積み+コンクリ打ち+モルタル佐官なので、彼らの主要工程ではある。g

が、それ以上に、メキシコ(ユカタン?)人はファサードをとても重要視するように感じる。海辺の隣りのオバサンちの建築士が最初に見せたパースもファサードだったし、Lさんもどうするどうする?とやたら聞いてきた。我々は見映え、それも外なんか後でどうにでもする、その前に居住空間の快適さだと考えている。が、今回も、腕の見せどころと言わんばかり。その割に後の工程を考えて養生したりしない。雑に動いて壁の角が欠けたりすると思う(絶対に直してもらう)。

東面。

ファサードじゃないので、担当面が終わった人がぼちぼちと…といった感じw。

 


下水管

2024年04月23日 | 新築

【4/22の作業】2階屋根仕上げ、配管

 

昨日(21日)、浄化槽掘りに来ていた面子に「他の現場に行ってるのを知ると、無視か後回しされているように感じる」と悲しそうに言っておいた。本音は「何も言わないと思って別の客ばっかり優先するな💢」なんだが、ここは、メキシコ人落としの王道である「助けてアミーゴ、頼むよ」式でなければならない。

その結果、本日(22日)は朝からフルメンバー。浄化槽チーム以外は2階の屋根廻りをガッツリ、親方にもしっかり伝わったようで、設備屋も来た。よしよし。

 

  2階外壁のマシヤ。

彼はメキシコ人には珍しく無口で、黙々と作業を進める。そして、ユカタン人には珍しく太ってない。バイクじゃなくて自転車通勤だが、タバコを吸う点も珍しい。工事に関係ないけど。

 まずは屋根に水を撒く。

 しずく処理。

ちょうど確認できた。ゴテロを作れば雨水が壁を伝わないのは当然なんだが、どんな感じかな、と。拡大して木の幹のあたりに見える白い点々がしずくです。屋根自体が微妙に傾いてるようで、赤丸の部分に集中してしずくが垂れているが、壁を伝わないことは確認できたので良しとする。

 水を撒いたとこ。

 湿らせてから、マシヤ。

 壁と同じ作業。

金属たわしみたいなコテで表面を均す。今日も気温は40℃超えで、屋根の上はマジで暑い。

 角も。

 全体的にこんな感じ。

途中で帰ってきたが、おそらく今日中にマシヤを塗り終えて、2階の屋根は完成している。続いて防水塗料を塗りたいが、とにかく親方がこれで問題ないと言うのと、相棒も今年の雨季に様子を見てからでいいと言うので、そうする。塗るなら最初から塗っといた方がいいに決まってるんだが、なんというか、中で雨漏りしなければ、ここの日差しの強さで(日本の梅雨と違って雨季でも一日中は降ることはない)濡れたり乾いたりの繰り返しである程度はもつのかもしれない。

 

 階段の吹き抜け部。

吹き抜けってほどの吹き抜けじゃないが、階段の明かり取りのために2階の壁を低くしたところの、余分な鉄筋を切る。

 

 設備屋さん。

風呂の外に浄化槽があって、せっかく日本式の風呂にするんでそのあたりに箱庭を作る。浄化槽の蓋とメタンガス逃しのパイプを隠すのと、道からの目隠しも兼ねる。

それから、浄化槽からの匂いの逆流を防ぐため(海辺の家では排水トラップに難があり、少し匂ってきていた)と、将来風呂桶の排水だけ浄化槽に入れないようにしようと考えたときのために、家から浄化槽に入る下水管を2本に分ける。こういう予防的措置っていうのは、問題があったらそのとき直すメキシコ人には、本当に通じにくい。分かった分かったと言っても間違える。家の中の下水管のどれがどれに繋がってどう…とか、彼らにとってはちょっと複雑なので、親方だけでなく設備屋にも説明する。

上の写真は、家の外に出る下水管を通す穴を探しているとこ。

基礎工事のときに3ヶ所開けておいたんだが、風呂場から出るのは、電気の配線を通すときにすぐ見つかっていた。玄関脇のトイレのは、山積みの礫岩を掘ったら顔を出した。もう一つ、キッチンから出す穴が見つからない。おそらく、露出基礎が可愛く見えるように表面を整えたとき(この記事の6枚目の写真)埋めてしまったんだと思う。家の中からと外からの両方掘っても見つからなかったので、2時間後、諦めて新たに穴を開けた。地震がないからできる技。

