La Ermita の記録

メキシコ隠遁生活の私的記録と報告
 @ユカタン半島。

温室バナナ

2017年03月26日 | 設備/外構/庭

春分を過ぎてしばらくめちゃくちゃ寒かった(最低気温20度、最高気温30度くらい)んだが、ここへきてようやく春らしくなってきた。

相棒が毎日散歩という名の植物ハンティングに出かけるため、ラ・エルミータの庭もずいぶんにぎやかになってきた。だいたい「可愛い花が付いていた」などの理由で、小さいものは根こそぎ、大きいものは挿し木用の小枝の状態で、拝借してくるようだ。

 植木鉢では収まりきらなくなり、畑に侵攻。

こないだ植物図鑑を買ったので、実はなるのか/食べられるのかとか効用とかを調べるんだが、載っている写真だけでは判別できないものも多い。やたら数が増えてきて、そのうちユカタンの植物を網羅したサイエンスパーク化するんじゃないかと思うくらい。

 
 海のぶどう。
 
こちらはもともと生えていた木。8月に一斉に収穫できるようになるんだが、すでに実をつけている。
 
 パッとしない豆系の木。
 
こちらも、もともと生えていた木。2月ごろ黄色い花が咲いていたが、今は極彩色の実(豆)を付けている。
 
 野生のトマト。
 
さすが中南米。その辺の道端にトマトの野生種が生えていた。市場で美味しいトマトを山のように売っているので、さすがにこれを食べようとは思わない。
 
 その他もろもろの実。
 
うちの庭にも生えているがまだ小さくて、これらの実はそのへんの道端に植わっていた木のもの。白い小さいのは、食用になる黄色い種の仲間。名前は知らない。赤いのはパッションフルーツ。野生種で、これ以上大きくならないが、十分甘い。大きいのは謎の植物。図鑑に載ってないんだが、あちこちにいくらでも植わっている。街路樹的に植えられていたりもする。
 
 
 お隣さんからもらったバナナ。
 
下のほうの葉の前に、あと4枚はあったと思う。つまり、3枚目に見える先っぽの葉は実は7枚目で、本当ならもっとバナナらしい姿をしていたはずなのだ。
 
バナナなんか簡単に根付くと思っていたんだが、アリやらナタリーやらにやられて葉を齧られて、こいつがいちばん手間がかかっている。犯人がわかるまで庭で2回移動し、1階の屋根の上に持ってったら強風でやられ、しょうがないので室内へ。ここは南向きの客間で、窓を締めてるとめちゃくちゃ暑く、文字通り温室育ちである。
 
自分たちに知識がないので、よくウェブで育て方なんかを調べるんだが、日本語のはいちいち手間がかかっていて面倒臭い。ここには水はけのいい砂浜の砂ジャングル状態を切り開いたあとの根っこだらけの土しかない。赤玉何号とか言われてもケッてなもんで、そのへんからペチッてきた植物を育てるために金をかける趣味はない。
 
なので、このバナナも「温度がどうだとああなので、冬場は室内に取り込みましょう」みたいな日本的な手間をかけるのは、甘やかしているようでなんとも気に入らない。が、他の植物と違ってこいつには毎日作るバナナ珈琲シャーベットに実を提供するという大切な役目があるので、面倒をかけてやっている。できの悪いムスコみたいなもんである。

お茶目

2017年03月19日 | ユカタン諸々

えー、突然ですが、メキシコの何がよくて住み着くまでになったか…という話です。

真面目に書くと、気取ったこと/ものに興味がなく、例えば英仏のように表面は上品でも中身ややってることは下品・卑怯みたいなとこは嫌いで、逆に「祖にして野だが卑ではない」ってな国がいい。そういう国はいろいろあるけど、中でもメキシコはとってもお茶目

こう書くだけじゃよくわかんないと思うので、これまでに我々がウケてきたメキシコジョークをいくつか紹介します。

 

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「カナダでは車を減速させるためにシールを使うそうな。
 メキシコでは、我々は3D技術を使う」

まあ、悪路ってのは地球上いくらでもあるが、わざわざ舗装してあるにもかかわらず、仕事のいい加減さとメンテ予算の少なさで、でっかい穴があちこちにボコボコ。

あと、あちこちの国で減速帯(ここではトペという)を見たが、先進国にあるのは「もうすぐ小学校があるから減速帯つくってありますよ〜。速度落としてくださいね〜」。ここのはサイズも傾斜もダイナミックで、破壊力も半端ない。かつ、「もうすぐ…」標識のないものまであり、こちらは「ハイ!アウト!ドッカーン!」となる。

