いくつものドアの向こうに 2022年02月05日 09時36分50秒 | 干刈あがたさんを追いかけて 誰かに階下から呼ばれているような気がして、ドアを押しあけた。ドアのむこうにはまたドアがある。いくつものドアをあけて、ようやく明るい陽ざしが窓に揺れている部屋に出た。 影を落として揺れているのは花梨(かりん)の樹。 「姉妹の部屋への鎮魂歌(たましずめ)」という干刈あがたさんの小説の冒頭部分です。短い小説なんですけど、ずいぶん時間がかかりつつ読んでいます。 カリンの木は、主人公のお父さんにとっては大 . . . 本文を読む