昨年か一昨年のデータだと思うが政府統計局のサイトで、ユカタン州に住んでる日本人は60人ちょっとだと読んだ。社交的な生活をしてるわけではないが、会ったことある人の人数やら噂やらを元に想像すると、40人弱という感じ。どっちにしろ少ない。
少ないのは構わないというか却っていいんだが、一つだけ難点がある。日本食へのアクセス。食料品店はゼロ。国内のどこかの都市の店に注文する以外、メキシコ内では手に入らない。
レストランも、日本人の経営(というか調理人)と言われている店が2、3軒あるが、メニューを見たらずいぶんこっち寄りだった。こないだ行った自称日本人経営+日本人らしき調理人もいた人気レストランなんか、ホンモノと言われて人気だったが実はとんでもなかった。
ここまで日本人が少ないと日本人好みのものをメインに出すのは難しいと思うので、それは構わない。美味しいとの評判がなかなか立たないだろうし、それ以前に仕入が大変だろう。
でも、数は少ないが日本に行ったことがあって味を知ってるメキシコ人もいて、料理について尋ねられることは多い。知らなくて興味だけの人はもっといる。1回、馴染みのレストランと日本料理教室をしたんだが、定期的にやってみたい。
あと、それとは別に、土曜日だけ働いてた語学学校を辞めることにしたので、そこで教えていた生徒たちの受け皿が必要になった。日本人から日本語を学べるのは、友だちの日本語学校と、メキシコのある大学の語学センターでやってる日本語コースくらいで、他には個人でレッスンをしてる人がちらほらいる程度と思われる。
日本人以外が教えているところもある。語学なんかネイティブというだけの人間より、非ネイティブでも教えるための専門教育を受けた人から習うほうがいいんだが、ここの非ネイティブの自称教師はあまりレベルが高くないので、可哀想なことに生徒はみんな同じところでつっかえている。助詞である。
それはともかく筆者の生徒たちにいいクラスを紹介しようと思ってたら、そのまま筆者から学びたいと言われた(特別良い教師というわけではないと思うが馴染みがあるから。ユカタン人って保守的なのである)。中国人気に押されっばなしの今、彼らは数少ない頑張り屋さんたちなので、大切にしなければならない。
それに、外国人向けとしてメジャーな日本語教育は、とにかくてんこ盛りだ。教材はほぼ、日本に来て住む外人でかつ職業訓練とかに耐えるレベルか、あるいは海外に住む将来の帰国子女向けなので、きちんと話せるようになるのが最終目標なのである。飽きっぽいメキシコ人にはあまり合わない。
そんな堅苦しいのじゃなくて、アニメが入り口でちょろっと触りだけでも…ってなメキシコ人に教えるのもいいかも・・・と前から思っていた。
他にもいろいろ理由があるんだが、メリダでミニ文化センター(日本クラブ。友達のメキシコ人の命名)をしようということになり、真剣に検討し出したのが5月頃だったか。ひと月ほど前から借家を探していて、やっと契約にこぎつけた。
まあ、ぼちぼちとやっていくつもり。
うちの現場でもハラハラしながら感心してたんだが、命綱も何もなしで、怖くないのか。セメントの入ったバケツを落としたら、下にいる人間、死ぬぞ。