 内側(キッチンから)見たとこ。

縦管用に穴も開ける。

 風呂場。

 そのわきのトイレ。

風呂場の写真の右奥にあるトイレなんだが、その排水管を風呂場の排水管には繋げない。やっぱり親方は前に説明したのを忘れていた。本当に、設備屋さんに直接説明できてよかった。

 洗濯場。

親方も設備屋も、ガイジンの家だというので洗濯機は冷水温水の両方、そして乾燥機も使うと思っていたらしい。こんな暑いところで温水はいらないし、こんな広い敷地に住む引退怠け者である我々には乾燥機もいらない。

とにかく、前の家に住んでみて分かったことを、どうすればメキシコで解決できるかすべて考え抜いた家なんで、今度こそ日本人の感覚で「普通に問題ない」家にする。そのためには庭の作業も一旦止めて、彼らに張り付いて間違いのないように監視するw。


野菜が足りない

2024年04月21日 | ユカタン諸々

いい加減に出前生活から自炊生活に戻りたい。冬の間は柑橘類でなんとか気分だけは乗り切れてたが、さすがに5ヶ月となるとストレスが溜まってきたのが分かる。とはいえやっぱり、台所がなくて離れのシャワールームの脇の蛇口に行かないと水が使えないのは不便すぎて、野菜を買ってきて…という気にならない。

頼みの果物も端境期というか、メキシコの他の地方ではマンゴーがどんどん出ているらしいんだが、ここではまだ。

 青い。

なぜ暑いユカタンでマンゴーの旬が遅いのか、本当に謎。

 気温。

5月になったら多少涼しくなるんじゃなくて、先すぎて予報が出ていないだけ、ユカタンが一番暑いのは5月です。話は変わるが、このアホ借家の暑さは異常である。新居がどのくらいここより涼しいか確認したいが、5月中に引っ越せるかどうか。

話を戻してここでは青いマンゴーも食べるが、あまり好きじゃ無い。東南アジアのサラダにするにも台所が必要なので、切らずに皮をひん剥いてそのまま食べる式の果物じゃないと、食べる気にならない。

ちなみに、特に体調には問題ない。問題が出るならもっと先だと思う。その前に新居に引っ越して、表には現れてない「よろしくない」状態から回復したい。というわけで、道端のチャヤをむしってきて飲料水で茹でるのが、今できる(そのくらいの面倒なら構わないと思う)唯一の対策。

 味付け海苔式で。

 このチャーハンを食べる。

隣村のスーシー店のセット(巻き寿司とチャーハンともう一品)で、もう一品はフライドポテトやチーズ揚げたのなど(ほとんどが揚げ物)の中からチョイス。野菜の天ぷらを揚げずに茹でただけのものにしてもらった。これだけで「おお、比較的野菜を摂れた!」と感じる。

メキシコでは夕飯でなく昼食をしっかり取るので、昼食の出前には野菜が入ったスープなどもある。その時間は現場に行ってるのと、「今日は夕飯どうする?」と夕方決めるので、晩御飯の出前メニューに野菜を使ったものが少ない。しょうがない。

 マアクン。

正確な発音は少し違う。シシュに続き、ようやくありつけたマヤ料理で、豚の頭だけのコチニータ。脳みそとか入ってるんで味はコチニータより複雑で、人によって好き嫌いが分かれると思う。この辺では嫌いという人はいないが、やっぱり豚を落とした時の余り感が付いて回る料理だと思う。みんなコチニータの方が好きw。

 トルタで。

何度も書いてる気がするが、基本的にコチニータはタコスじゃなくてトルタをお勧めします。ユカタンの柔らかいパン「フランセス」に挟む。タコスは、ちゃんと作ったトルティーヤでも悪くないんだけどコチニータ自体の味を楽しむならシンプルな小麦粉のパンの方がいいと思う。

 

 ナンセの花。

ナンセというあまり美味しくないフルーツについてはこちら。いつ実がなるかな〜と思いながら観察していたんだが、こんなに可愛い花をつけるとは知らなかった。一つの花の大きさは8ミリくらい。実の赤ちゃんが現在4ミリくらい。まずいテキーラ漬け?で食べた実はたしか2センチ弱だった。

 謎の木。

ウアノみたいな棕櫚系の葉っぱの上に、花か実の塊らしきものが出ている。普通の木みたいに枝もある(棕櫚や椰子とは違う)。ちょっと画像検索しても見つからない。何だろう?


