確か、日曜日、奥さんのお供をして隣町の図書館に行きました。私は突然やる気を見せてドナルド・キ-ンさんの本を探したんですけど、見つけられたのは大作の『明治天皇』の全二巻でした。チラッと見たら、私なら何年もかかりそうでした。だから、借りるのはやめて、そういう世界もあるらしい、ということで切り上げました。 読み始めたら、意外といけるという可能性もあります。もっとしっかり見てみたら、いけるかどうか、判断 . . . 本文を読む
実は庭で焚き火がしたかったんです。でも、そんなことが許されるような所に住んでなかった。庭木は伸びるから切らなきゃいけないので切ります。仕方ないから、ゴミで出すしかありません。薪ストーブがあればいいけど、ないです。変な性格だから、袋にボイができなくて、細かく切ってゴミ袋も破けず、作業する人も軽く持てる小分けゴミにしたかったんです。昨日の夕方、風はあったけれど、枝切りをやっていました。目に木くずが入り . . . 本文を読む
川端康成さんの作品はいくつかは読みましたが、それほどのめり込んで読んではいなくて、教養程度でした。三島由紀夫さんの作品は、十代から二十代にかけてたくさん読みましたけど、最近は読んでいません。 でも、心のどこかに引っかかっていて、大事にしなければいけない、というスイッチは持っています。でも、スイッチを押すことがなくて、たいていは放置したままの日々が過ぎていきます。 今回、ドナルド・キーンさんの自伝 . . . 本文を読む
★ 和泉屋 楓さんの絵草紙屋というHPからお借りしてきました。 懐かしいことを思い出しました。もう何十年も前にお勉強して、何十年も忘れていたことがらです。そんな私にどれほどのことが書けるのか、それは知れていますけれど、私なりに書いてみたいと思います。 中国のことばの勉強は、個人的にやっています。唐の沈既済という人の『枕中記』という小説がもとになって、「邯鄲の夢」「盧生の夢」ということばが生まれた、 . . . 本文を読む
私の身勝手な気持ちを書きます。 もう敦賀から新大阪のルートはおおよそAのルートで決まったそうです。これから何十年もかけて京都北部にたくさんのトンネルを空けて、ボコボコにして縦貫というか、くし刺しというか、グサリと突き抜けて新大阪までつなぐそうです。 (いつも、今でも信長さんが駆け抜けているような、何となく懐かしい道なんです! 他の信長さんの道は、ウイニングロードですけど、こちらは敗北の道ですから . . . 本文を読む
今日、三重県でも積雪10cmと朝から言われていました。うちの前は、それほどでもなかったけれど、パリパリに凍っていました。朝からクルマで出かける人は見なかったけれど、道路にはたくさん歩いている人たちがいて、どうやらお仕事先に歩いて向かっているようでした。 傍若無人の暴走高校生はおらず、みんな歩いているようでした。オバサンも、オッチャンも、若い人も。冬用タイヤの私は、ゆっくり走れば大丈夫と、チンタラ . . . 本文を読む
キーンさんの自伝は、2007年に『私と20世紀のクロニクル』というタイトルで中央公論新社から出されたもので、文庫化するにあたって『ドナルド・キーン自伝』2011 という本になりました。 ドナルド・キーンさんは、2011年の東日本大震災の後、日本国籍を取得し、2016年に亡くなるまで日本人として過ごされたそうです。 優しくて、理知的で、いろんなことを知っておられて、日本の文学を愛してくださった巨人 . . . 本文を読む
★ 少し前に書いてたものを載せてみます。読み返してみたら、すぐに横道にそれていて、肝心のところが深まっていないようです。次からもう少し大事なことを的確に語れるようにしたいです。 私たちだけでなく、世界全体が失っています。その昔、聖徳太子さんという方がこの国の歴史の中にいたのか、いなかったのか、そこは微妙だし、あれこれとわからないことがありますけど、そういう時代からどれだけの歳月が過ぎたというんでし . . . 本文を読む
フェリーニさんの『甘い生活』1960という映画のラストのところです。海辺に変てこな、イカなのか、エイなのか、よくわからない巨大な漂流物が打ち上げられています。風が吹いています。真冬ではないけど、そんなに暖かでもない感じです。 マストロヤンニさんたちは、仲間のお屋敷で徹夜のパーティーをして、無精ひげは生えているし、頭もボンヤリしていたことでしょう。 どうして、みんなで浜辺に行こうと思ったんだったか . . . 本文を読む
鶴来(つるぎ)駅から白山(しらやま)比め神社まで行こうという人は、2両の車内にも何人かはいたといたと思われます。その人たちがどんなふうにして神社まで向かったのか、私にはわかりませんでした。バス停で路線図やらを必死になって確認したり、駅員さんに訊いてみたらわかったのか、それとも駅前のタクシー営業所に行って、神社までどれくらいの運賃がかかりますかと訊いてもよかったでしょうか。 でも、シブチンの私は、 . . . 本文を読む
私は、金沢の中心街から少しだけ外れた北陸鉄道の野町駅にいました。1月の6日の金曜日の朝でした。昨日からすでに世の中は平常モードでした。みなさん普通にお勤めをされているようです。 前日の5日、友だちと金沢の香林坊の町を歩いていた時は、まだお正月の華やかさみたいなのがあったような感じがしましたが、この野町駅まで来るのにバスに乗ったりしたら、みなさん忙しそうにされていました。そうか、お休みだとのんびり . . . 本文を読む
うちのいろんな箱の中の一つに、チビチビの鉛筆だけを集めた箱があります。昔は、小さくなった鉛筆をはさむ細長い補助具があって、そのおかげで三センチくらいになってもまだ使えたので、そこまで来たらやっと使い終わりで、だったら捨てたらいいのに、愛着のままに一つ、また一つと箱に入れていき、たまってしまったものでした。それを何十年も抱えています。 鉛筆は、二十代になってからはほとんど使わなくなりました。ボール . . . 本文を読む
阪神淡路の地震から28年が経過したそうです。その時、幼児だった子はもう立派な大人になっているらしい。新聞でも、そうした過去を振り返りつつも、前を向いて生きて行こうとしている若い人たちを取り上げていました。 簡単なことではないし、その時に大人だった人たちは、何年経ってもあの時の経験は消し去ることはできないでしょう。それほどに大きなものだったと想像します。私なんかがいくら想像したって、たかが知れてい . . . 本文を読む
金沢の室生犀星記念館というところに行きました。友人に犀星さんのアルバムのような本はもらっていました。だから、あらためて自分が行かせてもらって、どんなものが見えるのか、少しだけ楽しみではありました。 でも、ちゃんと下調べもしていないし、犀星さんの文学の何を知りたいとかなくて、漠然と訪ねただけなので、細かなところまでは見られませんでした。そして、第一展示室のところで熱心に話し合っている若い男女がいた . . . 本文を読む
何かを手に入れたら、それをずっと大事にしまっておくこと、それをひたすらやってたのが私の人生ではありました。 金は天下の回り物、ではないですけど、すべてのものは流転している。どんなに大事だと自分が思い、秘蔵していても、時間はどんどん過ぎていくし、やがて私はこの世からいなくなります。私の大事なものは、他人の不用品であったのです。 みんなにとって意味のないものを、大事そうに抱えて身動きが取れない、ヨタ . . . 本文を読む