メキシコ湾沿いのエリアでは最近開発が進んでいると書いたが、我が家の周りでも立て続けに変化があった。発端は、西隣の家がプールを作ると言い出したこと。
本題に入る前に、このプールの工事で面白いことがあったから、写真を載せておく。
こうやってプールを作り始めたんだが、
結局そのまま作って、壁を仕上げるときにごまかしていた。
ここから本題。隣家(Cさんとする)がこのプールと付属の物置の位置を決めるときに、うちとの境界どこだっけ?と聞いてきた。うち・Cさんの別荘・その隣にCさんのお姉さんの別荘が並ぶ小道は、のどかすぎてただ建物が3つ建っているだけで、境界石も塀も何もない。
4年前の図なので周囲には変化あり。で、話しているうちに、Cさんが信じていた「Cさんの家はうちとの境界から3メートルのとこに建っている」は、我が家の理解とズレていると判明した。不動産屋が言ってたとのことで、うちはCさんちとは関係なく別方向から測ったんで2メートルくらいずれている。で、お互い争いごとを望むわけじゃないので、一旦はじゃ、そこにしようと境界が決まったんだが、それから1週間後、試しに…とCさんが市の登記所に頼んでいた測量(400ペソ)が来た。
ところが測量wの職員は、Cさんのお姉さんちの隣に違法に生まれた土地(上の図の黄色いとこ)が建てた塀から測り出した。3軒の理解では、その塀はセットバックして建っているので、塀から測られると全員西にずれる上、Cさんの家はうちとの境界線上に建ってることになってしまう。さらにこの黒Tシャツ野郎が、思うとおりにしてほしかったら賄賂…と匂わせてきたもんだから、Cさんは怒って追い返してしまった。
メジャーじゃなくてもうちょっとちゃんとした測量(400ペソじゃなくて9千ペソ)を頼む話も出たんだが、それこそ思うとおりになるかわからない。メキシコ革命の落とし子・農業共同体による共有がまだ残っているような田舎で、どうなってるのか本当は誰もわからないのである。
日本人に「登記システムないの?」と聞かれたが、登記簿はある。これは日本だって一緒なんだが、登記簿はその土地の地番とサイズと所有者などを記したもので、北緯東経何度なんてことは書いてない。今回、政府のサイトで確認したら、村から一番近い三角点ははるか数十キロ離れたところであった。測量というものの、そもそも基準が村のどこにもない。
ともかくCさんは、うちがうちの土地の位置を決めたときに使った、逆の基準(うちのお向かいさんの土地の角)から測り、違法に生まれた土地の塀の外はマヌケなデッドスペースとする案に決めた。そして、3軒でそう合意したことを既成事実化するために、お姉さんの土地の角・Cさんの土地の角・うちの土地の角に、公の境界石のように見えるコンクリの円柱を置くことになった。
実はその少し前、うちの逆隣(図で空き地とあるとこ=空き地じゃなくて木ボーボー)のそのまた向こうが、売りに出すためにこんもり茂った木を伐採して更地にして、その向こうの汚い家々が見えてしまうようになっていた。売れたらどんなものが建つかわからないんで、我々はその対策として、放ったらかしの逆隣の敷地内にせっせと木を植えていた。
それがなんと、Cさんがニセ境界石を置いているときに、その放ったらかしの土地の所有者らしきおばさんが来たのである。3軒もお向かいさんもお向かいさんの隣も、メリダに住むおばさん…というだけで一度も会ったことはなかった。20年間、一度も来たことなかったのである。
で、なんと売りに出すと言う。また新たな悩みの種になるかもしれないし、木を好きなだけ植えられ(ボーボーにして未開発感を演出でき)なくなる! 向こうの希望(強気)からさんざん値切った数字を言って、それなら考えてもいいと冗談で言い捨てて家に戻ったら、1時間もしないうちにそれでいいと言ってきた。
結局、おばさんの旦那が弁護士で、ガイジンだと思ってそいつがずるしようとしたんで話は流れた。噂では、おばさんは元の希望からさらに売り値を上げたらしいが、今んとこ売れた様子はない。(高すぎるんだよ!アホ)
さらに、去年、上の図の道がカクカクしているところに新しく別荘(Vさんとする=メリダ人)が建ったんだが、
Vさんちの前の道はVさんちの入口までVさんが切り開いて、東方向のその先は(図で左の方向)木ボーボーのために行き止まりになっていた。うちと同じく、通り抜けできると知らん人まで入ってくるので防犯上よろしくないと考えていて、新たにできた更地のワーカーがカクカク部分の木も少し切ってしまったので、少しずつ木を植えたりしていた。
そしたらこないだ、Vさんもこのあたりの動きを聞きつけてやってきて、なんかしてるなと思ってたら、エライ大胆なことをしていた。
なんと、道に例のニセ境界石(どっかに売ってんのか⁈)を埋め、あたかも自分の土地(私有地)のように見せかけている。
単に「車両は通り抜けできない+歩いて通るにも草とか木が生えてて…」状態だったのが、棒っ杭を立てて、「道は完全行き止まり・この先は誰かの私有地」のように見せかけている。
道や放ったらかしの土地に密かに木を移植している程度の我々とは違って、なんと大胆不敵な。。。
おまけ:お向かいさんも、敷地内の草ボーボーだったところをきれいにして、息子一家のための離れを建て始めた。
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右端に建っているのがCさんのお姉さんの建物。奥の木の陰に見えているのがCさんの。その先は、ご覧のとおり未開地だった。
お姉さんの別荘の前あたりで撮った写真。