La Ermita の記録

メキシコ隠遁生活の私的記録と報告
 @ユカタン半島。

ゴミ一家と、その椰子

2024年01月31日 | 設備/外構/庭

(前半、前の前の記事からこっちに移してきました。もう読んだ方、飛ばしてください)

 西側の塀を作るとこ。

隣のゴミ一家との境界には、古い石垣がある。うちの敷地も長年手付かずだったし、隣はゴミを捨てたりしてたんで、もう、ひどい状態になっていた。写真見てください、ひどいでしょ? 我々が買うと知ったら多少片付けるのかと思ってたら、とんでもない。嫁が、我々がきれいにしていると「ゴミばっかりだね」なんてヘラヘラ言ってくるような人間でとても仲良くする気になれないし、そもそもゴミを捨て続けられても困るんで、高さのあるブロック塀に造り替えることにした。

 ゴミ塚。

白っぽく盛り上がっているところは、長年彼らが投げ捨て続けたゴミに土や石が混ざってできたゴミ塚。掘っても掘ってもゴミが出てくるんで途中でやめたとこ。

 ムカつくんで晒す。

うちの二階から見た彼らの家。マヤの家を見てると、うわー我々には無理だなと思うことが二つあって、一つは流水を使わないこと。これはどの家にも共通する。もう一つは汚らしさで、これは家によって違う。が、土足文化なんで、うちと外でゾーニングするという感覚はない。きれいにしている家ももちろんあるが、それは我々がメキシコ生活に慣れたからそう思うんであって、日本人の感覚からするときれいとは言い難い。少なくとも衛生的では決してない。

が、この隣のゴミ一家はぶっ飛んでいる。お爺ちゃんはいい人だし、孫世代で普通の人もいるし子供に罪はないが、ちょっと信じられないレベル。上の上の写真、拡大してもらえると、青いTシャツを着たお爺ちゃんが、うちの作業員が壊していった石垣から出たゴミをひとりで片付けてるのが見えます。お爺ちゃん、業を煮やして手伝えって言ってたみたいだけど…。

 猫が邪魔しているw。

現場飯を漁りにくるんで慣れたのか、スヤスヤ寝ている。ってか、ついでに言うと、子猫が4匹いたんだが、1匹いなくなった。ウリ坊に似た子犬も、今週は見ない。もう1匹の犬も、多分もうすぐ死んでしまう。増えるに任せて面倒を見ない。なんて無責任なんだと怒りがわく。

(ここまで、前の記事からの移動)

 

 道路側は、ここまで掘れた。

お爺ちゃんのゴミ拾いも多少進んだ。そして今日は、ゴミ一家の危険なヤシの木を倒す日。

 これ。すごい斜め。

前に業者が来たときは、肝心のヤシでなくなぜか道端のを切り倒していったが、うちが塀を作るんでもう待ったなしである。

 本日は別の人。

東南アジアの写真なんかでもよく見るが、まあすごいですよね。葉などを落としてマチェーテで(つまり機械を使わずに)切り倒すのかと思ったら、なんと縄を結わくだけで帰っていった。つまり、切り倒すのはうちの現場の面々。

 縄を引っ張る組。

 切り倒す組。

 砂利に向かって倒したい。

 が、別方向へ。

飯場のテーブル(ブロックに乗せた板)が割れてしまった。

 葉を落として、実を食べる。

汁が入っているのはほとんどなかった。そして、またしてもムカつくことに、切り落とした葉や実がついていた房は、我が家の眼の前の道へ。このへん、マヤ人同士なんであまり気にならなくて、わざわざゴミ一家の前にまで運ばず、うちの搬入口になってるところのすぐ脇に捨てていた。葉も実も燃えにくいわけじゃないが、なんで我々がせにゃならんのだ💢 おまけに実を食べた後の殻というかカスというかも散乱している。もう、諦めた。石垣を壊して出てきたゴミ同様、あとでまとめてどうにかする。


大屋根のブロック

2024年01月31日 | 新築

【1/30の作業】 屋根ブロックと配線管、二階の壁(続き)

29日は祭りの円形劇場撤収のため、休みw。

 