どこをどう間違えるか

2024年04月20日 | 新築

【4/17-19の作業】内壁仕上げ(続き)、2階屋根しずく処理(続き)

 

  納戸。

実はこの納戸の奥に隣のゴミ一家の鶏が入り込み、毎日卵を産んでいた。不法侵入なのでその日の終わりに卵は没収していたが、午前中は母鳥が抱いているため、なんとなくマシヤ仕上げが後回しになっていた。が、もう残しておけないということで、着手。ちなみにその後、別のところ(門の脇の木の根元)で卵を見つけた。3つあって、古いのはもう3日経っているがそれがどれか分からないので、みんな放ってある。そのうちヒヨコがわらわら歩き出すのであろう。

 

2階屋根のゴテロ(しずく処理)が着々と。

  東面に続き、北面。

  西面。

 南面。

ベテラン2人でちゃちゃっと作り、残すはマシヤでの仕上げだけになった。

 

さて、いよいよ生活そのものに関係したり住んでいて目に付いたりする部分が始まる。基礎工事やブロック積みなどは、この地震のないユカタンでは彼らに任せておいて問題ない。日本と工法が違うんだし、親方も自信満々である。が、これからは結構厄介…というか、よく見ていないといけない。

1つは浴室エリアなど「間違える」可能性。もう一つはメキシコ品質。

で、間違えることについて。彼らが日本の家を知らないのは分かっているが、説明したのにどう間違えるか…は、ハッキリ言ってこちらには想像がつかない。というか、想像の範囲を超える間違い(例:高さ15センチの敷居)をしてくる。知らないのはしょうがないが、前にも書いたが「知らないことをしているんだから、自信がなかったら念のためもう一度確認する」ということをしない。やり直しは時間の無駄だし、仕上げに表れる(例:時間差があったため色が違う内壁など)ので、いちいちこちらが確認する必要がある。

浴室に配管するときとバスタブを作るときは、ビッチリ張り付いてないとダメだと思う。

玄関は図面通りだし、親方以外の作業員も事あるごとに三和土(段差)の話題には触れていたので、細かいこと以外は大丈夫かもと思っていた。で、庭で作業をしているときにカンカンと音が聞こえてきたので何を壊してるんだ?と思って見にいったら、玄関の土間下。

 こういう状態。

聞くと、床下を埋める岩混じりの砂を入れすぎて、居室部分と同じ高さにしてしまったので掘り出すと言う。この岩混じりの砂は、圧をガンガンかけなくても自然に比較的締まって固まる。それで、でっかいタガネで突いていた。

が、ふと見ると、玄関上がったところを壊している。つまり、外の車庫から入った部分は室内より低いのは分かっていたが、玄関というスペース自体はよく分かってなかったのである。(一応書くと、どこで何するという説明は親方にしてあった)

こちらの家は、マヤの家はハッキリいって中も外と変わらない環境。現代式の家は邸宅クラスじゃない限り、入ってすぐにリビングとか下手するとキッチンもすぐある(タイル貼りだが日本人にとってはこちらも外と変わらない環境)。で、うちの場合、リビングがどこかは分かるので、その手前までが三和土だと思ったらしい。岩混じりの砂を掘るのは結構大変なんで、お互いアチャーという感じだったが、全部掘り出してなかったのが不幸中の幸い。

それで、玄関こそ間違えたが、現時点で彼らが「岩混じりの砂を入れ終えて、床スラブを打てる高さになっている」と認識しているということに気づいた。床に関しては、コンクリ打つ前にゴミ拾いするぞ(一緒に埋めるなよ)と思ってた程度だったんで、これを機会に確認してみた。