 「トペ、ここ! 止まれ」・・・いや、止まれないんで。

 

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中国かどこかの空港の「どの国から来ましたか」アンケート。

日本人してる日本人」、つまり日本人がどんだけ几帳面かというネタが回ってきたんだが、よく見たらメキシコ人もメキシコしてる。「読んでみろ、ホモ野郎」(意訳)

 

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 メキシコのあるバーで2人の男が飲んでいた。
 A:日本って今はあんな金持ちだけど、戦争でアメリカに負けたんだぜ
 B:へえ、すげえな
 A:だからよう、俺たちもアメリカと戦争すればいいんじゃね?
 B:いいアイデアだ。でもよう、勝っちまったらどうする?

 

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日本人なら覚えてますね、どんだけメキシコに感謝したか。まさかアメリカに勝つとは誰も思わなかったでしょう。今年も同じことをやって、自分たちは敗退していきましたとさ。


サボテンと蛇

2017年03月15日 | 設備/外構/庭

もうだいたい落ち着いてきたので、以前のように毎日作業!という状態ではなくなってきました。つまりのらりくらりと暮らしているわけで、今後はそういう日本の方々にとっては腹の立つ報告がメインになるかと思います、あしからず。

 

 植物避難所。

蟻やナタリーにやられたり、やられたら嫌なものたちは、鉢植えにしてテラスで様子を見ている。

 かわいい花。

後ろに見えるのは、お向かいさんが敷地境界に並べた植物。持ってきたのは大きな株で、豪快に2・3本(枚?)の葉をむしっては田植えのように植えていた。

 21号線沿いからペチッてきた。

うちによくある奴と違って葉の縁が白くてきれい。

 アイガー北壁の脇の立派なサボテンが死期を迎えつつある。

我々は、リュウゼツラン系のものはすべてサボテンと呼んでいる。1ヶ月ほど前、ツノのようなものが出てきて、てっぺんに花らしきものをつけた。最近になって調べてみたら、これはリュウゼツランが寿命をまっとうするサインらしい。100年に1回花を咲かせ…というのはウソで、あまりに成長が遅く、このツノもなかなか出ないからそう言われているらしい。

こいつは立派なので死なせちゃいかんと思ってツノの上部3分の2ほどぶった切ってみたんだが、以前、別のところにあったのがどうなったか先ほど見に行ったら、見事に下部も枯れていた。

 以前撮った、その別のところにあったツノ付き。

寿命ってのは本当なんだと思って改めてよく見たら、このツノは普段なら新しい葉が出てくる中心部にドーンと生えている。

 このように。

これではもう新しい葉が出てくることもないわけで、「そうか、それでサインというのだな」と思っていたら、やっぱり下の方から少しずつ枯れてきた。

このへんによく生えているのは、テキーラやエネケン(サイザル麻)とは違う、何の役にも立たない種類だそうが、メキシコっぽい!という理由だけで日頃の草むしりから逃れられている。寿命が来るならやっぱり大事にしてあげよう。 

 

 メキシコの国旗。蛇とサボテンと鷲。

サボテンは蛇を呼ぶから抜いたほうがいいと近所のメキシコ人はみんな言うんだが、そんなに嫌わんでも。。。


水道分岐

2017年03月06日 | 設備/外構/庭

<最近の作業>

① 庭

 

先週の後半から週末にかけて、お向かいさんが泊まり込みで家のメンテをしていた。で、頼まれたのが、「うちから水道を引く」ということ。うちが引いたとき、本当は彼のホリデーハウス方面から引くほうが距離は短かったんだが、21号線に近いせいか水圧が低すぎてダメだった。それで逆方面であるビーチ近くを通っている水道管から引いてるんだが、そっち(うち)経由で水道がほしいという。

彼のホリデーハウスには井戸も2つあるんだが、今年はより頻繁に利用したいようで、そうなると植木の水やりだけでなく滞在者が使用できる水が必要になる。ただでさえホリデー中は水圧がぐっと下がるので、うちに頼んでみた…といったことらしい。どこの水圧が高いとか、よく知ってんな。