 モルタルで一方を蓋する。

 底のモルタルが蓋になる。

 イグアナ他小動物よけになる。

屋根と庇の両方、一番高い位置のブロックはこうするらしい。なぜ高い位置なのかイマイチ分からず。さらに、低い方のブロックも蓋つきだったりしてよく分からず。二階建てになる部分の庇にはしなかったし、もしかして途中で思い出したのかも。

 東側庇の部分からブロック上げ。

二階床スラブと同じ要領(この記事の後半)で、どんどん上げていく。

  細かい部分

鉄筋が突き出ている部分などは、ブロックを一部壊してはめる。

 プレハブ梁がないところに型枠。

  外から。

 中から。

柱の位置の関係で隙間になっているところ。1ヶ所ごと担当が決まる…というか、中堅が気づいたところから順に担当していって、若い衆に声をかけて手伝わせるか、空いている若い衆がいないと屋根の上と下を行ったり来たりしながら、1人で完成させる。こういう細かいことは、そのほうが確実なんだと思う(階段室で1ヶ所、型枠し忘れて焦ったこともあったw)。

 斜めの仮設。

コンクリ打ちで運ぶのに邪魔にならないよう、廊下部分の仮設は斜めにかける。

  微妙な隙間にも型枠。

建築素人の相棒が張り切って(調子に乗って)、ぴっちり納まるように位置や本数を計算して垂木を描き込んだ図面まで作っていたが、隙間。そう簡単にいくわけがない。

ってか、ついでに相棒への文句を言わせてもらうと、最初2人でラフな間取りを考えてて、それは海辺の家の時もそうだったんだが、その後なぜか無料のCADソフトかなんかを探し出してきて取り組み始めたのである。お遊びかと思ってたら、初めて親方に会ってどういう家と説明する段になって、その変に細かいことまで描き込んだCADデータを渡したのである。こっちは親方に渡すのは間取り図程度のつもりでいたんでびっくりした。そもそも図面の書き方どころか呼び名さえ知らない素人が描いたもの。大変中途半端な、つまりきちんと描かれてないのに妙に細かい、図面…というのもおこがましいお絵かきである。が、現場にとって図面というのは、「この通りにせよ」という指示だ。描いた本人はイメージのつもりでも、線や寸法が入っていたらそれは指示である。本来現場を知らなかったら指示なんか出せないんだが、海辺の家と隣家の現場を見て、もう分かったつもりなのである。自分の専門に当てはめたら分かりそうなもんだが、自分がやってることは正しいと思い込んでるもんだから、途中で何を言おうと頑として聞かない。わたしとしては建築を舐めていてムカつくし、何より素人指示なんか出すより現場に任せたかったが、後の祭り。日本でいうと注文住宅を何とかハウスみたいな会社に頼むというより、大工さんに頼むような感じなんで、親方がいちいち確認してくれて助かった。(愚痴、終わり)

 ブロックが大方乗って、配線管始動。

 上からブロックの中を通す。

  コンセントなどの位置で出す。

  

 

 平屋と二階建ての境界。

日本ならある程度安心してどんな屋根にでもしてもらえるが、雨漏りが心配なので、こっちの工法で一番リスクが低そうな形にした(つもり)。

  外からと下から。

  平屋部分の端。

鉄筋をその場で組む。一部はあばらあり、一部なし。辻褄合わせみたいだが、納まったw。


小屋組③

2024年01月29日 | 新築

【1/26, 27の作業】 垂木のコンクリ(続き)とプレハブ垂木。

 

 東端の垂木。

庇部分以外のコンクリも打ってあった。階段みたいに型枠して傾斜をつけたんだと思う。

  凸凹のところと間仕切り壁があるところ。

壁があるところは鉄筋を組んでコンクリを打ち、それらの間や庇部分はプレハブの梁を乗せて垂木にする。

  プレハブ梁を上げる位置へ。

  上から吊って指定の位置へ。

上で親方と1番のベテランが釣り上げ、下は搬入箇所から運ぶのに4人、下から押し上げるのに3、4人。何とも多い! 海辺の家では柳沢くんとたらちゃんとホセくんの3人で上げていた。ここの現場も当然そのくらいのポテンシャルはあるが、なんというか、みんなでやると決めてかかってる。別に悪いことじゃない。各人の疲労度が違うだろうし、このくらいなら多い方が安全かもしれない。この梁、なんと1トンくらいあるんで、柳沢くん達が超人だったとも言える。

