春が来た! 一年のうち一番暑いのは4月5月なので、ここでは夏が一番暑い時期というわけではない。夏は7、8月だが、その頃には猛暑は収まる(それでも暑いが)。冬(12〜2月、最低気温が16℃くらいまで下がる日もある)が終わるとすぐ猛暑の季節がやってくるが、でも短い春はある。
ってなわけで、このあたりは緑が豊かで敷地内だけでも色々咲き始めたので、引きこもっていても楽しい。
ニームはインド栴檀の名前もあってインドのイメージだったが、暑いところなら結構どこでもあるそうです。ユカタン在来ってわけではないが、結構簡単にタネから芽が出る。うちのは、1メートルくらいのを植木の行商から買って、植えて3年後くらいにつけた実を土に埋めといたら出た。すぐ大きくなって日陰を提供するので頑張って増やしたいが、発芽は鳥害、出た芽は蟻害で、なかなか上手くいかない。
白いのが花。ただし、こいつは1年に4回くらい花が咲く。枯れては葉っぱが出て赤くなって…の繰り返し。
これは、植わってるのを抜いてはいけないという規制もある。この2つは伸びた茎が自重で地面に着くとそこから根が出るという、芝桜みたいな植物。ここの植物はそんなんばっかり…というか、そうじゃないほうが珍しいんじゃなかろうか。
メリダ以南は土地が肥えていて、実がなって落ちてタネから発芽して…ってのが多いが、そういうのはこの辺ではつかない。ライムやマンゴーなんか、どんだけ死なせたか。代わりに、海沿いモノは勝手に増えたり面積を広げたりしていく。
向かいの家が見えなくなるように、こいつらの先っぽを新しく出た根もろともほしい場所に移植する。重さで垂れ下がる(そして根を出す)のであまり背が高くならないが、2、3年で目隠し程度にはなる。
葉がグアバに似てるんで期待したが、そうでないと判明した。その後、サポテという果物とかああとかこうとか候補は上がったが、何なのか判明しない。
とにかくよく伸びる。1メートルくらいのをその辺の空き地からかっぱらってきて(引っ越してきた当時は、この辺りのどこからでも可能だった)、今では高さ5メートルを超える。それも、しょっちゅう剪定していての話。空中から根が出る。真ん中の枝は電線の邪魔をするので切り落とした。が、またすぐ伸びる。
去年くらいから実をつけ始めたが、食べられるような実をつけるまで何年もかかるのか、一生このままなのかも、名前がわからないんでわからない。何か食べられるものだと最高なんだけどな。
食べられる実をつける木は内陸部にはいくらでもあって、マンゴーなんかメリダでは30メートルくらいの巨木もある。
そういうものが果物として出回るのもこの時期で、毎年楽しみにしているのがこれ。
ユカタン以外に住んでる人はあまり知らないらしく、州外に輸出するほどは本数がないのかもしれない。木そのものは大きくなるので、実は一本の木で困るほどなる。
味はなんとも形容しがたい腑抜けた甘さがあり、食感は熟れすぎた柿。真ん中の白い部分が、アケビみたいにジュルジュルしている。あー、言葉じゃ伝えられません。
きれいな色だし、腑抜けた甘さやハッキリしない食感は結構好きなので(ゆべしとか、ういろうとか)、毎年楽しみにしている。
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左はカランのオーバーホール。硬水でマグネシウムが固まりパイプにすぐこびりつくんだが、小さい結晶が剥がれて蛇口のどこかに溜まるので、1年に1回くらいする。日本みたいにパッキン交換とかじゃなくてカラン類は全取っ替えのみ、だから買っても安い(安いのからある)んだが、新品だろうと取り付けは面倒だし、村には普通の十字のしか売ってないので、掃除する。
右は、潮風で錆びて使い物にならなくなったドアノブの取っ替え。こちらはどっかこっかで不具合が起きるので、年中どこか交換しているイメージ。チタン製とかを買えばマシだろうが、ここではオサレで高級=高価でもすぐ不具合が出るのは同じなので(ステンレスが錆びる)、安くて一番出回っているものしか買わない。
最後に、春とはいえもう熱波第1号が来たので、そのときの写真をどうぞ。
ブロック造の家なのでまだ建物そのものが冷えてて、家の中は35℃弱であった。