 開口部の奥が脱衣所。

洗面所(手前)より低くなっている。入って右側に浴室だが、脱衣所とレベルが同じ。このエリア全体を、確認するのを後回しにしたまま忘れてるのかもしれない。浴室はタイルじゃなくてチュクムというユカタンが誇る漆喰(この記事)を使うので、どこからどこまでマシヤでどこからチュクムか…などで頭がいっぱいだったから、しょうがないと言えば言える。

 洗濯場(土間)。

土間なんだが、ドアを出てすぐ一段下がってるわけはない。当然彼らも、内外で床の高さが違うドアが危ないことは知っている。けど、やっぱりここも「よく分からないけど聞くの後回し」になってたんじゃないかと思う。一応、この日玄関を担当してた中堅に伝えたけど、まぁ親方が来てみんなに指示を出してるときにもう一度言わないとダメだな。


マヤ式浄化槽 ③

2024年04月19日 | 設備/外構/庭

掘り作業7日目〜9日目

 

 7日目の朝。

 梯子の限界。

 8日目の朝。

  バケツが壊れた。

礫岩を入れて地上へ上げるバケツの底が割れたので、余って切り取った配線管の通線ワイヤーを使って縫う。ちなみに取っ手は付け根から針金で補強済み。

 

 9日目の朝。

  日本でいう「正」の字。

少し前から横へ掘り進めていて、形が円柱でなく歪になる。容積が分かるように、バケツを上げた回数を記録していく。

 9日目の夕方。

 ズームすると、こう。

出入りは伸縮梯子に替えた。

 増えた!

横穴の部分だけで1立米 ちょっと。あと1、2日らしい。

 

 車庫入り口の段差。

 岩と、浄化槽から出た礫岩。

敷地は道側から奥に向かって少し高くなっていて、家の床レベルを奥の高い方に揃えてもらったので、道側には地面と高低差がある。昼前に、相棒が苦労して作った遊歩道の岩を持って行こうとしていた(軽々とまではいかないが相棒よりずいぶんラクそうにw)のを見て、ちょっと待て、と。

 遊歩道、ここまで。

段差を埋めるのに岩が必要だというので、まだ作ってなくて転がってるのか道側の石塀を崩したところのを使ってくれと頼んだ。手頃な大きさのを探してそこから運ぶつもりだったのが、大きい岩を割ったりしなければならないと思ってるのが見え見え。壊した石塀のは道側にあるんだから、距離は近い。割るより遠くから運ぶほうがラクなんだろうか?

親方からは、石塀を作り直したりヒルベルトんちとの間に少し造ったりするのに使うとしか聞いてなかった。まぁ、考えたら段差を埋めるのにもちょうどいいし、岩を使いまくるマヤ人なら当然そうするんだが、思い至らなかった。ってか、庭も早くきれいにしたいんだよ。

 こんな感じ。

段差が大体埋まったところへコンクリスラブを打つ。おそらく床スラブと同じ日に取り掛かる。

 

 サクベもここまで。


混ぜる分量

2024年04月17日 | 新築

【4/11-16の作業】内壁仕上げ(続き)、2階ドア周り、2階屋根しずく処理

 

 洗濯場の明かり取り。

外から見たところ。穴の中にもマシヤを塗って完成。

  玄関脇トイレ。

浴室エリアと違って大して複雑でもないのに、なぜか後回しになっていた。明かり取りの窓がいい感じ。

 また〜りな若い衆。

2階の掃除に取り掛かる!と言ったわりには無駄口を叩きながら楽しそうにしていた。週末に何かいいことがあるのかもしれない。ちなみに足場の木材とブロックを片付けていた。仮設とゴミはそのまま。内壁のマシヤがまだなので、順序が逆だと思う。

 

週が明けて、浄化槽チーム以外はパラパラと来て細かいというか、ベテラン少人数でいける作業をしていた。

 ようやく壊したコンクリ。

まぐさの高さを間違えていたところ。半分まで別のベテランがずいぶん前に壊してたが、残りを壊してドア枠がつくところのマシヤを終わらせた。

 間違えた原因。

親方が忘れていた大敷居。跨がなくてはいけなくてみっともないのは分かっているが、海辺の家でハリケーンのときの浸水に懲りたので、今回は思い切りガッツリと。これを忘れていた分、まぐさが低かった。