  運ぶ組。

担ぐときは4人で肩を入れて、2人で運ぶ。上げるところまで運んだら、残りの2人と交代。海辺と違って足場が悪いんだが、スタスタと歩いていく。

 下から押し上げる組。

  吊り上げる。

一部の新人が「棒で支えろ」と言われても物理的法則を理解していないというか、よくわかってないみたいでほとんど役に立ってない。建設現場では致命的じゃないかと思うが、のんびりしたユカタンだし同族会社?だし、無事に成長していくだろう。が、本日は役立ってないw。

 南側も同様に。

 仮設到着。

  どんどん上げる。

  下から見るとこう。

 棟木の部分。

 …の端。

片側だけにプレハブ梁を2本乗せて、小屋を作るプレハブ梁同士が棟木の同じ位置に乗らないようにする。

  仮設。

 下から見たとこ。

  屋根ブロックを乗せていく。

壁ブロックより重い。下で上げる人がすごい。作った足場に乗って、搬入箇所から運んでくるブロックを受け取り、よいしょっと重量挙げみたいに頭上に上げて、屋根の上の作業員に渡す。

  どんどん乗せていく。

 ここまで。

最近カメラを向けるとポーズをとるようになってきたんだが、なんと親方が「おい、集合写真だ、全員屋根に上がれ」と号令をかけ、FB用の写真を取らされた。

 これ。

 

 なぜか、二階の西側の壁ブロックが少し上がっていた。


小屋組②

2024年01月27日 | 新築

【1/24, 25の作業】 屋根の鉄筋(続き)と型枠、コンクリ。

 

 砂利搬入。

 砂搬入。

なんと一台で荷台に半分ずつ積んできた。当然下ろす場所が違うんだが、最初の砂利が終わったらピタッと止めたのすごい。

 東端の垂木の鉄筋。

  棟木にかかるとこ。

かかるといっても、木造みたいに上に乗せるんじゃなくて、棟木の鉄筋の端にぐいっと入れ込んで一体にする。

 北側の庇の部分。

 庇が出るところだけに型枠。

  その内側の垂木の鉄筋。

 細かいところの垂木の鉄筋。

  型枠。

ニッチというか、壁が凸凹しているところ。面倒なんで後回しにしていたようだがようやく着手。

 南側の軒桁の鉄筋を乗せる。

  順に上げていく。

 乗った。

 型枠も。

 垂木の鉄筋を組む。

 東端。

 コンクリ始動。

 北側。

 南側。

 こちらは柱として後で打つ部分。

木造と違って通したり乗せたり…でなく「コンクリ打ち終わったら一体になる」小屋組というのが、非常に興味深い。一体にはなるんだが、どの部分を同時に打つかとか順番が決まっているらしい。荷重の伝え方の関係だと思う。

 南の軒桁+東の垂木の一部のみ型枠。

ここにいっぺんにコンクリを打つ。

  こうなる。

写真で見て水平に伸びてる(手前から奥でなく)左の部分が垂木の端で、コンクリはここだけ。

 おきまりのポーズ。

お疲れ様でした。


奥の細道

2024年01月26日 | 設備/外構/庭

 亀穴。

こちらは雨水が溜まってて、そこの土をきれいに掻き出したらミニ・セノーテになりそう。今でも水面あたりはすごくきれい。

 他にも。

最初はミニ洞窟だと喜んでたんだが、地面をきれいにしていくと次から次へと出てくる。もう、土を掻き出すのやめて植木鉢代わりか何かにするかも。

 ここまで。

また写真では伝わらないと思いますが、成功するか分からないが蔓草を移植した。汚らしいブロック塀(上に泥棒よけのガラスの破片と鉄条網がついている)が見えなくなったらいいけど、先は長い。蔓草は、いらんところではどんどん伸びるくせに、伸びて欲しいところではモタモタしている。何なの?