それはいいとして、ホリデーハウスじゃなくて自宅としてここに住んでいる我々にとっては、「うちの水圧が下がらない」&「うちの浄水槽とタンクへの給水を優先」ということだけ覚えていてくれれば、お向かいさんが繋げてじゃんじゃん使ってくれても何も問題はない。ここの水道料金は定額制で、どんなに使っても(使わなくても)月94.5ペソなのである。

電気公社(連邦)は他人の電線から引くことにうるさく、実際、工事中にお向かいさん宅経由で使っていたときには文句を言われた。が、水道局(プログレソ市)はあまりうるさくないらしい…というか、各戸へ十分な水圧で給水しようとするより、住民同士で融通しあってくれたほうがラクとでも思っているのかも。

で、うちの浄水槽のちょいと脇から、延々と50メートル近く穴を掘り、どっかで買ってきたホースを埋めていた。ここの水道管はただのホース(といっても上水用ではあろうが)なので、途中でちょん切ってPVCか何かの分岐パーツをかますだけで事は済む。

そのお礼だかなんだか、いろんな植物をくれた。前はジャングルだったところにうちが建ち、目の前にキレイな庭が出現して触発されたのでもないだろうが、彼のホリデーハウスにも新たにアレコレ植えていたが、それとは別にいろいろ持ってきてくれた。

 名前はわからないが、めちゃくちゃキレイ。

葉っぱの表(上側)が緑で、裏(下側)が紫! 花壇の隅に見えている緑はミント。花壇の向こう端に見えている枯れ木は蚊嫌草。蟻かナタリーにやられたんだが、また葉っぱが出てきた。

 これも名前はわからないけどキレイ。

 一年中、花が咲いているという木。

 そして、ライム!

お向かいさんは2年くらいで実がなると言うが、大きい木を買って植えて5年たっても収穫できないという人を知っている。葉物野菜以外は必要なだけ買ってくるのがラクなので、これまでは「ライムは別に植えなくても…」と思っていた。が、ここへ来てインフレ(とはいっても健全な物価上昇)とトランプの政策の影響か、ライムがぐんと値上がりした。1キロ15ペソ(約80円)しなかったのが、高いところで35ペソくらい。ま、庭になっているのを採れたら嬉しい。

 

先週来ていた友だちから、ビーチで撮った写真が送られてきたので公開。

  

冬が終わって、海の色がキレイになってきた。もうすぐ、海藻(浜に打ち上げられている茶色いもの)もなくなる。

 最近、釣りを始めた。

まだ、魚屋から買った小エビをメキシコ湾の魚どもにただで振舞っている状態で、釣果はない。チェレムの先にチュブルナという漁村があり、そこには釣り人もたくさんいる…というところまで調査済みだそうな。


ナタリー

2017年03月03日 | 設備/外構/庭

<最近の作業>

① 庭(というか外構)
② 残りの網戸

 

2月上旬に母が帰国したあと、しばらくは庭仕事に精を出していたが、今度は28日から3泊で友だちが来た。一人は日本から、もう一人はメキシコ国内から。

母が使っていたのとは別の客間がずっと物置になっていたので、まずは物を片付けて掃除をし、2カ所ある窓に網戸をつけた。ついでにダイニングの窓にもつけた。

庭は、作業というより「どっかで珍しい植物をペチッてきて植える」趣味に変わってきた。最近植えたのは、ブーゲンビリアの苗、グアバの幼木、ミント、蚊嫌草、シラントロ(バクチー)、ポインセチア、その他正体がわからないもの。ポインセチアはクリスマスに出回るが、実はこのあたりが原産の植物で、隣の林でみつけた。

が、なにしろナタリー(犬ども)への応戦に忙しかったので、写真はありません。

その代わりと言っちゃなんですが、ナタリーの写真を。

 獣道を行くナタリー。

 団体でうちの庭を横切っていくナタリー。

 子ナタリーを手懐けようとする相棒。

あるナタリーが子供を産んだらしく、子供を6匹くらい引き連れてやってくる。こないだスニーカーの片方がなくなったのは、そいつらのせいだった。可愛らしいが、もう野良になっていて、うちで飼うのは無理そう。母ナタリーもずいぶん用心深く、上の写真以降、うちには来なくなった。

 

 道端に植わっているパッションフルーツに実がなり始めた。

日本で出回っているものよりずいぶん小さいが、もっと甘い。というか、しわもないのに完熟していて酸味がない。

 

本日、その友人たちがそれぞれ帰ったので、また二人だけのまたーりとした生活に戻る。