 2階屋根のしずく処理。

 車庫の明かり取り。

 リビング。

さて、問題はこちら。基礎工事からずっとそうだったが、このチームは複数人でエリアごと片付けていくのでなく、各人にエリアを振ってひとつの工程を進めていく。基礎やブロック積みなどは、違う場所でも同じものが出来上がるので問題ない。で、内壁の仕上げも、寝室Aに1人、寝室Bに1人…という感じで、中堅が散らばって作業を始めたのが今月の頭。

初日は天井、翌日に壁上部、そのまた翌日に壁下部…と進めた結果がこちら。マシヤは漆喰などより塗ってるときと乾いたときの色の差が大きい。なので、しばらく様子を見てたんだが、どうも水分による違いじゃない気がする。

というのも、若い衆が混ぜてたんだが、

 このノリである。

午前中とか、大勢で同時に片付けるタイプの工程のときは「水、持ってこい!」「モルタル!」「コンクリ!」などとあちこちから呼ばれて休む暇がないので一生懸命やってるが、左官工事の中堅が少ないときは余裕をこいている。こんな感じでキャピキャピと騒ぎながら内壁用の「マシヤ1袋に白セメントがいくら、石灰がいくら」をしていると、だんだん雑になってくる。ちなみに「いくら」というのは、ペットボトルを切って、それに1杯とかなんだが、雑になってくると当然、多めだったり少なめだったり。

それを見ながら、どうなのかな〜と思っていたんだが、何しろ混合マシヤの仕上げをよく知らないもんだから、分量の誤差がどのくらい問題になるのか分からない。日本と違って万事テキトー、きっちりなお国柄じゃないのは知っているが、分からないのに口を出すのもどうかと思い、黙っていた。

話は変わるが、実はコンクリも、袋に残ったセメントの量とかバケツに入れる砂利の量とか、日本だったら許されないテキトーさ。地震があるところだったらちょっと怖い。

で、壁の下部にマシヤを塗ってから数日。これはもう、白セメントの分量に差があったとしか思えない。親方に言ったら、最初は乾くまでの水分が…とか何とか言ってたが、あと少し待ってもこのままだったらどうにかすると言う。えーと、本職なんで、ホントは分かってるんですよ。けどやり直したりさらに塗ったりするのは大変なんで、なるべく避けたい。一応ギリギリまで様子を見たいという反応なので、それは許すが、一色の壁は一色。

 こういうのはダメ。

リビング以外のところも、ダメだったらダメ。頼みますよ。


マヤ式浄化槽 ②

2024年04月16日 | 設備/外構/庭

掘り作業4日目〜6日目

 

 4日目。櫓を組んだ。

 深さはこのくらい。

井戸じゃないけどつるべって言うのか?バケツを下ろして掘り出した土や岩を上げる。滑車が2個でラクだと自慢されたが、親方が言うように軽くなるわけはなくて、作業スペースが広い(穴の上に身を乗り出さなくて済む)からである。

ラクとは言われたが、当然、ラクな仕事のはずはない。炎天下で風も届かないところで掘っているのを見てかわいそうになり、借家から毛布を持ってきた。使っていないブルーシートがあったと思ったんだが、ボロボロになっていた。ちなみにブルーシートの寿命は、想像されてるほど長くない。震災か何かのとき、ずっともつと思っている日本人が多いのに驚いた記憶が…。メキシコ製なのを割り引くにしろ、屋外で使ってると(普通そうだが)結構すぐダメになる。

  ちょっとはマシ。

 5日目。

この白い地層は、井戸を掘っていたときに白い粉になってガンガン出ていた岩の層で、比較的柔らかい。ドリルが1秒に10センチくらい進む。それまでは見てるだけでも嫌になるほどだった。

 6日目。

いよいよ日光が届かない角度の深さまで。

 その午後。

 降りてみた。

 固い岩もある。

柔らかい地層とは言え、中には別の岩も埋まってるというか成分が違う部分があるというか、とにかく固そうに見えるところもある。

深さ的にはまだ掘る予定だが、場合によっては横穴を掘って広げることもあるという。一応、容量は15㎥ の予定。風呂桶からの排水を考えて、通常の五割り増しにする。

 

 相棒の遊歩道、ここまで。