  チャヤ 。

道端のチャヤをぶった切って植えたら、あっという間についた。海辺の家で苦労してたのが嘘のよう。

 奥の細道、着々。

 逆方向はこう。

ゴミ一家との境界が見えてきた。この写真の左側は、あまり手を入れずにほぼ自生のままにする。敷地の南にも広いスペースがあるので、果物の木を植えたり畑を作ったりするのはそっちで。

 ゴミ一家の鶏。

きれいにして地面が露出すると、途端に寄ってくる。

 相棒が担当する、奥じゃない細道。

大きいラハがあるそうで、どう活かすか悩んでいる。

 途方に暮れている。

庭いじりが大好きなので、凝りだすと止まらない。まずはとっとときれいにして、後で変更すればいいのに。

  豆科の植物。

ごっつい棘である。着工前にジャングルを切り拓いてくれたヒルベルトも、切り株を滅多斬りにしてあった。が、切り株からひこばえが出ていて、そのひこばえにもひこばえのくせにデッカい棘が。悪魔のような植物。

 こちらも悪魔。

蔓草の中で唯一「悪さをする」種類。なぜか、触れたところじゃないところが痒くなる。可愛いんでそうと知らずに移植してたら、作業員がニヤニヤ見ていた。何?と聞いたら「痒いだろ?」。無意識に肘の外側を掻いていた。横っ腹も痒くなった。不思議。可愛いけど却下、除草対象。

  変なサボテン。

こちらは、棘があるけどとんがってなくてプニプニ触れる。ゴミ一家との境界あたりに生えているので移植する。

 親方が余ったコンクリを追加。

この記事の最後に続いて余ったので、範囲を広げていた。よくわかんないんで、もう、お任せ。

 すると、掻き出した土や砂利、掻き出すのに使った枝なんかが放置されるw。

 赤い層がある岩のかけら。

こういうのが、この辺の遺跡に使われて名前に「赤」を冠することになる。


小屋組①

2024年01月24日 | 新築

【1/23の作業】 棟木と北面の軒桁の鉄筋。

雨で21、22日は休み。

 

 南壁はまだ一番上のブロック。

 一番上のブロックに詰めるブロック片。

サイズ調整のために割ったブロックなどをさらに割る。一番上のブロックには、この欠片とセメント袋を詰める。

 鉄筋の準備。長いので大変。

 型枠の支え。

  足場の準備。

 こちらも。

 棟木が乗るとこ。

 その細部を親方とベテランが確認。

二階の壁に接する部分なので、ずいぶん時間をかけて話し合ってた。施主は雨漏れしなかったら何でもいい。

 逆側の庇になるとこ。

Vサインのおっちゃんは関係ありません。最近、カメラを向けると若い衆以外はみんなこうするようになった。工事のレポートなんで、ポーズせんでいいw。

 柱の鉄筋を切る。

これはうっかりしていた。どの柱の鉄筋も必要以上に長いのは知っていたが、何だかわからないが目的があるのだと思っていた。マジで何のためだか想像つかなかったんで、今思えば聞けばよかった。なんと、新築の家の屋根からこうやって生の鉄筋が天を衝くように飛び出したままなのが、ここでは普通なんだという。将来のため…とのことだが、二階増築か屋上をテラスにして手すりをつけるか。が、今回は陸屋根じゃないし、そもそもせっかく新築なのにそんな野暮なものをつけたままにしておくなんてことは、日本人には想像がつかなかった。みんな、工事費を払う金がなくなって途中でやめたんだとばかり思っていた。

というわけで、申し訳ないが切ってもらう。最初から知ってれば短くした…のはお互い様である。まあ、鉄筋ならどこにでも使えるから、よしとする。

  棟木の鉄筋を外から入れる。

  中の様子。

  ブロックに乗せる。

 位置の調整。

 乗った。ほらVサインしてる。

 北側の軒桁の鉄筋と型枠。

ここは「細かいおじさん」の担当で、粛々と進んでいた。

3時頃雨に降られて作業を中止したので、南面の軒桁を残して終了。

 

 二階部分の壁も着々と。

 

  おまけ。

炭酸入りコーヒー、というか、炭酸水にインスタントコーヒーを入れたもの。彼は親方の息子の1人で飲み物と現場飯の係なんだが、エナジードリンクの炭酸水割りに飽きたようで新メニューを考えたらしい。炭酸なんで泡が立つのは当然として、何度もベットボトルに入れたり出したりしてわざわざ泡を作ってカプチーノといって遊んでいた。一応出来上がったのは泡なし。さっぱりして美味しかった。

親方の家では奥さんが雑貨屋(アバロテという。袋菓子や飲み物などを売っている店)をしている。ご飯は奥さんの手作りだが、飲み物も全部そこで買ってくる。どういう経理になってるかは知らないが、なかなかいい案というか、奥さんが何か商売するなら何も関係ない服屋とかよりアバロテがいいに決まってる。


村の祭り

2024年01月24日 | ユカタン諸々

要領がわかんないのと天気が悪いので、ついでにしか祭りを見物してないんだが、今度はピザを買いに行ったついでにみた様子を。

  教会。

一応、この教会の名を呈した祭りらしい。このときはミサの準備ではなく、ただ解放されてて数組がお祈り?に来てたんだと思う。夜に中を見るのは初めて。結構、きれい。

 村の産物の展示場入り口。

村の人には人気がない様子だが、オシュクツカブのオレンジ祭り同様、こっちの方が興味深い。ただ、やっぱり時刻的に出展者も休憩中だったかも。本当に閑散としてた。

 入り口に柑橘類。

ヤシの実もあった。海辺の村でガンガン植えているブラジル椰子とは違って背が低く、実がもっと丸っこい種類。そういえば、なぜかマメイはなかった。あまり真剣に展示してないのかもw。

  ヤギ。

もちろん食肉として。

 ロバ。

牛もいたが、今日は牛さんは別のところで主役を張る。撮りにくかったので写真がないんですが、鶏、七面鳥、あとよくわからない鳥が食肉として、それからなぜかフクロウも展示されていた(夜だけど寝ていた)。

 苗木。

中のブースでは、灌漑設備や種やオーガニック栽培の指導などの会社が出展していた(いなかったけど。来年以降、ちゃんと見学する)。

 円形劇場への入り口。

見物客でなく、カウボーイ参加者が入るところで、ピックアップ1台が停まって入場をコントロールしていた。外には競技会の次の試合に出るカウボーイたち。

 周りにもカウボーイたち。

まだ少年ってな若い子から渋いおっさんまで。カッコいい。

競技会は祭りのメインで、祭りの間は毎日午後4時からおそらく10試合ずつくらいやっている。ぐるっと円形に三階建てで造られている観客席は、幅5から10メートルくらいに分けられていて、1スペース3階分に各牧場主が割り当てられる。牧場主は、自分とこの試合がある日は家族や親戚揃って駆けつけて応援する。いくつかのスペースは、海辺の村ではなかった一般客用。最後の日だけは「市役所の日」だそうで、村役場(はい、本当は市なんです、ちんけですが)のお偉いさんと、主要牧場主の家族だけが、ああ、日本でいうと馬主席みたいな感じで割り振られるらしい。…というのは全部後から現場の親方に説明してもらって分かった。

 

 うちで採れたサポテ。

チコサポテという種類。これまでに食べたサポテの中で一番甘い!万歳!

 黒豆。

メキシコ中でよく食べられている黒いインゲン豆で、ユカタンにも「黒豆と豚肉の煮物」という料理がある。ユカタン人は大好きなユカタン料理だが、全部茶色で見栄えが悪いので、インターナショナルなメディアが選ぶユカタン料理ベストなんちゃらなんかでは取り上げられない。で、その黒豆だけ。

こちらはマヤ料理で、カバシュという。調味料をほとんど使わずただ薪でコトコト茹でただけだが、だいたい採れたての豆を使う。メリダなんかだとほとんど乾燥豆しか売ってないが、新しい豆だと豆の味が濁ってなくて結構美味しい。


引込柱の基礎

2024年01月22日 | 新築

【1/20の作業】 南面のまぐさ、引込柱の基礎

 

 まずは昨日打ったスラブのチェック。

 続けて1階建部分のブロック。

1階建=居室部分は二階が載る車庫より天井が高いため。

  そっちも少しブロックを積んだ。

二階から東方向へ南面(左の写真)と北面(右の)を見たところ。工程としては非常に中途半場な作業だが、なぜかこの高さで屋根の傾斜に合わせて斜めに壊してある。屋根がかかるのはもう少し壁を積んで梁を打ったその上。おそらく間違えたw。

  コンクリが始まるまで細かい部分。

今まで搬入された屋根ブロックが邪魔でできなかった露出基礎の仕上げを、ベテランたちがしていた。

 東面にある勝手口のまぐさ。

キッチンでなく洗濯室から出入りする裏口に、型枠が組んであった。

 電気の引込柱用の穴。

 コンクリ始動。

 岩、投入。

  コンクリ投入。

家の柱と同じ要領。

 どんどん投入。

 ほぼ完成。

 うちの鉄筋(左)とヒルベルトの家の鉄筋(右)。

太さの差は遠近法の効果じゃありません。実際にすごく違う。海辺の家の柱も、大きい荷重がかかる柱を除いてヒルベルトのと同じプレハブのこれを使っていた(隣のおばさんちはみんなこれ。柱が細いもんだから近所の人=土建屋が心配していたw)。何度も言うが、うちは絶対にオーバースペックw。現場で組むから、当然加工されている同等の商品より安い。その分ハイスペックな鉄筋を買っただけだから、ちょっともったいない気もするがよしとする。

ちなみに海辺の家の引込柱は、屋根の梁を使っていた(この記事の11/3の作業。関係ないが、あらためて見るとあっちは本当に高い木が少ない!)。まぁ、専用に立てた方が柱部分の見栄えはいいが、どうせそこからガルバ管が飛び出ていて特に美しいわけではない。でも親方のこだわりだし、確かにこっちの村ではみんな柱を立てている。

 組むのはラクではない。

鉄筋が完成したので南面のまぐさのコンクリに取り掛かる。

  ベテランが準備。

 中を通ってコンクリを運ぶ。

ここの外にはまだ床下を埋めるための岩混じりの砂が山積みなので、足場が組めない。ちまちまと区切られた内部を通って運ぶから、少し大変。

 ベテラン3人。

見通しが悪いので、コンクリ部隊にどこへ運んで来いと上から指示を出す。3人の間の連携…というか、口に出さなくても互いに流れを調整し合っていて、非常にスムーズなのがすごい。


スパーク

2024年01月21日 | ユカタン諸々

祭りが始まって、初日は「ウアノ植樹」という行事があるらしいと分かったが、雨が降ってたので行かなかった。正解で、村役場がFBに載せた写真を見ると非常に興味深いんだが、移動距離が結構あって、かつドロドロ道を雨の中進んだらしい。引っ越し荷物のほとんどは物置代わりの部屋にあり、傘なんか何処と知れず。来年、見にいく。

 植樹するためのウアノ。

うちにもいっぱい生えている木だが、その年の祭り用に選ばれた一本をどこかで切り出し、こうして担いでって、円形劇場の真ん中に植えた(実際は立てたというのが正しい)。佃祭りの大幟みたいでカッコいい。

次の日も天気はパッとしなかったが、村役場の前の公園に屋台が出てるので、パンを買いに行くついでに冷やかしに行った。

電線からスパーク!

が、近くまで行ったらこのとおりで、怖くて屋台には近寄れず。こんなスパーク、日本ではもうあまり見ないと思う。電線のどこか一ヶ所だけじゃなくて、あちこちから火花が飛んで、そのあちこちが移動しながらバチバチと音をたてる。電線の下の地面は水たまりだらけだし、いつどこかで切れて電線がムチのように踊るか分からない。怖かった。周りも怖がってたが、あれ、電気公社に連絡した人、いなかったんじゃなかろうか。

屋台は諦めてパン屋へ。

開店時間になったばかりで、お目当てのクリーム入りタイプをたくさんゲット。ブーディンというういろうみたいな食感のも、チーズケーキもゲットした。このパン屋は丁寧に作ってあって、本当に美味しい。

 袋の写真ですみません。

昔バヤドリという街で開業したパン屋が、商売を拡張して今は業務用スーパーになっている。ユカタン州内に15軒くらい展開している。隣のカンペチェ州にも支店がある。うまい具合に隣村にもあり、この辺の出前メニューに使う材料を売っている。出前メニューはある程度決まってるので、コストコみたいに一般消費者が喜ぶラインアップではないが、乳製品やマヨネーズなど、我々にも嬉しいものがすごく安い。そして、さすが元パン屋だけあって、粉類の充実してることといったら! メリダの大きめのスーパーの20倍くらい種類が豊富。あの数の粉類から選んだり使い分けたりしてるなら、パンも美味しいはずである。

 現場飯。

豚肉と玉ねぎを炒めたもの。生姜が効いてないけど美味しい生姜焼きみたいな味。一口食べた途端、ニホンジン2人は「懐かしい味がする!」と驚いた。味付けは塩コショウだけだと言う。よく思い出してみた結果、上手に作った野菜炒めで、要は旨味がある。さらに詳しく問いただした結果、ラードの味が決め手だと分かった。なるほど。

エダムチーズとハバネロのサルサ。

ケソ・デ・ボラというユカタン名物のエダムチーズにハバネロを加えたらしい。が、はっきり言って合わない。他のチリならクリームに合うかもしれないが、ハバネロには合わない。なんだ?どこのアホが作ったんだ?と思ったら、案の定、大勢にバカにされる…というか批判されていた。

ハバネロには柑橘類の汁!覚えておきなさいw


二階床スラブ②

2024年01月20日 | 新築

17日は村の祭りで休み、18日は雨のため休み。

【1/19の作業】 二階建て部分の床スラブのコンクリ打ち

 

 建材屋。

今日コンクリを打つ部分を通る給水管の納まりを少し変えたので、PVC管を買いに。ついでに近日中に立てる電気の引込柱の材料も。ちjavascript:void(0)なみに壁面に飾ってある古いタイル、メキシコではよくある柄物タイルなんだが、渋い色使いはユカタンタイルの特徴です。

 買ってきた管を切る。

 この部分。

庇に太いPVC管を挿しておいて、あとから給水管を通す。

 外から見たところ。

 

 南面のまぐさの型枠。

とっととコンクリ打ちに取り掛かるのかと思ってたら、なぜかまぐさの型枠に着手。おそらくついでにコンクリを打てないかと考えた親方の指示。

  鉄筋。

ベテラン3人と新人で組む。

 

 ようやくコンクリ始動。

残り時間を考えたのか、型枠は途中でやめたw。

 残っていた南の庇の型枠。

 

  コンクリの上げ方。

若い衆が頭の上まで、足場の上の中堅がスラブまで、垂直移動。海辺の家と違って、親方が中堅から受け取り、ベテラン2人が打つとこまで運んで平すとこまで。

  奥の納戸部分から。

 ベテラン2人。

  凹んだ部分のあと全面に。

これも海辺のチームと違う。海辺はとにかく奥から少しずつ打ったエリアを広げていっていた。

 PVC管の部分。

  西側の庇は型枠なし。

 こんな感じ。

 上から見たところ。

まずは先っぽにコンクリを打っておく(当然ながら少しこぼれる)。時間をおいて少し固まったら平面にコンクリ。本日打ったコンクリが固まった後に、梁ごと切ってブロックの穴を埋めて仕上げるらしい。分かるような分からないような…なので、後日のお楽しみ。

 

 バケツを受け取る親方が南の庇の部分。

  下が少しバテて小休止。

上のベテラン(我々の子供くらいの年齢、つまり中年)はまだまだ元気だったのでそう言ったら、「奴らは学校出たばっかりだから」と笑っていた。

  再開。

2枚目に注目。一番若いの(上に上がった黒Tシャツに赤いキャップ)がバテバテで、親方(バケツを運んでいる麦わら帽子)と交代した。みんな親戚一族のチームなので、できない奴でも切るわけにいかない。大事に育てるのであろう。

 どんどん進む。

 が、休憩も多くなるw。

 しばらくラクしたんだから降りろと言われる若いの。

 下の若い衆、あと少しと聞いて再び元気になる。

  完了。

海辺の家のタラちゃんもすごかったが、垂直移動の中堅の筋力&持久力もすごい。きちんと片方の軍手も用意してきていた。なぜかアジア人っぽい顔のおじさん。とても優しい。最後の片付けまでてきばき動いていた。

 

ところで先日梁を上げたとき海老のセビチェを食べたんだが、本日、その日には来てなかった若い子が「上棟式のメニューは何かな?」と呟いたら、かわいそうにみんなが「海老だった」「美味かった」とバラしてしまい、

「ずるい!」

「来なかったんだからしょうがないw」

「また食べることあるよね?」

「あれは《前払い海老》だから、もうないw」とギャーギャー始まった。

セビチェは時々食べると聞いていたが、あの若い子のこだわりと、親方その他が嬉しそうに彼をからかっているのを見ると、やっぱり海産物にはたまにしかありつけないんだと思う。彼らにとって身近なのは、海辺の村で毎週のようにセビチェを食べてた年寄りガイジンが見たら真っ赤になって興奮しそうな本格土中焼きコチニータ・ピビル。あらためて、所変わればだなぁと思った。